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2024年11月1日
江戸絵画縦横無尽! 摘水軒コレクション名品展/千葉市美術館
千葉市美術館にて、企画展「江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展」が8月25日(日)まで開催されています。
「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師―摘水軒コレクションを中心に」と同時開催となる本展。
国内有数の江戸絵画コレクションである摘水軒(てきすいけん)コレクションのなかから、江戸中後期を豊かに彩った、幅広いジャンルの画家たちの約100件の作品を紹介します。
「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師―摘水軒コレクションを中心に」のレポートはこちら▼
江戸時代に現在の千葉県柏市で文化サロンのような場として機能していた「摘翠軒」から発展した摘水軒コレクション。
同時開催の「岡本秋暉」展と本展は、かつてない規模でこのコレクションの全容を紹介する展覧会です。
円山応挙、伊藤若冲、葛飾北斎など、よく知られた画家の作品だけでなく、無名の画家によるユニークな作品も紹介され、多彩な江戸絵画の魅力が楽しめる内容となっています。
葛飾北斎《雪中鷲図》は、コレクターである寺島氏が、江戸絵画をコレクションし始めるきっかけとなった特別な作品。
ワシのまなざしと力強い姿に惹かれたといいます。
「肉筆浮世絵」とは、画家が直接絹や紙に描いた作品のこと。版画と異なり一点一点が手描きの肉筆画では、画家の筆遣いや、色彩の美しさも楽しむことができます。
会場には、重要文化財の岩佐又兵衛(いわさまたべえ)の作品をはじめ、「浮世絵の祖」といわれる菱川師宣(ひしかわもろのぶ)、浮世絵黄金期を彩った喜多川歌麿、東洲斎写楽、さらに北斎や歌川広重などの名品が勢ぞろい!
肉筆浮世絵の美しさと時代ごとの変化を、実際の作品を鑑賞しながら味わうことができます。
江戸時代後期、陰影法や遠近法といった西洋風の技法を取り入れた、司馬江漢(しばこうかん)などの洋風画家が登場します。
また、江戸中期に来日した中国人画家・沈南蘋(しんなんぴん)の細密で華麗な花鳥画は、円山応挙や岡本秋暉(おかもとしゅうき)など、多くの日本の画家たちに影響を与えました。
この時期、動植物を科学的な視点で捉えようとする博物学が発展。象やラクダなどの珍しい動植物を描いた絵画や博物図譜が生み出されるようになりました。
展示の後半では、 愛らしいウサギや猫、 吉祥のモチーフである鳳凰など、多彩な動物や鳥を描いた作品を紹介。
長澤蘆雪(ながさわろせつ)の愛らしい仔犬や、京狩野の画家・狩野山雪のちょっととぼけた感じのふくろう、柴田是真(しばたぜしん)が木から落ちるリスを描いた作品など、かわいい動物画の名品が多数展示されています。
一方、あまりかわいいとはいえないけれど存在感のある猫や、人間のようなすがたやしぐさの動物をユーモラスに描いた作品も紹介。
さらに、大坂を中心に活躍した琳派の画家・中村芳中(なかむらほうちゅう)のほのぼのとした雰囲気の《鹿図》などもあり、コレクションの幅広さとユニークさが実感できる展示になっています。
今回の企画展は、2つの展覧会で200点(会期中、一部作品の展示替えあり)以上の作品が紹介される、ボリュームたっぷりの内容となっています。
江戸絵画が好きな方はもちろん、よく知らないという方にとっても、幅広いジャンルの江戸絵画に触れることができる、絶好のチャンスといえるでしょう。
この夏は千葉で、バラエティ豊かな江戸絵画を楽しんでみませんか。
※※出品作品はすべて摘水軒記念文化振興財団蔵
※展示期間の記載がない作品は通期展示
同時開催の「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師 ―摘水軒コレクションを中心に」もお見逃しなく▼
前期:6月28日~7月28日
後期:7月30日~8月25日