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2024年11月1日
高田賢三 夢をかける/東京オペラシティ アートギャラリー
東京オペラシティ アートギャラリーにて、ファッションデザイナー・高田賢三(たかだ けんぞう)の没後初となる展覧会が開催中です。
カラフルでどこか世界の民族衣装を思わせるようなデザイン。ルールにとらわれない自由な世界観。
高田賢三が手がける作品は、見る人の心をワクワクさせてくれるものばかりです。
高田がファッションデザイナーを目指した時代は、戦後の洋裁学校ブームの真っ最中でした。
1958年に文化服装学院に入学、2年後には「装苑賞」を受賞します。「装苑賞」は、今でもよく知られる若手デザイナーの登竜門とも言える存在です。
第8回「装苑賞」受賞作品 1960 文化学園ファッションリソースセンター
ファッションデザイナーとしての頭角を現し、25歳には渡仏。自身の名前を冠した「KENZO」を立ち上げ、第一線で活躍し続けました。
高田は、世界で初めて成功した日本人デザイナーでもあります。
展示室には高田が手がけた時代のオールド・ケンゾーから、2004年のアテネオリンピック日本選手団公式服装のデザインまで。
幅広い分野のファッションデザインを時代を追うように見ることができます。
斬新なデザインで多くの人びとを驚かせた高田ですが、プレタポルテ(既製服)の時代を作り上げた人物でもあります。
オートクチュール(注文服)が主流だった当時のパリ。
高田は、戦後活躍し始めた女性に向けて、気軽には買えないオートクチュールよりもプレタポルテを発表しました。
1982年秋冬のショーに登場したマリエ(ウェディングドレス)は超大作!
高田が約20年間にわたって集めたリボンが使われているのだそうです。
このドレスは1999年に行われたショーで日本を代表するモデル、山口小夜子が着用しました。
展示室には高田の作品がびっしりと並びます。
高田の代名詞ともいわれる世界各地の民族衣装に着想を得た1970―80年代のフォークロア作品も展示。
国籍、民族、性別、宗教・・・そういったものにとらわれない、当時すでに多様性を持ち合わせていた高田の創作をお見逃しなく。
高田賢三のデザインには夢があります。
展示室では高田の人柄を知ることができるトピックも知ることができます。
日本が誇るデザイナーの、没後初の大規模個展は9月16日までです。