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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
Life is beautiful :/GYRE GALLERY
人間に不可欠な「衣・食・住」について考えるヒントとなる展覧会が、GYRE GALLERYにて開催中です。
本展は、野村友里と壱岐ゆかりにより企画されました。ふたりは、restaurant eatrip と the little shop of flowers、東京・原宿の同じ敷地で隣合わせに店を構え、20年という月日をともに歩んできました。
食品ロスやファストファッションによる大量生産など、さまざまな社会問題が取り巻く現代。
展示は、両者と美術家で近世麻布研究所所長の吉田真一郎氏と同氏が主導する麻世妙majotae(まよたえ)チームが協同でつくり上げたもので、私たちが向かうべき新たな「衣・食・住」について考えを深められる内容になっています。
※展覧会情報はこちら
改めて考える「衣・食・住」とは?
日本では生活の最大要素を“衣食住”と呼びますが、英訳すると“Food, Clothing, and Housing ”になります。
生きていくために一番必要であるはずの“食”が、和訳だと2番目に置かれているのは何故なのだろう?そのヒントを吉田真一郎氏の古布コレクションから探ります。
私たちが聞きなじみのある布、木綿(コットン)が生産されるようになったのは江戸時代のこと。
それまでは縄文時代前期から約1万年という長いあいだ、日本人はとてつもない労力を使い、衣服を作っていました。
展示室に並ぶ布は、日本各地から集められたもので、さまざまな種類の植物から作られたものが、説明パネルとともに展示されています。
古来日本で大切にされてきた大麻布
大麻布(たいまふ)は、縄文時代から日本で親しまれてきました。
大麻はけがれを祓う神聖な植物とされ、昔の庶民は自家栽培して家族の衣服をつくっていました。実は大麻からつくられる布は、一年を通して生活のさまざまな場面で使われてきたすぐれものですが、戦後に栽培が規制されたことなどから、今ではその姿を消していました。
そんな特別な布を今に蘇らせた「麻世妙―majotae(まよたえ)」。
まるで手仕事でつくられた古来の大麻布のような風合いがある「麻世妙―majotae」は、もともと柔らかい生地ですが、使い込んでいくとさらに柔らかくなり、包まれるような安心感が感じられるのだそう。
手仕事と機械生産、両方の良さをブレンドして未来につなげていく、これからのものづくりについて考えさせてくれる布です。
会場では、織られた布をズームして見ることができるコーナーも。
その肌ざわりも楽しんでみてください。
植物から衣服をつくり、自給自足をしていた古来。循環型社会が当たり前だったかつての衣食住を知ることで、これからの未来について、私たちが今できることについて、考えるきっかけをくれる展覧会でした。