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2025年9月29日
やっぱりエジプトが好き♡/古代オリエント博物館
古代オリエント博物館にて、「やっぱりエジプトが好き♡-昭和のニッポンと古代のエジプト-」が開催中です。
本展では、昭和30~40年代の日本におけるエジプトブームにスポットを当てて、当時の日本社会を振り返ります。
昭和30~40年代、大戦後の日本は少しずつ景気を回復させ、高度経済成長期へと進んでいきました。
電化製品の普及や都市部への電車通勤など、それまでと大きく生活が変わっていく中で起こったのが、古代エジプトブームです。
日本で開催された古代エジプト展の図録。エジプト人気がよく分かります
昭和40年に開催されたツタンカーメン展では、3都市で290万人の来場者を記録したのだとか。
しかし、実はそれ以前から、日本では古代エジプトをモチーフにしたデザインが多く取り入れられていたのだそうです。
本展では、日本におけるエジプト柄ブームを紹介しながら、当時の日本の社会についても振り返ります。
昭和の家の風景。奥のふすまにエジプト柄が!
展示室には、エジプト柄が取り入れられた品々がずらりと並びます。これらは北名古屋市歴史民俗資料館のコレクションを中心とするものです。
本記事ではスフマート編集部が「昭和らしいな」と感じたアイテムを一部紹介します。
エアコンも網戸も無かった当時の夏の夜に必須だった蚊帳(かや)。
外の風を取り入れつつも、蚊などの虫を侵入させないために使われました。
家庭の必須アイテムだった蚊帳にも古代エジプト柄が!今見ると新鮮でオシャレに思えてくるから不思議ですね。
高度経済成長期の日本では、たばこが人びとの手に届く嗜好品になっていました。
ただ、オイルライターは高級品だったので、火をつけるものはマッチが主流でした。このマッチ箱に目を付け、さまざまなデザインが施され、広告としての役割も果たしました。
そんな色とりどりのマッチ箱のデザインにもエジプト柄が。デザインの元になったと考えられる資料も展示されています。
木製の整理タンスにも、赤や緑の化粧紙が使われています。
ヒエログリフにも見えるこの柄は、さまざまなアイテムに用いられていることから、パターン化されたものだと分かります。
古代エジプトっぽい柄がパターン化して販売されていたとは・・・当時のエジプト人気を垣間見ることができます。畳の部屋に置かれていても馴染みそうですよね。
瓶ビールやジュースなどを開けるのに使われる栓抜き。ペットボトルの普及から、最近ではあまり見かけませんが、当時の家庭には必ずあったと思います。
古代エジプトの女神ハトホルがモチーフになった栓抜きは、頭飾りの雌牛の角の間に瓶のフタが収まるようになっている、ユニークなデザインです。
本展を鑑賞すると、当時の人びとが抱いた古代エジプトへの興味、そして憧れが分かるはず。あわせて、昭和の暮らしの良さも味わうことができますよ。
ミュージアムショップでは、展覧会のカタログの他、エジプトグッズも沢山あるので是非のぞいてみてください。