テレビジョン技術のはじまりと発展/国立科学博物館

「テレビジョン」の研究開発の歴史や先端研究の一例を紹介【国立科学博物館】

2022年12月9日

静岡大学・国立科学博物館共同企画展「テレビジョン技術のはじまりと発展」/国立科学博物館

国立科学博物館 地球館2階 常設展示室内にて、12月13日から「テレビ」について紹介する展覧会が開催されます。

静岡大学と国立科学博物館の共同開催となる本展では、広く「テレビ」と呼ばれ親しまれている「テレビジョン(television)」について、その原理から研究開発の歴史、先端研究の一例まで関連資料とともに紹介します。

展示では、“日本のテレビの父”である高柳健次郎(1899-1990)について紹介。

高柳は、静岡県浜名郡和田村(現浜松市)に生まれました。

1921年、東京高等工業学校(現東京工業大学)附設工業教員養成所を卒業。1924年、浜松高等工業学校(静岡大学工学部の前身)に赴任し、テレビジョン研究に着手しました。


写真提供:国立大学法人静岡大学

1926年、雲母板上に書いた「イ」の字を、世界で初めてブラウン管上に電子的に表示することに成功し、翌年には真空管式の撮像管の特許出願を行うなど、その後は電子式テレビジョン放送の実現・発展に貢献しました。


所蔵:公益財団法人高柳健次郎財団

本展では、日本で最初の撮像に使われた「イ」の字の雲母版も展示。また、1945年頃に高柳が使った実験ノートなどの貴重な資料から「テレビ」の原理や研究開発の歴史に迫ります。


所蔵:公益財団法人高柳健次郎財団、国立大学法人静岡大学高柳記念未来技術創造館

この他にも、1930年代前半に開発された高柳式テレビジョン装置で使用された、光の明暗を電気信号に変換する真空管や「アイコノスコープ」と呼ばれる、光を電気信号に変える特殊な真空管を使用したテレビジョンカメラなども展示します。


所蔵:国立科学博物館


所蔵:国立科学博物館

さらに、実演展示としてブラウン管テレビの展示や、8K超高精細映像を大型モニターで上映します!

離れた場所に映像と音声を送り、受像機で再現する放送設備である「テレビ」の技術のはじまりと発展について紹介する本展。

貴重な資料から見られるその発展の歴史と現在の最先端技術までを国立科学博物館で、ぜひじっくりと観てみてはいかがでしょうか。