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2024年12月17日
五味文彦のものの観方/ホキ美術館
ホキ美術館にて、「五味文彦のものの観方」が2025年5月11日(日)まで開催中です。
本展では、画家・五味文彦が静物画を描く上で意識している“見る”ことへのこだわりに注目して紹介。
画家本人のコメントと一緒に、「五味文彦のものの観方」を紐解きます。
今回、ホキ美術館の特別展でピックアップされている五味文彦は、伝統的な写実技法を使いながらも、常にその画風を変化させながら新作を発表している画家です。
写実画家として活躍する前は、実は現代美術の「もの派」を学んでいたのだそう。
その片鱗を見せる「人物画」も展示されています。
女性の顔を描いた紙を、びりびりに破いたような大胆な構図。
これは、現代美術を学んできた五味ならではの写実表現といえるでしょう。
作品の正面に立って、じーっと眺めていると女性ではない何かに見えるような。不思議な作品です。
《いにしえの王は語る》は、五味の代表作のひとつ。
こうした樹木を主題とした作品は、近年多く描いているそうです。
本展では、新作《樹影の道》と《晩夏》の2つの作品も展示しています。
《いにしえの王は語る》と比べて、2つの新作はより明暗がはっきりとしているのが分かりますか?
画家の「ものの観方」がリアルタイムでわかる展示方法にも、ぜひ注目してみてください。
また、本展では五味文彦本人によるコメントも展示しています。
「この絵はどのように描いたのか」という背景にも触れることができますよ。
作品を描いているときに、五味が使用しているモチーフの実物も展示されています。
作品の中にあるアンティークの水差しやレースを、本物と見比べながら鑑賞できるようになっていますよ。なかなか珍しい展示方法です!
ところで、写実画家は作品を描くとき、主に2つの方法に分かれるといいます。
ひとつは、構図を写真に収めて模写する方法。もうひとつは、実際にモチーフを目の前に並べて模写する方法。
五味は、写真と実物を目にしながら描くのだそうです。
特に、果物や花などをモチーフにする場合は写真を用いるといいます。
ポストカードにも使用されている人気作のひとつ《あかいはな》は、9割写真を見て描かれたそうですよ。
本人のコメントによると、花が入っているグラスは本物より薄く描いたとのこと。
「どうしたら、本物より美しくなるのか」という、五味の構図に対するバランス感覚も知ることができました。
地下1階のギャラリー2では、「第3回ホキ美術館プラチナ大賞入選作品展」が開催中です。
41歳以上の写実作家を対象にした公募展である「ホキ美術館プラチナ大賞」。今年で3回目を迎えました。
本展では、入選作品60点を2ヶ月ごとに入れ替えて、6ヶ月にわたって全ての入選作品を展示します。
未来の写実画家たちの力作も、ぜひあわせてご覧ください。
画家・五味文彦の「ものの観方」を紐解く本展。
写実絵画は、やっぱり自分の目で鑑賞することでその本質に気づくことができます。
特に今回は、ひとりの画家の“観方”に注目しているので、新しい発見があるかもしれません。
そして、ホキ美術館といえば「森本草介コレクション」ですよね。
地下1階のギャラリー3にて、森本草介の作品も展示されています。
また、ここでは野田弘志が構想を含め5~6年の歳月をかけ完成した大作《神仙沼―保木将夫氏に捧ぐ―》も展示。
この2人の画家の作品もぜひお見逃しなく。