建築家・平田晃久の建築世界を紹介【練馬区立美術館】

2024年7月31日

Overlap House model(部分) akihisa hirata architecture office

練馬区立美術館にて、「平田晃久―人間の波打ちぎわ」が2024年9月23日(月)まで開催中です。

建築家・平田晃久(ひらたあきひさ、1971-)の建築世界を紹介する本展。練馬区立美術館では、初めての建築展となります。

展示室と展示室をつなぐ「波打ちぎわ」的インスタレーションや、20件以上にもおよぶ平田建築の魅力をテーマごとにアプローチして紹介します。

展示室内は一部を除いて撮影OK!
いつもと違う練馬区立美術館の展示のようすにも注目です。

新・練馬区立美術館の設計を担当する
建築家・平田晃久

6/1 installation Courtesy of Taka Ishii Gallery

平田晃久は、住宅や公共建築、商業施設などを幅広く手がける、世界も注目する気鋭の建築家です。

平田の建築に一貫するコンセプト「建築とは〈からまりしろ〉をつくることである」。

平田が自ら作り出した言葉である〈からまりしろ〉とは、はっきりと形作られる空間領域とは異なり、「ふわふわとした隙間の錯綜(さくそう)」、つまりはあらゆる物質の傍らとも言える領域の重なりを指します。

Art Museum & Library,Ota model akihisa hirata architecture office

平田のコンセプトが形となった公共建築としては、2022年に日本建築学会賞を受賞した太田市美術館・図書館(群馬県太田市)が代表されます。

区切られた空間や内と外が絡まりあう〈からまりしろ〉を実現した地域のランドマークとして、太田市民に愛されています。

Nerima Art Museum and Nukui Library akihisa hirata architecture office

そんな平田の代表的な建築作品群に、練馬区立美術館も新しく加わることに!

練馬区立美術館は、2025年度中に休館し、2028年度にリニューアルオープンを予定しています。

本展では、新しい練馬区立美術館についても紹介しています。

平田建築の世界をギュッと詰め込こんだ展示

展示風景

平田の20年にわたる建築活動の節目となった数々の建築作品と、さまざまな事情により実現しなかった建築についても展示されています。

建築模型や図面、ドローイング、写真、関連資料などを3つのテーマに散りばめて展示。

波打ちぎわの波打ちぎわ

それぞれの展示室と展示室をつなぐ「波打ちぎわ」的インスタレーションは圧巻。

展示に見とれていると、頭をぶつける場合があります。鑑賞の際は、頭上や足元に注意です!

建築を体験し、学ぶイベントも開催

会期中、講演会や鑑賞プログラム、ワークショップなどの各種イベントも開催されます。

詳しくは、練馬区立美術館公式サイトをご確認ください。

練馬区立美術館 イベント詳細ページ
https://www.neribun.or.jp/event/event.cgi

 

「平田晃久―人間の波打ちぎわ」の開催終了後、練馬区立美術館はコレクション展の開催を経て、改修工事の準備に配います。

本展は、既存の建物全館を使って実施する最後の企画展となります。

練馬区立美術館では、初の建築展となる「平田晃久―人間の波打ちぎわ」。

この機会にぜひ、練馬区立美術館に足を運んでみては?

Sendai Tree model akihisa hirata architecture office