歌川広景　お笑い江戸名所

歌川広重の弟子である歌川広景。その名前を知っている人は、かなりの浮世絵通でしょう。というのも、広景の活動期間はとても短く、その人物像はほとんど謎に包まれているからです。けれども一度作品を目にすれば、そのユーモアあふれる世界が忘れられなくなること間違いなし。代表作「江戸名所道戯尽」は、幕末の江戸を舞台にした戯画＆風景画のシリーズです。江戸っ子たちが野良犬に魚を盗まれたり、蕎麦を頭からかぶったり、タヌキやキツネに化かされたりと、日常に起きた笑いのハプニングが満載。あまりの馬鹿馬鹿しさに思わず笑みがこぼれることでしょう。

本展覧会では「江戸名所道戯尽」全50点を一挙公開。さらに、広重のもう一人の弟子、二代広重の作品も紹介します。広重一門が織りなす多彩な世界をどうぞご堪能ください。