2022年4月14日

皇室の名品、優品がこの夏、東京藝大の美術館に集結。日本美術をひも解く展覧会が開催決定

宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の名品×東京藝大コレクションで、「日本美術」を分かりやすく紹介する展覧会

2022年8月6日より、東京藝術大学大学美術館にて特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」が開催します。

スフマート Sfumart ニュース 東京藝術大学大学美術館 特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 2022年8月6日開催

本展は、宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の名品、優品に、東京藝術大学のコレクションを加えた82件の多種多様な作品を通じて、日本美術を分かりやすく紹介する展覧会です。

※展覧会詳細はこちら

宮内庁三の丸尚蔵館と東京藝術大学

宮内庁三の丸尚蔵館は、1889年に天皇陛下(現在の上皇陛下)と皇太后陛下(香淳皇后)が、昭和天皇のご遺品を国にご寄贈されたことに始まります。1992年に皇居東御苑内に建設され、翌93年に開館しました。

同館では、皇室に代々受け継がれてきた絵画や書、工芸品などの美術品類のほか、旧秩父宮家のご遺贈品、香淳皇后のご遺品、三笠宮家のご寄贈品など、現在約9,800点の美術品類を収蔵しています。

2022年現在は、新施設への移動準備のため休館中の同館。新施設の開館は2023年秋を予定しています。

スフマート Sfumart ニュース 東京藝術大学大学美術館 特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 2022年8月6日開催

本展が開催される東京藝術大学の前身は、1887年に設立された「東京美術学校」です。当時学長を務めた岡倉天心(1863-1913)は、1890年に初めて日本の美術史を体系的にまとめて講義を行いました。

以降、東京藝術大学は芸術の教育・研究機関として重要な役割を担っています。

本展では、歴史的背景をもつ両館共同ならではのアプローチで、奈良時代から昭和にかけての日本美術を、書や和歌、人物・物語、花鳥・動物、風景などのモチーフやテーマにまとめて紹介。また、2021年に宮内庁三の丸尚蔵館の収蔵品として初めて国宝に指定された5作品も公開します。

各章の見どころ作品を一挙紹介

序章

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本展の序章では、東京美術学校に図案を依頼し、皇室内に設けられた制作場で約9年をかけて制作されたという《菊蒔絵螺鈿棚(きくまきえらでんたな)》が展示されます。

宮内省と東京美術学校が力を合わせて作り上げた本作は、本展の開幕にふさわしい作品ともいえるでしょう。細部にまで両者のこだわりを観ることができる本作を、ぜひ会場でご覧ください。

1章 文字からはじまる日本の美

現在、私たちが使う「ひらがな」は、平安時代に日本人の感性によって生み出されました。「文字からはじまる日本の美」と題する本章では、物語や和歌を発展させた「文字」から日本美術をひも解きます。

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平安時代中頃以降に「和様」と呼ばれる日本独自の書体が確立するまで、漢字が日本に広まった当初は、中国で流行した王義之(おうぎし)や顔真卿(がんしんけい)などの書体の模倣が主流でした。

《屏風土代(びょうぶどだい)》は、和様の書のお手本とされた小野道風(おののとうふう)が醍醐天皇の勅命に応じて書いた屏風の下書きです。

下書きながらも筆致は伸びやかで柔らかく、道風の書の特徴が見られる作品です。

2章 人と物語の共演

日常生活や信仰、また回想や幻想から創り出されたさまざまな物語は、日本の四季の風景や人びとのようすを豊かに描き表しています。

本章では、物語の中に描かれた人びとのようすを紹介します。

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歴史の教科書にも載っている国宝《蒙古襲来絵詞》は、鎌倉時代の2度におよぶ蒙古軍の来襲(元寇)に参戦、奮闘した肥後国(現・熊本県)の御家人・竹崎季長(たけさき すえなが)を主人公とした絵巻です。

