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2024年11月1日
「横尾忠則 寒山百得」展/東京国立博物館
東京国立博物館 表慶館にて、「横尾忠則 寒山百得」展が開催中です。
現代美術家・横尾忠則の「寒山拾得(かんざんじっとく)」シリーズ完全新作102点を一挙初公開。同じ画題で約1年にわたって描き続けた、創作の変遷を辿ることができます。
本特集では、展示の見どころや要チェックのグッズなど、「横尾忠則 寒山百得」展を訪れる前に知っておきたい情報をお届けします!
横尾忠則(よこお・ただのり、1936年-)は、高校卒業後、グラフィックデザイナーとして創作活動をスタートさせました。
1980年にニューヨーク近代美術館で見たピカソ展に衝撃を受け、その後、画家としての道を本格的に歩み始めます。
国内外の美術館で多くの個展を行っており、近年では、2021年に東京都現代美術館で開催された展覧会も大きな話題となりました。
神戸や香川県豊島には自身の名を冠した美術館があり、日本を代表する現代美術家として世界的に知られています。
本展に並ぶのは、横尾が2021年9月から約1年にわたって描き続けてきた「寒山拾得」シリーズの新作102点です。
展示室内がすべて撮影OKとなっているのも嬉しいですよね。
このシリーズは、寒山(かんざん)と拾得(じっとく)という中国・唐時代の伝説的な詩僧をテーマに描いたもの。
二人は風変わりな僧として知られ、その世俗にとらわれない生き方は昔から多くの知識人たちを魅了し、伝統的な画題にもなっています。
寒山拾得図では、寒山は経典の巻物を、拾得はほうきを持つ姿で描かれることが多いのですが、横尾版「寒山拾得」シリーズでは、巻物はトイレットペーパー、ほうきは掃除機へとしばしば置き換えられています。
他にも、マラソンや組体操に、見覚えのある名画のパロディ、ドン・キホーテやアルセーヌ・ルパンなど、さまざまなイメージが飛び交います。
時には、東京五輪やメジャーリーグなどの時事ネタも登場し、同時代を生きる美術家の作品だからこその面白さもありますよ!
本展の開催にあたって、横尾は「アーティストを辞めてアスリートになろうと考えた。頭で考えるのではなくて体で考える。脳みそを体のほうに移動して、僕はそれを“肉体脳”と呼んでいる」と話しています。
その言葉どおり己の身体感覚に委ねて描いた結果、同じテーマでもさまざまな作品が生まれているのが見ていて楽しいところです。
「寒山拾得」シリーズを「自由に見てもらいたい」という横尾。それぞれの作品には詳細なキャプションは添えられていません。あるのは作品タイトルにもなっている制作日付だけ。
横尾が体で考えて作品を生み出したように、私たちも自らの感覚に任せて自由に心の思うままに楽しんでみましょう!
日付を注意深く見ていると、なかには1日に3作も描いている日や午前と午後で1作ずつ描いた日もあり、87歳にして衰えぬ創作意欲には驚かされるはずです。
東京国立博物館の本館では、同館が誇る中国や日本の伝統的な寒山拾得図をまとめた特集展示も開催中。
本展のチケットでこちらも見ることができるので、ぜひ見比べてみてくださいね。
展示のラストには、魅力的なアイテムが盛りだくさんのグッズコーナーがお目見えします。
展覧会オリジナルグッズはおよそ90点! マグカップやアクリルマグネット、トートバッグなど、「寒山拾得」シリーズの新作をあしらった各アイテムは絵柄も種類豊富で、自分用にもお土産用にもおすすめですよ♪
さらに、BEAMSとコラボしたブランケットやHOiSUMとのコラボ靴下といったスペシャルアイテムも。インテリアやファッションのアクセントになること間違いなしです。
カラフル&ポップな横尾版「寒山拾得」シリーズの新作は、自由自在に変化していく有様を見ているだけで楽しくなってきます。
横尾忠則が駆け抜けてきた創作の道のりを、その目で目撃してみてください!