2023年5月17日

閉幕間近!大阪のピカソ展、クレーにマティスも【読者レビュー】

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展/国立国際美術館

大阪の国立国際美術館にて「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」が開催中です。
行ってきましたので、レビューをお届けします。

~展覧会の構成~
序 ベルクグリューンと芸術家たち
I.セザンヌ ー近代芸術家たちの師
II.ピカソとブラック ー新しい造形言語の創造
III.両大戦間のピカソ ー古典主義とその破壊
IV.両大戦間のピカソ ー女性イメージ
V.クレーの宇宙
VI.マティス ー安息と活力
VII.空間の中の人物像 ー第二次大戦後のピカソ、マティス、ジャコメッティ

~おすすめポイント~
1. 多過ぎる!大満足の作品数
2. ピカソだけじゃない!クレー、マティスも
3. 多くの作品がグッズ化!

1.多過ぎる!大満足の作品数

展覧会タイトルにもある通り、今回の目玉はピカソなのですが、本当にたくさんの作品を鑑賞することができます。
その数なんと約50点!
タイトルに偽りなしの、大ボリュームです。
テーマや画材もさまざまで、色々な年代の作風のものが並んでいます。

青の時代の作品や、ピカソの恋人だったドラ・マーラをモデルとした作品を複数並べ、比較できるコーナーもあります。
同じモデルでも全く違う書き方ができるピカソの、独創性を感じ取ることができます。


パブロ・ピカソ《黄色のセーター》1939年
油彩、カンヴァス 81 x 65 cm
ベルリン国立ベルクグリューン美術館
© Museum Berggruen –Nationalgalerie, SMB / bpk/ Roman März
© 2022 –Succession Pablo Picasso –BCF(JAPAN)

「花の冠をつけたドラ・マール」や「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」は、写真や印刷物ではなんだか地味な印象ですが、アイシャドウの紫色とネイルの緑色がとても綺麗で、実物を見て印象がガラッと変わりました。
本当の美しさは、やはり肉眼で見ないとわからないものですね。
特に実物を見ていただきたい作品です。

2.ピカソだけじゃない!クレーも、マティスも

ベルクグリューンとは、ベルリンの美術商の名前です。
ハインツ・ベルクグリューンは、パブロ・ピカソやパウル・クレーを見出し、自身の画廊で彼らの作品を取り扱いつつ、気に入った作品は自分のコレクションにするなどサポートした人物でした。
よって、本展覧会ではベルクグリューンのコレクションを中心に、ピカソ、クレー、マティスやジャコメッティ、ジョルジュ・ブラック、そしてセザンヌなど、著名な画家たちの作品を大量に取り扱っています。

ピカソに次いで多いのがパウル・クレーの作品で、なんと34点!
クレーのエリアだけ壁紙がネイビーで、独立した「パウル・クレー展」と言われても納得の見ごたえがあります。


パウル・クレー《中国の磁器》1923年
水彩・グアッシュ・ペン・インク、石膏ボード、合板の額 28.6 x 36.8 cm
ベルリン国立ベルクグリューン美術館
© Museum Berggruen –Nationalgalerie, SMB / bpk/ Jens Ziehe

クレーらしい幾何学模様のようなカラフルな作品もあれば、笑ってしまうユニークな可愛らしい作品もあり、バラエティ豊かでした。
なぜか文字や数字が書き込まれた作品が多いことは、意外な発見でした。

加えてマティスの作品は、16点展示されています。こちらも多い!
特に切り絵は、写真だと分かりにくい大らかな切り方や継ぎ足しを、肉眼で眺めるのが楽しかったです。
「この丸をくり抜いたあと、周りの残った紙を流用したのかな」などと作業工程を想像しながら観賞しました。

切り絵以外にも、油彩や墨、木炭で描かれた絵画やブロンズ像など、多様な表現の作品も一緒に見ることができます。
それによって、マティスの多彩さと、画材が変わっても変化しないマティスらしさがより理解しやすくなっています。


アンリ・マティス
《雑誌『ヴェルヴ』第4 巻13 号の表紙図案》1943年
切り紙、カンヴァスに貼り付け 38.1 x 56.8 cm
ベルリン国立ベルクグリューン美術館、ベルクグリューン家より寄託
© Private Collection, on loan to Museum Berggruen –
Nationalgalerie, Staatliche MuseenzuBerlin / bpk/Jens Ziehe

ちなみに、ジャコメッティの作品越しにピカソの絵画を鑑賞する、なんて一風変わった楽しみ方もできます。

3.グッズ化している作品がたくさん!

「あの作品が好きだったのに、グッズどころかポストカードにすらなってない!」と悲しい思いをすること、時々ありますよね。
しかし!本展は違います。
グッズ化している作品がめちゃくちゃ多いです!

マグネットだけでもこのバリエーション!
ピカソだけでなく、マティス、クレー、ジャコメッティもガッツリ網羅されています。
展覧会グッズ好きとしては、こんなに嬉しいことはありません。
今回取り上げられている作家たちの作品はポップなものが多いので、グッズになってもよく映えますね。

同じ作品のグッズとポストカードのセット買いがおすすめです。
プレゼントにも素敵だと思います。

ピカソ、クレー、マティスの作品を、一度にこれだけたくさん見られるチャンスはなかなか無いでしょう。
会期が終了間近ですので、お早めに美術館へ!