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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
小説『舞姫』などの著作で知られる文豪、森鷗外(本名:森林太郎/1862-1922)。鷗外は1892年に、文京区千駄木に「観潮楼(かんちょうろう)」と呼ばれる居を構え、60歳で亡くなるまで家族とともに暮らしました。
その跡地に建つ文京区立森鷗外記念館は、2022年に開館10周年を迎えます。また今年は、森鷗外の生誕160年・没後100年でもあります。そんな盛り上がりを見せている同館の展示やグッズ、カフェなどを取材してきました◎
東京メトロ千代田線「千駄木駅」から伸びる団子坂の上に建つ、文京区立森鷗外記念館。島根県津和田町に生まれた文豪、森鷗外の原稿や書簡、遺品のほか、鷗外が生前に発行された貴重書、研究資料などを所蔵する文学館です。
「小説家」のイメージが強い鷗外ですが、東京大学医学部の前身の東京医学校予科に入学し、卒業後は軍医として陸軍省に入省しています。
その後1884年に4年間のドイツ留学を命じられ、帰国後は軍医として勤めながら、小説・戯曲・詩歌などの創作、翻訳や評論を発表。明治・大正を代表する知識人として活躍しました。
同館は、鷗外が60歳で亡くなるまで暮らした観潮楼の跡地に建っています。「観潮楼」の名前は、当時家の2階から東京湾が見えたことに由来しているのだそう。
当時東京湾が見えたという2階の窓からは、鷗外生前時から植えられている大イチョウを眺めることができます♪
常設コーナー前の導入展示室には、鷗外の胸像が展示されています。1914年に彫刻家の武石弘三郎に制作された本作。鷗外生前時は、観潮楼の庭に設置されていました。
常設コーナーでは、鷗外60年の生涯を人生の節目ごとに解説。解説文章には、肖像写真とその時代を象徴する鷗外の言葉が掲げられています。
また、常設コーナーは特別展や年2回のコレクション展にあわせて入れ替えを行い、年間を通じてさまざまな館蔵資料が楽しめますよ◎
文学作品のほかにも、芸術作品を残している鷗外。こちらは鷗外自ら絵付けしたミミズクの皿です。
軍服姿から厳しい人というイメージがありますが、自然を愛する優しい人柄だったといいます。本作からは、その優しい人柄がうかがえますね◎
展示室2では、10月16日までコレクション展「鷗外の東京の住まい」が開催中です。
書簡や家族の著述、図面や写真などを通して鷗外の東京の住まいについて紹介する本展。同館が建つ観潮楼跡地が、鷗外を慕う人びとによって蘇り、現在に至る軌跡を辿ります。
鷗外が家族と過ごし、執筆に励み、仲間たちと語らった場である観潮楼の復元模型も展示されています。こうして観てみると、当時の面影が残されていることが分かりますね。
10月22日からは特別展「鴎外遺産~直筆資料が伝える心の軌跡」を開催。本展では、鷗外の命日である7月9日に新たに発見された資料を紹介されますよ◎続報もお楽しみに!
併設の「モリキネ カフェ」は、来館した方はもちろん記念館の近くに住む方にとっての憩いの場でもあります。取材した日も常連さんがブランチを食べに来ていました。
モリキネ カフェでは、大イチョウと鷗外由来の草花が咲く庭園を眺めながら、彼が留学していたドイツの伝統的な料理が楽しめます♪
モリキネプレート 1,000円
編集部は人気メニューの「モリキネプレート」を食べてみました。ブレッツェルやハムは、ドイツパンの店「タンネ」と千駄木の人気店「コシヅカハム」のものを使用しています。
森鷗外もこんなブランチを食べていたのかな~と思いながら完食。ブレッツェルは歯ごたえがあって、とてもおいしかったです◎
受付と併設のミュージアムショップでは、同館のオリジナルグッズや過去の展覧会図録、また鷗外の著作や関連図書を販売しています。
同館スタッフに文学館の楽しみ方について聞いたところ、「文豪について知ってもらったあと、実際に本を読んでもらうことを大切にしている」とのこと!そこでオススメの鷗外作品ベスト3を教えてもらいました◎
(左)『ちくま日本文学 森鷗外』筑摩書房 968円
(中央)『渋江抽斎』岩波書店 935円
(右)『鷗外追想』岩波書店 1,100円
※価格は全て税込
『ちくま日本文学 森鷗外』は、代表作『舞姫』をはじめとする鷗外の主要作品が収録されています。こちらは「鷗外の文学に初めて触れる人にピッタリな一冊」なのだそう!鷗外作品に興味を持った方は、購入してみてはいかがでしょうか。
鷗外生誕160年・没後100年、さらには開館10周年と特大アニバーサリーイヤーで盛り上がりを見せている文京区立森鷗外記念館。現在同館では「鷗外百年の森へ」というさまざまな展覧会や関連イベントを開催中です。
この機会に同館へ足を運んでみては?