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2024年12月17日
藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-/山王美術館
「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」展示風景
山王美術館にて、「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」が開催中です。
15年前の館記念展と同タイトルを掲げているという本展では、パリに魅了された「藤田嗣治」、「佐伯祐三」、「荻須高徳」の3人を紹介。
この3名は、山王美術館コレクションの主要作家でもあります。
コレクションのみの展示を続けてきた自前主義の山王美術館。質の高い収蔵作品の中から、よりすぐりの作品をピックアップして展示します。
藤田、佐伯、荻須はそれぞれパリを愛し、パリの景色を描きましたが、実は年齢はさまざま。
しかし、3名は東京美術学校(現在の東京藝術大学)に通っていたという共通点があります。
「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」展示風景
展示の最初は3名の風景画を並べて展示。それぞれが見て描いたパリの景色は、鑑賞者の目にどのように映るのでしょうか。
また、それぞれの作家の生涯や交友関係などから、三者三様の芸術世界を垣間見ることができます。
現在でもファンの多い佐伯祐三は、各地で大規模な展覧会も行われてきました。
素早く荒々しい筆致といった佐伯らしい画風は、ヴラマンクやユトリロから影響を受けています。
「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」展示風景
佐伯は2度パリに渡っていますが、日本に一時帰国している間も、自分の芸術を模索していたことがわかります。
本展では、船や下落合のありふれた風景といった、あまり観ることのできない貴重な佐伯作品も展示されています。
ちなみに、佐伯は大阪出身だそう。彼が幼少期を過ごした大阪の地で、その芸術を堪能できるなんて贅沢ですね!
パリを描いた画家として知られる荻須高徳。
パリに渡ったあとは、何気ないパリの風景を描き続けました。
「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」展示風景
フランス留学を決意した荻須は、一時帰国中の佐伯のアトリエを訪ね、パリでの生活のあれこれをアドバイスしてもらったようです。
また、パリでは佐伯と一緒にカンヴァスを並べて制作をしたこともあり、初期の画風には佐伯の影響が見受けられます。
佐伯からは描く姿勢を学び、藤田からもアドバイスを受けていたということからも、人柄の良さが伺えますね。
乳白色が代名詞とも言える藤田嗣治。
本展では、藤田が戦後に数多く描いた「子どもたち」を多数紹介しています。
「藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳展 -パリを愛し、パリに魅了された画家たち-」展示風景
また、あまりなじみのない風景画なども展示。彼が画風を確立するために模索した跡を見ることができます。
藤田は晩年、キリスト教に帰依し、名前をレオナール・フジタとしました。レオナールは、かのレオナルド・ダ・ヴィンチに由来するそう。それ以降は、絵のサインも変わっています。
是非間近でその変化を見比べてみてください。
同じ時代をパリで過ごした、生き方も画風も異なる3名の画家が見た、三者三様の、パリの風景をお見逃しなく。
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