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ハローキティ誕生50周年!「キティとわたし」を紐解く展覧会
2024年11月21日
今回のアートな街歩きは、新宿歌舞伎町から西新宿、京王線の初台を目指します。
去年オープンした『東急歌舞伎町タワー』では、無料で見られる建物内のパブリック・アート。高層ビル群の中にある『SOMPO美術館』では、北欧のスカンジナビア3国に焦点を当てた展覧会、『LOVE』の彫刻で有名な新宿アイランドタワーのパブリック・アート、日本で数少ない服飾専門の博物館『文化学園服飾博物館』、そして、日本を代表するイラストレーター・宇野亞喜良の大回顧展を巡っていく、約50分の街歩きコースです。
新宿TOKYU MILANO及びVR ZONE SHINJUKUの跡地に建設された国内最大級のホテル × エンタメ施設複合タワー・東急歌舞伎町タワー。
建物内で展示されている、西野達、篠原有司男、Chim↑Pom from Smappa!Groupを含む26組のアーティストのアートプロジェクトは歌舞伎町の文化を紡ぎだします。ホテル客室やシアターのロビーのアート作品がありますが、誰でも楽しめるパブリックアートも展示していますので、そのあたりをいくつかご紹介します。
新宿の約320年にわたる歴史を反映した、西野達による貴重な屋内恒久設置のインスタレーション。
江戸時代の宿場開設から始まる新宿の歴史を象徴する家具や日用品を活用。これらのアイテムを通じて、新宿の長い歴史とその文化的背景を感じることができる作品となっています。
『新宿』 西野達 2023年 17F JAM17 BAR / DINING & BAR
篠原有司男は、新宿「ホワイトハウス」を拠点とする前衛芸術グループのメンバーで、その代表作である「ボクシング・ペインティング」は、絵筆の代わりにペイントを塗ったボクシンググローブでキャンバスを叩くことで描かれる絵画技法です。
ちょうどこの季節は、遠目に見ると燕子花にも見えるこの作品です。
『オーロラの夢』 篠原有司男 2021年 1F ホテルエントランス / PUBLIC
社会的な問題をコンセプトに掲げるChim↑Pom。2016年に解体直前の「歌舞伎町ブックセンタービル」で実施されたプロジェクト「にんげんレストラン」で製作されました。
この作品は、ビルの各フロアを切り取り、ビル内に残された物を挟み込んで積み重ねるという方法で作成。大量生産・大量消費社会や都市の在り方を問う作品になっています。
『ビルバーガー』 Chim↑Pom from Smappa!Group 2018年 2F エントランス / PUBLIC
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建物:東急歌舞伎町タワー
公式サイト:https://www.tokyu-kabukicho-tower.jp/
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SOMPO美術館は、ゴッホの代表作《ひまわり》を展示しているアジアで唯一の美術館。
1976年に日本初の高層階美術館として開館したこの施設は、2020年4月に「SOMPO美術館」としてリブランディングされ、同年7月に新美術館棟へ移転しました。
柔らかな曲線を描く建築デザインと、各作品とじっくり向き合える展示空間が美術館の特徴となっています。
SOMPO美術館外観
現在、開催されている展覧会はノルウェー、スウェーデン、フィンランドの画家たちの作品を特集しています。
3つの国立美術館から選ばれた作品を通じ、北欧の国々がどのようにして独自の文化的アイデンティティを築き上げ、自然、神話、民話といったテーマを美術に取り入れていったかを探っていきます。
展覧会会場のようす
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展覧会名:北欧の神秘―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画
開催期間:2024年3月23日~6月9日
会場:SOMPO美術館
公式サイト:https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2023/magic-north/
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新宿アイランド パブリック・アート・プロジェクトは、西新宿六丁目東地区第一市街地再開発事業の一環として施工されたアートプログラムです。
国内外で活躍する10人の現代美術アーティストを厳選し、新宿アイランドのデザイン・コンセプトに沿った14の作品が製作されました。
人気アニメ映画の「君の名は」でも一場面で登場した円形交差点のあるパブリックアート。製作したバート・インディアナは、1962年にニューヨークで「LOVE」のペインティングを発表し、アメリカのポップアートを代表するアーティストとなりました。
