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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
はじめての古美術鑑賞/根津美術館
国宝、重要文化財など約7400件のコレクションを持つ根津美術館。そんな同館恒例シリーズ「はじめての古美術鑑賞」が今年も開催中です。
※展覧会情報はこちら
5回目となる今年は、絵画の主要なテーマのひとつである人物画を中心に展示。
「ひとをえがく」作品の変遷をたどりながら、高貴な人物から庶民まで。多彩な人物画のジャンルをわかりやすく紹介します!
人物画は今でこそ当たり前に描かれていますが、実は古代日本では、自分の姿が描かれるのは不吉なことと考えられていました。
しかしそのような時代でも、仏教の祖師、祭神や歌仙などの信仰対象となった人びとだけは、例外的に描かれています。
重要文化財《法相曼荼羅》日本・鎌倉時代 13~14世紀 根津美術館蔵
《法相曼荼羅》は上部に釈迦如来をあらわし、奈良・興福寺と薬師寺を本山とする法相宗の教主である弥勒とともに、法相の祖師たち11人を描いた曼荼羅です。世界の祖師たちが左右に描かれ、法相宗の仏法の継承を表現しています。
平安時代末期ごろから、人物画の流れに変化が起こりはじめ、鎌倉時代に入ると、公家や武家といった、在世中の高貴な人びとを描くことが一般的になります。
さらに時代が進むと、描かれる対象はさらなる広がりを見せ、市井に生きる庶民の姿なども描かれるようになっていきます。そして対象の広がりにともない、表現も多様になりました。
重要美術品《風俗図》日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
中幅に禿(かむろ)*を従えた遊女を描き、向かって右にかぶき者、左に若衆を描いた《風俗図》。
金泥と濃彩を用いた衣装や、金切箔や砂子を多用した背景装飾は、桃山時代の豪華な作風を継いでいます。生き生きとしたその表情は、近世初期の風俗画の中でも秀逸な出来栄えです。
*(かむろ)・・・遊郭に住む童女のこと。
時代が進み、近代化が始まると、日本画家たちはこれまでの手法を尊重しながらも、新たな技術も取り入れるようになります。伝統に縛られることなく、自身の個性を押し出した作品が数多く生まれました。
《臨済一喝》橋本雅邦筆 日本・明治時代 1897年 個人蔵
臨済宗の開祖・臨済義玄が問答の際に一喝する場面を描いた、橋本雅邦の傑作のひとつ《臨済一喝》。狩野派の筆法を基本としながらも、繊細な陰影による立体表現は西洋画から学んでいます。
古代から近代まで、通覧して日本の人物画について知ることができる本展。
古美術って難しそう・・・と思う方でも大丈夫。鑑賞への第一歩になること間違いなしです!
鑑賞が終わった後は、カフェでほっと一息入れるのもいいですし、今の季節は庭園散策もとても気持ち良いですよ!
秋晴れの日にお出かけしてみてはいかがでしょうか?
※根津美術館は、新型コロナウイルス感染拡大防止策の一つとして、すべての入館者を対象とするオンラインによる日時指定予約制を導入しています。詳しくは公式サイトをご確認ください。