新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展/大阪中之島美術館

「アール・デコ100年展」音声ガイド望海風斗さんのコメントをお届け

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2025年10月9日

「アール・デコ100年展」音声ガイド望海風斗さんにインタビュー

大阪中之島美術館にて、「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」が好評開催中です。

本展の音声ガイドは、元宝塚の望海風斗さんが担当されています。

音声ガイド収録後の望海さんのコメントをお届け!本展への想い、来場者へのメッセージなどをお届けします。

──望海さんが音声ガイドナビゲーターを務められるのは「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」が初めてとなりますが、最初にお話を聞かれた時はどう思われましたか?

やってみたいという興味が以前からあったので、お話をいただけてとても嬉しかったですし、大阪という土地は私にとってなじみのある場所でもあったので、大阪の美術館の展覧会の音声ガイドということも嬉しかったです。

──音声ガイドの収録を終えて、いかがでしたか?

来場者の方々は作品をご覧になりながらこの音声を聴いてくださるため、私も観ているように話さないといけないのが難しいなと思っていたのですが、話しているうちにだんだん楽しくなってきて、私も展覧会を観ているような気持ちになって収録に挑むことができました。

──どの作品に注目して聴いてほしいですか?

原稿を読んだ時にどの作品も興味が湧くものばかりだったので、全部です!

今は巡りめぐって、またアール・デコ調のデザインが流行ったりしていますが、そのデザインが生まれた時代の背景を知れたことはとても良かったなと思います。

──ガイドで紹介した中で望海さんが一番観たいと思われた作品はどれですか?

ドレスです。舞台でも1920年〜30年代が背景の作品を演じることがあるので、実際にその時代に作られたドレスには興味があります。

今回、アール・デコのドレスのゆるやかなシルエットには、フランスの女性たちがコルセットから解放されて社会に進出した背景があることを知ることができ、より関心が深まりました。

──1920年〜30年代のアール・デコの時代を生きた女性の印象を聞かせていただけますか。

社会に出始めた女性のエネルギッシュさや華やかさ、自分の道を切り開いていく姿はとても眩しく感じます。

自分のこだわりを持って生きている女性には憧れますし、私自身ひとつのことを極めて突き進みたいと思って宝塚時代を過ごしてきたので、その気持ちは今も変わらないかなと思います。

──アール・デコの装飾などが印象的な宝塚作品と言えば何が思い浮かびますか?

一番は『グレート・ギャツビー』ですね。舞台美術や衣装もアール・デコを基調としていて、観ていてワクワクしますし、いつかそういう作品にも出てみたいなという憧れがあります。

──お仕事でもプライベートでも訪れておられるフランス・パリの印象を聞かせてください。

セーヌ川やエッフェル塔の景色を眺めているだけで「あぁ、パリに来たな」と感慨深いものがありますし、モンマルトルのムーラン・ルージュに行けば、かつて芸術家たちが集まっていた場所であるという空気を今でも感じることができます。

ニューヨークのエネルギッシュさとはまた違って、フランス革命が起きた場所であるということも大きく、ただ華やかなだけではなく、人が人として生きるための場所でもあるというところに強いエネルギーを感じます。

──普段、展覧会は行かれますか?

私は旅行先で美術館に行くことが多いのですが、私のイチオシは、パリのオランジュリー美術館です。モネの「睡蓮」の絵が飾ってあって、光の入り具合などもこれらの絵のために設計されたと聞いて感動しました。

ずっと絵を眺めながら椅子に座ってぼーっとするのが、私のお気に入りの過ごし方です。

──最後に、ご来場される方へメッセージをお願いします。

写真で見るだけではわからない展示作品のエネルギーを直接感じていただけたらと思います。

私自身、音声ガイドの収録を通してアール・デコに対する印象は大きく変わり、華やかなだけではない、その時代に生まれた理由を知ることができました。

舞台や映画で描かれることの多い時代でもありますので、舞台が好きな方や映画が好きな方であれば特に、「アール・デコ100年展」で時代背景を知ってまたこの時代の舞台を観ると、より深く楽しめるようになると思います。

賑わった大阪から少し離れた、中之島の雰囲気と合わせてぜひ足を運んでお楽しみください。

<音声ガイド>
貸出料金:700円(税込)
※音声ガイドは会期中、展覧会会場入口でご購入いただけます(ガイド機レンタル方式)。

Exhibition Information