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「日本の中のマネ」ー出会い、120年のイメージー

石井柏亭《草上の小憩》1904(明治37)年
油彩、オイルパステル、カンヴァス
東京国立近代美術館

安井曾太郎《水浴裸婦》1914(大正3)年
油彩、カンヴァス
石橋財団アーティゾン美術館

福田美蘭
《帽子を被った男性から見た草上の二人》
1992年 アクリル、合板
高松市美術館

クロード・モネ《アンティーブ岬》1888年
油彩、カンヴァス
愛媛県美術館

森村泰昌《肖像(少年1,2,3)》1988年
発色現像方式印画、透明メディウム
東京都現代美術館

画家で美術批評家の石井柏亭は、マネの《草上の昼食》(1863年、オルセー美術館、パリ)にインスピレーションを得て、《草上の小憩》(1904・明治37 年、東京国立近代美術館)と題された作品を手掛けました。彼以外にも山脇信徳や安井曾太郎、山本鼎、村山槐多、小磯良平らの作品に、マネからの影響が見受けられます。

それは模写であったり、筆触の類似性、そして構図やモチーフの借用であったりと様々です。また、マネへの理解をとりわけ強く主張したのは、批評家であったとも言えます。

先述の石井や医師で詩人、小説家、美術批評家の顔を持つ木下杢太郎は、批評家としての発言の中で、マネを理解することこそが西洋近代絵画を受容する上で不可欠であると主張しています。

しかしながら、我が国における洋画黎明期の美術家や批評家たちに見られるマネからの影響については、断片的に指摘されることはあってもまとまった形で示されたことはありません。明治から昭和初期までに見られる作品や批評を通して、日本における「マネとの出会い」について振り返ります。

そして、この出会いから現代にかけて、マネの理解はどのように変化したのでしょうか。私たちはすでに西洋近代美術史の文脈に則り、マネについて認識しているとは言え、欧米の人々、または明治の人々と同じ眼でマネ作品を見ているというわけではありません。

そこで、現代の日本におけるマネ・イメージを探るにあたり、美術家の森村泰昌や福田美蘭の作品から、それぞれの独自の視点で展開するマネ解釈を紹介します。

本展では、日本に所在する17点のマネの油彩画(パステル画を含む)のうち7点のマネ作品を中心に、印象派や日本近代洋画、そして資料などの約100点を通して、明治から現代にかけての日本におけるマネ・イメージに迫ります。

※会期中一部展示替えがあります
※展覧会および関連イベントの最新情報、ご来館にあたっての注意事項等については、美術館公式サイトをご確認ください。

Event Information

展覧会名
「日本の中のマネ」ー出会い、120年のイメージー
開催期間
2022年9月4日~11月3日 終了しました
開館時間
10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日 (ただし、9月19日と10月10日は開館)
9月20日, 10月11日
入館料

一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円、中学生以下および75歳以上無料

※一般以外の方(無料・割引対象者)は、年齢等が確認できるものをお持ちください

公式サイト
https://www.neribun.or.jp/museum.html
お問い合わせ

03-3577-1821

Venue Information

会場
練馬区立美術館
主催
練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)

Ticket Present

本展のチケットを「5組10名様」にプレゼント!
〆切は2022年9月30日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。