さまざまな武士の甲冑姿や、戦場を駆けていく馬の姿の描写は実に見事で、歴史資料のみならず美術品としても高い評価を得ています。

3章 生き物わくわく

3章では、獅子やニワトリ、犬などのさまざまな生き物をモチーフとした作品を展示します。

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根付彫刻の技術を生かし、羽ぼうきのひもを口にくわえて遊ぶ子犬を彫り表した《羽箒と子犬》。

垂れた耳にトロンとした愛らしい目、まん丸の身体には柔らかな毛並みも見事に表現されています。

会場では、ぜひ単眼鏡を持ってじっくりと鑑賞してみてくださいね♪

4章 風景に心を寄せる

4章では、日本の豊かな「自然」をテーマとした作品を紹介します。スフマート Sfumart ニュース 東京藝術大学大学美術館 特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 2022年8月6日開催

洲浜の曲線が波間と砂浜を大胆に分け、波間は銀泥の細やかな波と金泥の霞が絶妙なバランスを見せている本作。左隻、右隻合わせて計25羽の千鳥が描く飛行線は、画面全体に穏やかな動きを加えています。

伝統的な画題である「浜松図」が、伝統的なやまと絵技法によって品格ある作品に仕上げられています。

伊藤若冲の代表作《動植綵絵》10幅を大公開!

色鮮やかでリアルな花や鳥などを描いた花鳥画で知られる画家、伊藤若冲(1716-1800)の代表作である《動植綵絵(どうしょくさいえ)》。全30幅のうち、本展では10幅を一挙公開します!

スフマート Sfumart ニュース 東京藝術大学大学美術館 特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 2022年8月6日開催

色鮮やかに表現された雄鶏が圧巻の〈向日葵雄鶏図〉や、70種類近くの虫が画面いっぱいに描かれた〈池辺群虫図〉などが展示されます。

本作のほかにも、国宝の作品から愛らしい置物まで貴重な美術品を数多く展示。日本美術を楽しくひも解く展覧会になります。

本展の前売券は、2022年7月5日より発売予定です。詳しくは展覧会公式サイトをご確認ください。

5月8日まで「藝大コレクション展 2022」が開催中

現在、東京藝術大学大学美術館では「藝大コレクション展 2022 春の名品探訪 天平の誘惑」が開催中です。

※展覧会詳細はこちら

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吉祥天立像(模造)関野 聖雲 昭和6年(1931)

東京藝術大学は、前身である東京美術学校の設立から135年にわたり、古美術から同学生の制作品、標本などの資料の収集をしてきました。この多彩なコレクションを広く公開する機会として、同館では毎年藝大コレクション展を開催しています。

本展では、約3万件の収蔵品の中から選りすぐりの名品を展示。また今回は藝大と天平美術の繋がりに焦点を当て、古代から現代にいたるまでの天平にまつわる名品と貴重な資料を特集展示し、最新の研究成果も紹介します。

スフマート Sfumart ニュース 東京藝術大学大学美術館 藝大コレクション展2022
(奥)狩野芳崖《悲母観音》(重要文化財) 明治21年(1888)
(手前)竹内久一《韋駄天》明治時代 19-20世紀

本展は事前予約制ではありませんが、今後の状況により変更及び入場制限を実施される場合があります。最新情報は美術館公式サイトをご確認ください。

 

日本美術の名品を数多く紹介する東京藝術大学大学美術館。ゴールデンウィークや夏休みは、同館で日本美術について学んでみてはいかがでしょうか。

Exhibition Information

展覧会名
特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」
開催期間
2022年8月6日~9月25日 終了しました
会場
東京藝術大学大学美術館
公式サイト
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/tamatebako2022/
注意事項

※会期中、一部作品の展示替えおよび巻替えあり

前期展示①8月6日~8月28日
前期展示②8月6日~9月4日
後期展示①8月30日~9月25日
後期展示②9月6日~9月25日