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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー
2000年代初頭から「母」たちのつくる手芸作品として密かに注目されてきたカルチャーがあります。その名も「おかんアート」。
破壊力バツグンの表現や魅力、その創作に迫る展覧会「Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村」が、東京都渋谷公園通りギャラリーで開催中です。
『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー』会場風景
本展では、広く性別や立場を越えて「おかん」の感覚をもったさまざまなつくり手を紹介します。
※展覧会情報はこちら
「おかんアート」という言葉の登場は、2005年頃のインターネットの某掲示板への書き込みまでさかのぼります。
当時は実家の母や祖母たちのつくるインパクト大な作品を、ユーザーが披露していくというものでした。
『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー』展示風景
おかんアート作品は、おかんのひらめきのもと突然生まれます。たとえば包装紙をとっておいたり、おみそしるのあさりの貝殻や、ウイスキーの空き瓶が使用されたり・・・。材料は家の中で用意できそうなものばかりです。
『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー』展示風景
本展のゲストキュレーター、都築響一(作家・編集者・写真家)と下町レトロに首っ丈の会により、全国各地の素敵なおかんアートがズラリと展示。破壊力バツグンの世界観をのぞくことができます。
『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー』会場風景
初めて見たはずなのに見たことがあるような気がする。どこか懐かしい、そんな気持ちになれるのがおかんアートの魅力のひとつと言えそうです。
1000点超えの強烈な展示を観たあとは、3名の特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」もお見逃しなく。
こちらは、都築響一のキュレーションとなります。
特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」会場風景
おかんアートの感覚に通ずる部分がありながらも、孤高の作品を残してきた3名に焦点を当てた展示となっています。
本記事では、スフマート編集部のお気に入りをひとつ紹介。
特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」荻野ユキ子 作品展示風景
こちらは、荻野ユキ子さんによるジオラマのような作品です。
名画座・早稲田松竹で清掃員として働いていた荻野さん。殺風景なトイレの棚やロビーの隅にと、自宅でユニークなオブジェを作り、飾っていたのだそう。ジオラマの中身は、おかしのおまけや総菜のパックなど、日常の廃材が使用されています。この小さな作品は、いつの間にか早稲田松竹の名物のようにもなっていました。
特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」荻野ユキ子 作品展示風景
今はもう早稲田松竹に荻野さんはいません。このように展覧会のなかで荻野さんの作品が紹介されるのも、最初で最後かもしれないとのこと。ぜひ間近で観てほしい作品です。
また、早稲田松竹の公式サイト内では、スタッフが作品の数々を紹介しているそう(外部リンク)! あたたかな作品に癒されますよ。
ファインアートからかけ離れた、おかんアートという存在。これまでその作品はさまざまな場所で見られ、アイデアに満ちあふれていたにもかかわらず、見過ごされてきました。
家にある、おかんの作ったものを、ギャラリーに綺麗に並べてみたら、どんな化学反応が生まれるだろうか? そんな想いのこもった本展。
『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村/東京都渋谷公園通りギャラリー』会場風景
「こうしなきゃ」「あれが正解」そんな考えはおかんアートの世界には存在しません。
できる範囲で、誰かと交流しつつ、何か役に立つ、自由で楽しい作品を。独特の想像力、そして破壊力を間近にすると、あなたも何かを作りたくなるかも? お近くの方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
なお、本展では関連イベントとして「おかんアート村 クラウド・ミュージアム」を実施中です。
「#おかんアート村」のハッシュタグをつけて、おかんアート写真や制作中動画をTwitterやInstagramで投稿すると、東京都渋谷公園通りギャラリーの特設サイトおよび会場内のモニターで展示されるそうです!
たくさんのおかんアートが投稿されていますので、ぜひチェックしてみてください。