2022年12月6日

絵本作家として、アーティストとして。三浦太郎の全貌に迫る展覧会【板橋区立美術館】

三浦太郎展 絵本とタブロー/板橋区立美術館

絵本作家、アーティストの三浦太郎の展覧会が板橋区立美術館にて好評開催中です。

本展は、三浦太郎の絵本原画、新作のタブロー、初公開となる風景スケッチなどを約300点展示。その制作の全貌に迫る初の大規模個展です。

三浦太郎の全貌に迫る初の展覧会

三浦太郎は2004年にヨーロッパで絵本作家としてデビューしました。

日本国内でも数々の絵本を出版しており、肌と肌がふれあうようすが可愛らしい『くっついた』や、王様とお姫様の幸せな生活を描いた『ちいさなおうさま』などの絵本はよく知られていると思います。

さらに近年は絵画作品の制作、子ども向けのワークショップなどにも力を入れており、その活躍の場は多岐にわたります。

その創作のアイデアはどこから生まれるのか?貴重な原画やスケッチ、実際の作品などを通して、三浦太郎の世界をのぞくことができるユニークな展覧会です。

板橋区立美術館と三浦太郎

三浦太郎の絵本制作の始まりは、1999年、板橋区立美術館のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展を訪れたことがきっかけでした。翌年から三浦太郎はこの原画展に参加し、2回目で入選を果たします。

絵本を作るようになって約20年。三浦太郎の活躍を間近に見続けてきた板橋区立美術館にとっても待望の、大規模な個展が実現しました。

海外と日本、それぞれの拠点での作品を展示

スイスで絵本作家としてのキャリアをスタートさせた三浦太郎。その後もスペインやなどで活躍していますが、2014年からは、ステンシルを使って描くタブロー(絵画作品)のシリーズを発表し始めました。

それが「ワークマンステンシルシリーズ」です。こちらは労働服を着たような人がモチーフになっていますが、すべての型にパーツがあり、それらを組み合わせて制作しています。

画像左に注目!人のポーズがそれぞれ「WORKMAN」になっています。画像右のワークマンは名画の中の人物になりきったポージングをしていますが、どの作品か当ててみてくださいね。

こちらは同年に板橋区立美術館で制作されました。こうした絵本とはまた違った自由な作品にも注目です。

 

三浦太郎の創作の秘密

三浦太郎の絵本を見てみると、とてもスタイリッシュでシンプルな印象を持つ方もいるかもしれません。

ですがその制作方法はとても複雑!

まず、パソコンでほとんど完成形をつくります。それを一度出力したら、輪郭線をペンでなぞったり、カッターで切り絵のように表現したりと、さまざまな手法でより細かくデザインしていきます。その後再度パソコンにスキャンしたら、色を付けたり質感を変えたりしてようやく完成するそうです。

自身の手で、さまざまな手法を実験しながら制作することをとても大切にしているのだとか。

もともと版画をやっていたからこそ、作品が生まれるまでの手間のかかるプロセスを楽しんでいるのでしょうか。

本展では絵本作品が完成していくようすもじっくり鑑賞できますよ。

自身の子どもの成長にあわせて生まれた作品たち

三浦太郎が日本で初めて出版した絵本が『くっついた』でした。これは、三浦が父親になり子どもを育てていく中で生まれた作品で、とても思い入れの強い作品でもあるそうです。

イラストレーターとして活動していた時の洗練された雰囲気とは少し違う、あたたかみのある画風は、多くの反響を呼びました。最近ヨーロッパでも翻訳されたそうで、子どもが喜ぶ絵本は世界共通なのかもしれませんね。

子どもも大人もワクワクする展示

本展ではまるで絵本の世界に入り込んだようなエリアもあります。

お子さんは絶対喜ぶはず!

また、三浦太郎のこれまでの絵本を実際に読むことができるコーナーも用意されています。実際に特設ショップで購入も可能なのでぜひお気に入りの作品を探してみてください。

なお、展示室内の一部は撮影可能となっています。こちらは館の指示に従ってくださいね。

展覧会のために制作された作品や初公開作品も!

展覧会のために制作された作品も見逃せません。

大型作品の「こどもアイデンティティー」は一部が本展のために制作されたもので、5-8歳の子どもをモデルにしているのだとか!

また、『ちいさなおうさま』シリーズの新作絵画も本展のために描かれました。

お姫様と王様と子どもたちがピクニックしているようすがとても楽しそう。作品下部分には果物や絵画などがリアルに描かれており、ちぐはぐな世界観がユニークです!

さらに近年取り組んでいる風景スケッチも展示。こちらは本展初公開となります。

三浦太郎のこれまでを、さまざまなアプローチから読み解く本展。これからの絵本作品も楽しみですね!

子どもも喜ぶ展覧会ですが、デザインが好きな方もきっと好きなはず!

美術館の近隣には、区立郷土資料館・区立赤塚植物園や、「江戸名所図会」にも描かれている松月院や東京大仏で有名な乗蓮寺、赤塚城址などの史跡もありますよ。冬のちょっとしたお出かけにいかがでしょうか。

Exhibition Information

展覧会名
三浦太郎展 絵本とタブロー
開催期間
2022年11月19日~2023年1月9日 終了しました
会場
板橋区立美術館
公式サイト
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/index.html

Ticket Present

本展の招待チケットを「5組10名様」にプレゼント!
〆切は2022年12月11日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。