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2024年11月1日
アール・ヌーヴォーの女神たち
グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル イベントラボにて、12月9日から1月28日まで「アール・ヌーヴォーの女神たち」の展覧会が開催中です。
こちらの展覧会、ただ、ミュシャの素晴らしい絵が飾られているだけではないんです。
ミュシャの描いた女性たちがあたかも生きているかのように動く映像作品を観ることが出来るのです。
ミュシャの作品がどのように映像作品に生まれ変わるのか、気になりますよね。早速、行ってみました。
アルフォンス・ミュシャは、アール・ヌーヴォーを代表する画家で、ポスター、装飾パネル、カレンダー、切手、お菓子缶、挿絵など数多く制作しました。
19世紀のヨーロッパでは、急速に工業化が進みました。
しかしその一方で、人びとの生活の中から「芸術性」が失われたということで、アーツ・アンド・クラフツ運動が起こりました。
アーツ・アンド・クラフツ運動は、「生活の中に芸術を取り戻そう」というコンセプトで行われた運動です。
この活動は、工業化された社会の中で、芸術が持つ意味を改めて考え直す活動である「アール・ヌーヴォー」に結びつきました。
アール・ヌーヴォーの特徴は、鳥や花、草や森などの自然素材といったモチーフと、優雅で自由な曲線を組み合わせた装飾的なデザインです。
今回の展覧会の一番の注目は、やはり、アルフォンス・ミュシャの描いた女神たちを映像にした作品でしょう。
大型スクリーンで三方向から囲まれた空間に座ると、映画の始まりかのような音楽と共にミュシャの描いた女神たちが鮮やかさを増してスクリーンに登場します。
ミュシャの描いた女性たちが瞬きをし動き出すと、そのままスクリーンの中から出てきてしまいそうな錯覚に襲われてしまいます。
12分間の映像で、ミュシャの女神の世界に没頭した後には4分間のフォトタイムがあります。
ミュシャの女神たちの静止画がスクリーンに映し出され、その前で自由に記念写真を撮ることができるんです。ここで映え写真も狙えますよ。
映像作品の他に150点のミュシャ作品を展示。アルフォンス・ミュシャの世界をさらにじっくりと味わうことができます。
こちらで展示されているミュシャ作品は全て世界有数のミュシャ作品収集家、尾形寿行氏の所有しているものです。
素晴らしいコレクション数ですね。
アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》(1896年)OGATAコレクション
本展では、ミュシャの代表作《ジスモンダ》を、間近で鑑賞できます。
《ジスモンダ》は、フランスの名女優サラ・ベルナールの主役舞台のポスターで、このポスター作品でミュシャは一躍アール・ヌーヴォーの王様として名声を勝ち得ました。
アルフォンス・ミュシャの世界をたっぷり楽しんだ後は、ミュシャオリジナルグッズを購入することができます。
お土産を悩んで買い込んでから会場を出ると、すぐそばに、「CAFE Lab.」があります。ここで、ミュシャの展覧会とのコラボデザートを楽しむことができるんです!
「ジズモンダパフェ」や、「椿姫いちごみるく」、「黄道十二宮エルダーフラワーピーチティー」や、「四芸術カプチーノ」の他、「抹茶チーズケーキ夢想プレート」や、「四季を感じる食材を使用したクライダ風クリームスープパスタ」など6種類のメニューから選べます。
家族や友人と分け合いながら食べて、もう一度、アルフォンス・ミュシャの世界を味わい直すのも楽しいですね。
ミュシャといえば、美しい女性のポスター作品の印象が強かったのですが、今回の展覧会でそれだけではないミュシャを知りました。
ミュシャの生きていた当時、町にはミュシャの美しい女性のポスターが溢れ、お菓子缶や切手にもミュシャの芸術品高い絵が登場していたのかと思うと、当時のヨーロッパの町を、のぞいてみたくなります。
工業化で退廃した芸術をもう一度取り戻そうという動きから始まったアール・ヌーヴォー。
その代表的画家ともいえるアルフォンス・ミュシャは現代の今、もう一度見直されつつあります。
それはきっと、コロナ禍で疲れている今、美しいものを心の栄養にしたいという思いが私達の中にあるからではないでしょうか。そんな事を思いながら展覧会を後にしました。