これから開催

没後50年 生誕120年

奥村厚一 光の風景画家展

奥村厚一 《浄晨》1946年 東京藝術大学蔵

奥村厚一《湖光》1960年代 鉄斎堂蔵

奥村厚一 《赤松の林》 1955年 京都市美術館蔵

奥村厚一 《松蔭雨日》 1934年 京都市美術館蔵

奥村厚一 《釈迦岳》 1960年 京都市美術館蔵

1904(明治37)年、京都市に生まれた奥村厚一(おくむらこういち)は、京都市立絵画専門学校研究科へ進学すると同時に、西村五雲に師事しました。1929(昭和4)年に第10回帝展に《山村》が初入選して以来、官展を中心に京都や近隣の土地を題材に、精緻な筆致で鋭く季節を捉えた風景表現を発表しました。

1946(昭和21)年には、雪に覆われ立ち並ぶ木々を清澄な空気の下に描いた《浄晨》で戦後最初の日展において特選を受賞しました。
しかしその2年後、1948(昭和23)年には山本丘人、上村松篁、秋野不矩らとともに創造美術(現・創画会)を結成して官展を離れ、新しい日本画を創造する活動に身を投じます。

それまでの日本画表現に疑義を呈し、自らの制作を厳しく問い直す中で、それまでの繊細な描線から、太い輪郭線や、面として大きく対象を捉えた風景表現を追求していきます。さらに描く対象を大写しにして、大胆に抽象化し、激しい波や雲などの自然現象や木々の生命感を強調する作風も生まれました。

京都市美術館では、1976(昭和51)年に奥村厚一の遺作展を開催しました。本展は同館ではそれ以来、48年ぶりの回顧展となります。

本展では、奥村厚一の初期から晩年の制作を各時期の代表作で振り返ると共に、京都市美術館で所蔵する数十点のスケッチもあわせて展示します。

このスケッチは、日本各地を旅し、厳しい自然や風景と直接向き合い、卓抜した構図と手堅い写生でその姿を克明に捉えた奥村の制作の原点を示すともいえるものです。

Event Information

展覧会名
没後50年 生誕120年
奥村厚一 光の風景画家展
開催期間
2024年7月19日~9月8日
入館料

一般 1600円、大高生 1100円

公式サイト
https://kyotocity-kyocera.museum/
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