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2024年11月1日
紅白 夢の競演!-さまざまな国の”赤”と”白”-/文化学園服飾博物館
赤と白の衣服が持つ意味を考察する展覧会が、文化学園服飾博物館で開催中です。
みなさんは、赤い服と白い服にどんなイメージを持っていますか?
同じ服でも色が違うだけで雰囲気がガラリと変わることがあると思います。たとえばとある民族は色で立場を表したり、個人の思想を反映したりと、色は国や民族、個人などでさまざまな解釈がされてきました。
本展では、衣服の「赤」「白」に注目し、日本の着物からアジアやアフリカの民族衣装、ヨーロッパのドレスまで、約40か国の衣装を展示します。
昔から衣服の色にはさまざまな意味が込められてきました。
たとえば赤は太陽や火、血の色に通じることから、生命力や力強さ、権威の象徴とされることもあります。また色味を持たない白は、透明感や清らかさを連想させることから、清潔、純真、神聖といった意味が与えられることもあります。
それぞれの色が国によって違う意味を持っていたり、似たような意味を持っていたりします。
例えば婚礼衣装では、日本伝統の白無垢や、西洋発祥のウェディングドレスなどは白が使用されています。純粋さや清らかさなどをイメージすることができますよね。
場所が変わってインドや中国、韓国などでは婚礼衣装に赤が使用されます。これは、赤色の染料が古来はとても貴重で特別な時にのみ使われていたこと、魔除けなどの意味もあるそうです。
色直しは、白無垢から色物に替えることで、嫁が婿の家の人間になったということを対外的にも示すためのものと考えています。赤という色は、古来より日本において重要な色として認識されており、大きな変化を表す色として色直しに用いられたと考えられています(黒も同様に重要な色として、色直しに用いられます)。
国によって考え方はさまざまであるのに、赤と白が多く用いられているのはとても興味深いですよね。
展示室では、各国の婚礼衣装を間近で鑑賞できますよ。
昔から人びとは、服装や持ち物で自分の身分を表してきました。
どんな衣服をステイタスとするかは国と地域によってさまざまです。それぞれ貴重な材料などを贅沢に使用することで、富や権力を誇示しました。
例えば、赤い染料が貴重な地域では赤い衣服を身に着けることがステータスでした。他にも、山間部の地域では海まで離れているため、サンゴや貝殻などが貴重だったそう。他民族から入手した貴重な貝殻は、衣服に縫い付けたりアクセサリーなどにして使用されました。
現在を生きる私たちは、黒が熱を吸収しやすいことや、赤が注意を引く色であることを当たり前に知っています。しかし、技術が発達する前から人びとはその地域ごとの工夫で、適切に衣服を身に着けてきました。
赤い染料の元である紅花には保温効果があるとされており、古来から日本では肌着、着物の裏地などに使われてきました。反対に、白は熱を吸収しにくいので暑い地域の衣服に使われることが多いのです。中東などの男性の民族衣装を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。
色の持つイメージももちろんですが、実用性という視点から「赤」と「白」を見てみると、また違った発見があるかもしれません。
本展では特別出品も必見!内容はここでは言えませんが・・・誰もが知るあの衣装を見ることができます!
実際に展示を見た人だけのお楽しみなので、気になる方はぜひ訪れてくださいね。スフマート編集部も実際に見ましたが、豪華な衣装にビックリでした!
「赤」「白」の2色から、世界各地の衣装を紹介する本展。文化学園服飾博物館の展示室は、鏡が施されていることで、展示品の後ろ姿までよく見ることができます。
貴重な衣装も沢山展示されているので、ファッションが好きな方、世界の文化について学びたい方などにおすすめです!
※ 混雑時には入館をお待ちいただくこともあります。
※ 状況により予定が変更される場合があります。最新の情報はホームページでご確認ください。