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2024年11月1日
デ・キリコ展/東京都美術館
20世紀を代表するイタリアの巨匠、ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)の回顧展が、東京都美術館で開催中です。
デ・キリコ展
東京都美術館(東京・上野公園)では、来春2024年4月27日から8月29日まで「デ・キリコ展」を開催します。 20世紀を代表す…
東京都美術館 | 東京都
2024年4月27日~8月29日
歪んだ遠近法や脈絡のないモティーフの配置、幻想的な雰囲気によって、日常の奥に潜む非日常を描いたデ・キリコ。
のちに「形而上(けいじじょう)絵画」と名付けられた作品は、サルバドール・ダリやルネ・マグリットと言ったシュルレアリスムの画家などに大きな影響を与えました。
本展では、20世紀美術に衝撃を与えた孤高の画家デ・キリコの約70年にわたる画業を紹介。
絵画のみならず、彫刻や舞台美術などデ・キリコ芸術を総合的に紹介する展覧会です。
デ・キリコは、90歳で亡くなるまで、約70年もの長きにわたる創作活動の中で何百枚もの自画像を描きました。
人間の姿形に関心を寄せ、対象者の内面性に考えを深めたデ・キリコ。
描かれた人物画を年代ごとに辿ることで、デ・キリコの芸術に関する研究成果が浮かび上がってくるようです。
例えば、《闘牛士の衣装をまとった自画像》。
デ・キリコは、1920年以降、古典絵画の研究をし、その形式を模索していました。
以降、数年間は衣装(コスチューム)に身を包んだ一連の自画像を描きました。
ミュンヘン(ドイツ)の美術学校で絵画を学び、ニーチェなどのドイツ哲学に影響を受けたデ・キリコ。
1910年頃から、歪んだ遠近法や一見すると脈絡なく配置されたモティーフを駆使した、幻想的な雰囲気のある作品を描き始めます。
日常の奥に潜む非日常を表した絵画は、後に「形而上絵画」と呼ばれました。
形而上絵画の時期の傑作である《沈黙の像(アリアドネ)》。手前に描かれた古代風の彫刻がアリアドネです。
1912-13年の間に、アリアドネの像が描かれた小規模な連作を手掛けたデ・キリコ。
そこには、ドイツの哲学者・ニーチェの思想を巡る研究と熟考を、絶え間なく求めたデ・キリコの態度が表されています。
表情がなく、感情も読み取れないマヌカン(マネキン)をモティーフとして描かれた《形而上的なミューズたち》。
本展のメインビジュアルにもなっている作品です。
古典絵画では重要なモティーフであった人物像が、マヌカンになることで単なるモノの一つと化し、絵画全体に奇妙な印象が漂います。
デ・キリコによるこの表現は、ダリやマグリットなどの20世紀を代表する画家たちに大きな影響を与えました。
第二次世界大戦中、フィレンツェとミラノを行き来する日々を過ごすうちに、デ・キリコは彫刻に特別な関心を抱くようになります。
本展では、デ・キリコ自身が粘土による塑像(そぞう)を手がけた一連のブロンズ像作品を展示。
また、オペラや演劇などの舞台芸術と衣装も紹介し、絵画だけではないデ・キリコ芸術の魅力を紹介しています。
20世紀芸術に大きな衝撃を与えた画家、デ・キリコの国内10年ぶりの回顧展である「デ・キリコ展」。
展覧会会場も、デ・キリコの作品世界に入り込んだかのような不思議な空間になっていますよ。
本展は、土日祝および8月20日(火)以降は、日時指定予約制を導入しています。
チケットに関する詳細は、展覧会公式サイトをご確認ください。