新宿アイランドのパブリック・アート・プロジェクトのシンボルとして、彼は「LOVE」の彫刻を特別に再製作し、明るい色使いと「愛」のメッセージでこの作品はアイランドの象徴として親しまれています。
『LOVE』ロバート・インディアナ(1993(1968))
ポップアートの旗手の一人、ロイ・リキテンスタインは1923年ニューヨーク生まれのアーティストで、彼の作品「トウキョウ・ブラッシュストロークⅠ」と「トウキョウ・ブラッシュストロークⅡ」は、筆の動きを表現し、リキテンスタインが未来への願いを込めた作品として新宿の空に向かって伸び上がっています。
『Tokyo Brushstroke Ⅱ』ロイ・リキテンスタイン(1993)
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建物:新宿アイランド
公式サイト:https://www.shinjuku-i-land.com/public_art.html
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文化学園服飾博物館は、学校法人文化学園が母体となって設立された、日本で数少ない服飾専門の博物館。
1979年に開館した文化学園服飾博物館は、2003年に学園創立80周年を記念して現在地の甲州街道沿いへと移転。この博物館は、衣服や染織品など、生活に欠かせない「衣」に関する学術研究の成果を広く公開しており、優れた実物資料による教育と研究の場となっています。
文化学園服飾博物館のエントランス
現在の展覧会『“オモシロイフク”大図鑑』では、世界約30か国から集められたさまざまな地域の衣服やアクセサリーを、特徴的な形状「長い」「大きい」「丸い」「高い」に分類して紹介しています。
展示品は、それぞれの国や地域の気候への適応や防御といった生命維持の機能だけでなく、文化的思想に基づいた造形も反映。
この展覧会を通じて、多様で革新的な衣服造形が私たちの固定観念を超えた知恵やアイデアを感じ取ることができるでしょう。
文化学園服飾博物館のロビー
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展覧会名:オモシロイフク”大図鑑
開催期間:2024年3月11日~6月22日
会場:文化学園服飾博物館
公式サイト:https://museum.bunka.ac.jp/exhibition/exhibition5432/
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東京オペラシティ街区は、木質内装のコンサートホールを含む6つの劇場・ホールと2つの美術館から成る劇場都市。
オペラやバレエ、現代舞踊などが上演され、約60社のオフィスと60軒のレストラン・ショップがある国内最大級の複合施設であり、一角にある東京オペラシティ アートギャラリーでは、年に約4回、企画展を開催。
また、寺田小太郎氏(1927-2018)から寄贈された寺田コレクションを保有しており、コレクション展示も見どころのひとつです。
展覧会会場の入口
現在、開催されているのは宇野亞喜良(1934年生まれ)の大回顧展。
日本を代表するイラストレーター兼グラフィックデザイナーである宇野は1960年代に「イラストレーション」という用語を日本で広め、多岐にわたるジャンルで作品を創出しています。宇野の作品を史上最大のスケールで展示するこの展覧会では、900点を超える作品が出品されています。
繊細で華麗な原画の数々を豊かに配置したポスター展示を含む、彼の多岐にわたる業績を12のトピックに分けて紹介します。各ジャンルごとに宇野の幅広い仕事を体験できる構成となっています。
展覧会会場のようす
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展覧会名:宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO
開催期間:2024年4月11日~6月16日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
公式サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh273/
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『東急歌舞伎町タワー』でのアート巡りをする際は、公式サイトを参照して興味を引くアート作品の情報を得たり、そのアートが設置されている店舗を実際に訪れるのも良いでしょう。
『SOMPO美術館』では、今回も新しい切り口で興味を引く企画が展開されています。また、LOVEの彫刻以外は知らなかった『新宿アイランド』でのパブリックアートの探索や、人気の『文化学園服飾博物館』での珍しい服飾展示も見どころです。
さらに、1950年代から現役で活躍している宇野亜喜良の作品を見ることができる回顧展も、展示は6月まで続くので、ぜひ新宿の街を歩いてみては。