これから開催
Life is beautiful : 衣・食植・住
“植物が命をまもる衣や家となり、命をつなぐ食となる” by eatrip
食と植物の視点から、人が生きるために不可欠な“衣食住”の未来へと思いを巡らせる場としての展覧会『衣・食植・住』。2021年の『衣』展、2023年の『住』展に続くシリーズの締めくくりとして、2025年10月に『食』展を開催します。
料理人として、生産者と深いつながりを持つ活動の中で、私たちの“食”の多くは“植物”であり、植物のみならず、あらゆる生命の循環を支える源は“土”にあるという意識を持つようになったというeatripの野村友里。料理という生業が、この循環の一部となれるような、今の時代なりの方法を考え続けること。その活動が、本展のタイトルにある「Life is beautiful」です。
日本では、古くから人が生きるために不可欠なものを「衣・食・住」と表してきました。この言葉が生まれた背景には、どのような暮らしがあったのだろう。かつての日本で衣服や食材として用いられ、神事では霊力ある神聖なものとして扱われてきた植物である大麻との出会いから、この問いが生まれました。そこから2021年、一つの植物から身をまもるための衣を作り、命をつなぐための食事を作っていた日本の原風景をたどりながら未来を想像する「衣」展を開催。その2年後の2023年には、「住」展としてパンデミックや気候変動など否応なく変化していく環境の中で、本当に安心できる「住=居場所」はどこにあるのだろうという問いと向き合います。茅葺き屋根や土壁、陶芸や染色、さらには雨風から身を守る衣服に至るまで、衣と住のあらゆるものに「米=稲」が活用されてきたことを再発見したのもこのときでした。
本展では、はるか数千年前から「命をまもるため」の衣服や住居に活かされ、「命をつなぐため」に食されてきた、私たちの衣食住のすべてに通底する植物である「米」を、“食”の視点から再びクローズアップします。
「稲わら」(稲の収穫後に残る茎)に着目し、伝統技法と現代的感性を融合させて衣服や家具、モニュメントなどを制作するアーティスト、田畑で土からはぐくみ食材を栽培することと、食のための器をつくることを地続きの行為として行う陶芸家など、さまざまな表現者たちとともに「私たち(日本人)は、なぜお米を食べるのだろう?」という根源的な問いを見つめ、鑑賞者とともに未来を探求する場としての展覧会を開催します。
Event Information
- 展覧会名
-
Life is beautiful : 衣・食植・住
“植物が命をまもる衣や家となり、命をつなぐ食となる” by eatrip
- 開催期間
- 2025年10月10日~11月27日
- 開館時間
- 11:00~20:00
- 入館料
無料
- お問い合わせ
Venue Information
- 会場
- GYRE GALLERY
- 主催
- GYRE