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2024年11月1日
「エルマーのぼうけん」展/PLAY! MUSEUM
日本で累計700万部のベストセラー『エルマーのぼうけん』を取り上げる、日本初の展覧会がPLAY! MUSEUM(東京・立川)で開催されています。
原画約130点が初来日し、絵本の世界観を楽しめるインスタレーションやコラボレーションも魅力的な企画です。
子どもの頃に読み、懐かしく思う人もいるのではないでしょうか?
『エルマーのぼうけん』とは、9歳の少年エルマーが「どうぶつ島」に囚われたりゅうの子どもを助けに行くことから始まる冒険物語です。
『エルマーのぼうけん』シリーズは3作品あり、1948年から1951年にかけてアメリカで出版されました。
『エルマーのぼうけん』
あらすじ:恐ろしい動物が待ち受ける「どうぶつ島」に囚われたりゅうの子どもを助けるために、エルマーが冒険の旅に出る話。
『エルマーとりゅう』
あらすじ:「どうぶつ島」を脱出したエルマーとりゅうが、家に帰る前に「みかん島」に行ったり、「知りたがり病」を治すために奔走したりする話。
『エルマーと16ぴきのりゅう』
あらすじ:「そらいろこうげん」で暮らすりゅうの子どもとその家族を捕まえようとする悪い人間たちに、エルマーが立ち向かう話。
いずれも不思議な世界を舞台とし、さまざまな知恵や行動力で困難を乗り越えていくようすが描かれています。
『エルマーのぼうけん』の作者、ルース・スタイルス・ガネット(Ruth Stiles Gannett)は1923年ニューヨーク生まれの絵本作家です。
ガネットについての著書がある翻訳家の前沢明枝氏は、「ガネットはまるで妖精のような、とても若々しい心を持った人」「ガネットと話した子どもたちが『ピーターパンと話しているみたいだった』と言っていた」と話しています。
いつまでも童心や夢の世界を忘れないスピリットが、長きにわたって人びとに愛されるファンタジー作品を生み出したのかもしれません。
自宅の庭でりゅうのぬいぐるみを抱えるルース・スタイルス・ガネット
展示室の入り口でりゅうの子「ボリス」に迎えられ、いざ『エルマーのぼうけん』の世界へ。
物語のシーンを再現した立体造形の中を冒険してみましょう!
展示室入り口
展示室内のようす
絵本の中の1シーンを再現した立体造作
本展では、アメリカ・ミネソタ大学図書館のカーラン・コレクションが所蔵する原画約130点がみられます。
少し古びた紙の質感はもちろん当時のままであり、イラストを描くためのガイド線も残っているのが特徴です。
ルース・スタイルス・ガネット《『エルマーと16ぴきのりゅう』原画》1951年 アメリカ・ミネソタ大学図書館
ルース・スタイルス・ガネット《『エルマーのぼうけん』原画》1948年 アメリカ・ミネソタ大学図書館
一つひとつの原画に添えられたキャプションには絵本の1フレーズが書かれ、中には作中に登場するカナリヤの羽やチューイングガムなどが付いていて遊び心が満載です。
原画に添えられたキャプションと作中に登場するキャンデー
展示空間を「ぼうけん」しつつ冒険のストーリーを読み、読書と鑑賞の体験がリンクするのが魅力といえます。
本展は、Audio-Technicaの協力により実現した「音を感じる展覧会」でもあります。
展示の中盤〜後半では『エルマーと16ぴきのりゅう』の1シーンが立体造作となり、洞窟の中に囚われた15匹のりゅうを助ける話をモチーフとした空間が広がります。
カラフルなボタンを操作するとサーチライトや効果音が作動し、何度か押すとランダムで特別演出が始まり、オーネット・コールマンのジャズ演奏がかかってミラーボールが回ります。
展示室内で操作できるカラフルなボタン
選曲は古き良きアメリカを思わせる1950年代のジャズナンバーをセレクトしている
アナログレコードを使うことで出版当時のアメリカの雰囲気を出している点がこだわりで、遊び方の説明書きがないのもPLAY! MUSEUMらしさです。
展示室の出口には「ぼうけん図書館」があり、各界で活躍する100人が冒険の書を推薦しています。
「ぼうけん図書館」のようす
本でいっぱいの空間はまさに図書館そのもの、今まで読んだことがない絵本との出会いが待っているかもしれません。
隣には作者のルース・スタイルス・ガネットを紹介するコーナーがあり、貴重なダミー本や「りゅう」の人形がみられます。
ルース・スタイルス・ガネット《フェルトでできたりゅうのぬいぐるみ》1940年代 個人蔵
PLAY! MUSEUMで楽しめる数々のコラボレーション情報にも注目です。
「未知との出会い」を合言葉にした子どものための屋内広場「PLAY! PARK」では、「エルマーのぼうけん」展関連のオリジナルワークショップが開催されます。
絵本のエルマーと同じようにみかんを持ってミュージアムツアーに行ったり、ボリスが食べていた不思議な植物をPLAY! PARKの畑で栽培したりと、作品世界を楽しむイベントにも是非参加してみましょう。
関連企画「スカンクキャベツ畑」で「へびきゅうり」と「ひょうとまと」を栽培しているようす
キャプションに書かれた物語の言葉が絵と響き合い、絵本の世界が広がる『エルマーのぼうけん』展。
遊び心溢れる空間は、絵本好きの人はもちろん、ファミリー層にもおすすめです。
なお、併設するミュージアムショップ「PLAY! SHOP」では『エルマーのぼうけん』グッズとして、ボリスのぬいぐるみや、作中に登場するアイテムをモチーフにしたオリジナルグッズなどを販売しています。
ミュージアムショップ「PLAY! SHOP」で販売しているオリジナルグッズ
また、「PLAY! CAFE」では展覧会とコラボしたポップで可愛らしい食事メニューを提供しています。
ミュージアムカフェ「PLAY! CAFE」のコラボメニュー
休日は立川で、『エルマーのぼうけん』の世界を心ゆくまで楽しみましょう!