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2024年11月1日
塔本シスコ展 シスコ・パラダイス/世田谷美術館
塔本シスコ(1913-2005)は、大正生まれのおばあちゃん。50代から独学で油絵を始め、自宅の四畳半の一室をアトリエにし、自由奔放に描いたアーティストです。
本展では、約200点の作品を展示。その作品はどれも大きなエネルギーに包まれています。ありのままに、自分らしく描きつづけた、塔本シスコの自由な創作の世界を展示空間いっぱいに紹介します。
展示風景
塔本シスコは、1913年に熊本県八代市に生まれました。シスコという名の由来は、養父が自身のサンフランシスコ移住の夢を託したことにちなんでいます。小学校に入りますが、4年生の頃に家業が傾き中退。奉公を重ね一生懸命働いたのち、20歳で結婚しました。その後2人の子どもに恵まれますが、46歳の時に夫が事故で死去。さらに彼女自身も脳溢血で倒れるなど体調不良が続きます。
心身ともに衰弱する日々から立ち直るため、53歳の頃に独学で絵を本格的に描き始めます。
展示風景
そして晩年、認知症を発症しますが亡くなるまで描くことは止めませんでした。
壮絶な人生を送った塔本シスコですが、その作品世界はとても鮮やかで、まさに人生の絵日記と言えるでしょう。
シスコ作品の題材は日常にひそんでいるものばかりです。身近な草花や大切にしている金魚、たくさんの動物など。また、時間や場所ものりこえて、子どもの頃の思い出なども創造のテーマとなっています。
展示風景
そしてその題材を、キャンバスだけでなく、空箱やガラス瓶、着物など、身の回りのあらゆるものに描きました。
つきない創造力を、小さなアトリエでどこまでも自由に表現した塔本シスコ。
彼女の作品は、自由に描き、自由に表現していいのだと感じさせてくれるパワーを持っています。あっという間にシスコワールドに包まれること間違いなし!
搭本シスコは小さいころから絵を描くことが大好きでした。そして生涯にわたり少女のような純粋さを持ち、自身の喜びと夢を創作の糧としていました。
「私は死ぬるまで絵ば描きましょうたい」という言葉通り絵筆を握り続け、2005年に91歳の人生を閉じたのです。
展示風景
彼女の作品からは圧倒的なエネルギーが感じられ、観ているこちらもエネルギーを使うほどの熱量です。
これだけの数の作品は遺族が保管していたもので、出展されているのは一部だそうです。細かい描き込みから絵への情熱がひしひしと伝わってきますね!
本展は、グッズにもたくさんのこだわりがあります。
色鮮やかな搭本シスコの世界をイメージしたグッズはインテリアの良いアクセントになりそうです。
また、Tシャツは作品の黒をイメージして、発色にもこだわりがあるそう。
ぜひミュージアムショップもお見逃しなく!
これまで、あまり広く紹介される機会のなかった塔本シスコの作品を集め、かつてない規模で展覧する本展。
世田谷美術館ののち、熊本市現代美術館、岐阜県美術館、滋賀県立美術館を巡回します。
あっと驚く、シスコさんの作品の一つひとつを、受け止めてみてください。
なお、本展では写真撮影が可能です。鮮烈なシスコ・パラダイスからお気に入りを見つけて撮影してみてはいかがでしょうか?
※動画禁止、他の鑑賞者へ配慮してください。