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2024年11月1日
キース・へリング展 アートをストリートへ/兵庫県立美術館
兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリーにて、「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」が、2024年6月23日まで開催中です。
“ストリートアートの先駆者”と言われているキース・ヘリング。
ニューヨークの地下鉄構内にアートを描く「サブウェイドローイング」で、彼の名は広く知られるようになりました。
「アートはみんなのために」 という信念のもと、生涯に渡りさまざまなアート活動を続けきたキース・へリング。
アートを通じてキース・へリングの生き方も見えてくる今回の展覧会。早速、行ってみました。
1958年、キース・ヘリングは、アメリカ北東部のペルシルベニア州で生まれます。
父の影響で幼い頃から絵が大好きで、1978年には、ニューヨークの名門美術学校、スクール・オブ・ビジュアル・アーツで学び始めます。
そんな中、美術館やギャラリーではなく、もっと広くたくさんの人にアートを楽しんでもらう方法はないものかと模索するようになりました。
そうして始めたのが地下鉄の駅構内の真っ黒な広告板にチョークで絵を描くというサブウェイドローイングでした。
ストリート・アートとも呼ばれています。
このサブウェイドローイングで、キース・ヘリングは一躍有名になり、31歳で亡くなるまで精力的にアート活動を続けました。
本展では、キース・ヘリングが地下鉄の広告板に描いたサブウェイドローイングの作品7点が展示されています。
このうちの5点は日本初公開どころか、アジア初公開とのこと。ものすごく貴重ですね。
キース・へリングのサブウェイドローイングは、駅構内に無断で描かれたものです。
広告板に描くことは違法行為であるため、その多くが破り捨てられたり、消されてしまったりして残されていないのです。
実は、キース・ヘリングは、地下鉄の駅構内に無断で絵を描いた罪で、20回以上も通報され、警察に捕まっていたといいます。
それでも彼は、サブウェイドローイングをやめなかったそうです。
アートは美術館の中だけでなく、日常生活の中にあるべきだという強い信念を持っていたキース・ヘリングにとって、地下鉄の駅構内という場所は、格好のキャンバスだったのですね。
は、「アートはみんなのために」という信念を持ち続けていたキース・ヘリング。
より多くの人にアートでメッセージを届けようと多くのポスターを制作しました。
こちらの3点はどれも、キース・ヘリングが描いたポスターのイラストです。
真ん中のポスターは、「ナショナル・カミングアウトデー」のポスター。
1988年に、10月11日は「国際ナショナル・カミングアウトデー」として定めたのを記念し、制作したものです。
このポスターで、自らもゲイであることを公表していたヘリング。
カミングアウトをすることで、暗闇から光あふれる世界へ出て行こうということを訴えています。
エイズによる合併症で、31歳という若さで亡くなったキース・ヘリング。亡くなる直前までアートを描き続けました。
こちらの作品は、彼が亡くなる1990年に作られた5枚組の版画作品です。
真ん中はキース・ヘリングの代表的なモチーフである「ラディアント・ベイビー」。意味は「光り輝く赤ん坊」です。
赤ん坊は純粋無垢で汚れを何も知らない完璧な存在であると考えていたキース・へリング。
「ラディアント・ベイビー」は生涯にわたって、さまざまな作品で積極的に描き続けられました。
「アートはみんなのために」という信念を抱き続けて来たキース・ヘリングは、「ポップショップ」を立ち上げます。
そこで、自分の作品をあしらった服やビニールバック、缶バッジ、マグネットといったグッズの販売を始めました。
会場では、キース・ヘリングがデザインしたグッズも見ることができます。
キース・ヘリングの作品をあしらったグッズは、会場のすぐ外で購入することもできます。
キース・ヘリングのアートを、いつもの日常生活に取り入れてみるのも素敵ですね。
自身もゲイだとカミングアウトしていたキース・へリング。
彼は、反アパルトヘイトやエイズ予防、性的マイノリティの人びとのカミングアウトを後押しするようなポスターも、精力的に描き続けました。
エイズに感染し、余命宣告されていたにも関わらず、「生きてアートをするんだ」というキース・へリングの強いパワーが、展覧会場の作品全体からひしひしと伝わってきました。
本展では、子ども用のワークシートなども配布。子どもと一緒に楽しめるような工夫もされています。
家族でキース・ヘリング展を訪れてみてはいかがでしょうか。
Keith Haring Artwork ⓒKeith Haring Foundation
※会期・開館時間・展示内容等は変更の可能性があります。ご来場前に必ず展覧会公式サイトをご確認ください。
※本展は他会場と展示内容等が異なる場合があります。
※本展には性的な表現を含む作品が出品されます。