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2024年11月1日
時代とあゆむ袋物商 たばこ入れからハンドバッグまで/たばこと塩の博物館
たばこと塩の博物館にて、「時代とあゆむ袋物商 たばこ入れからハンドバッグまで」が開催中です。
本展では、身の回りの品々を持ち歩く「袋物」、その中でもたばこ入れに注目。時代に応じたさまざまな袋物を紹介します。
「袋物」という言葉、ご存知でしょうか?
和装が主流だった時代、身の回りの品を携帯するのに使われたのが袋物です。袋物の中でも、紙入れやたばこ入れが代表的な存在として知られています。
これらは貴重品などを持ち歩くのにはもちろん、装身具としても親しまれていました。
構成部品の多いたばこ入れは、凝った装飾のものがたくさんです
たばこ入れは、袋、前金具、きせる筒、根付などのさまざまな部品からできており、部品単体としても人びとを魅了しました。
1876年に廃刀令が出されると、刀装具職人たちが袋物をはじめとした日用品も製作するようになり、たばこ入れは美術工芸品としての黄金期を迎えました。
本展では、袋物に使用されるさまざまな素材、さまざまな分野の職人が関わる手仕事をあますことなく紹介します。
明治維新を迎えると、人びとの装いにも変化が生まれます。
特に、都市部の男性は早い段階から洋装が取り入れられ、それまで使われていなかった手提げや西洋由来のかばんなどが普及しました。
しかし、男性も私的な空間、女性の洋装化は昭和以降とまだまだ和装も主流だったため、袋物は変わらず必要でした。
こうした流れの中で、袋物商たちは機能や形を少しずつ変え、近代化していく人びとのニーズに合わせていきました。
紙巻たばこがもたらされたのもこの頃。たばこと塩の博物館ならではの展示ですね!
同時代、日本橋の袋物商・井戸文人(いどぶんじん/1874~1923)が袋物に関する初の通史『日本囊物(ふくろもの)史』を著しました。
近代化による袋物の変化に目をつけたという井戸文人。
本展は『日本囊物史』に沿った構成も見どころ。袋物、職人や袋物商たちの歴史について4つの章で、袋物の魅力を紹介していますよ。
展示室には、たばこ入れを中心としたさまざまなジャンルの袋物、金具などの部品、絵画資料や書籍など約300点が展示されています。
小さな芸術品がズラリと並んでいるので、鑑賞にはゆとりを持つと◎。
前後期で一部展示品の入れ替えがあるので、2度楽しめるのも嬉しいポイントです。
袋物の持つ用と美、時勢に呼応した変化、そして変わりゆく時代の需要に応え続けた職人や袋物商たちの仕事を紹介する本展。
2016年に寄贈を受けた袋物(山本コレクション)も合わせて展示します。この機会をお見逃しなく!