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2024年11月1日
カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展/東京国立博物館
フランスが誇るジュエリーブランド「メゾン カルティエ」。1847年の創業以来、カルティエのジュエリーの輝きは、多くの人びとを魅了してきました。
そんなカルティエが、今年で日本に最初のブティックを開いてから50年が経ちました。
現在、カルティエと日本を結ぶストーリーを、東京国立博物館 表慶館にて紹介する展覧会が好評開催中です。
展示室は大きく2つにわかれています。表慶館右側(第1部)では、「カルティエ コレクション」の作品や、本展のために貸し出されたメゾン カルティエを象徴する作品、アーカイブ資料など、170点以上を展示。
カルティエと日本の織りなすストーリーにスポットを当てています。
つづく表慶館左側(第2部)では、日本からインスピレーションを受けてきたカルティエの軌跡を紹介しています。
カルティエの日本でのブティック展開は今年で50周年ですが、実は「日本」とのかかわりと辿ると、1世紀以上前にもさかのぼります。
というのも、カルティエ3代目のルイ・カルティエは、日本美術のコレクターだったのだとか!
ルイ・カルティエ以降の作品に見られる日本の意匠もぜひ感じ取ってみてくださいね。
本展の会場装飾を手がけるのは、Studio Adrien Gardère(スタジオ アドリアン ガルデール)。
日本の文化と美学に対するカルティエのリスペクト、歴史的建造物である表慶館という空間への称賛が反映されています。
本展では、これまでカルティエと親しくしてきた日本のアーティストとのコラボレーションにも注目です。
カルティエ財団は、三宅一生や森村泰昌、北野武、横尾忠則など、これまで日本のさまざまなアーティストの展覧会を開催してきました。
特に報道発表会にも参加した、新進気鋭のアーティスト・澁谷翔の作品は必見。
本展のために制作された「日本五十空景」。本作は、歌川広重の『東海道五十三次之内』のオマージュでもあります。
日本全国を旅する中で、澁谷は歌川広重の時代から変わらないものとして、「空」を思いついたそうです。
どんなに町が変化し、世界が以前と全く違うように思えても、空は変わらない。
歌川広重にならい、日本橋から旅を始めた澁谷は、47都道府県すべてを訪れ、その地域の新聞日刊紙の一面に、空の景色を描いたそうです。
本作は50点の連作として、会場を入ったホールに展示されていますよ。
カルティエと日本を結ぶさまざまなストーリーに改めて触れることのできる本展。
ジュエリーの輝きと、そこから感じられる日本へのリスペクトを感じつつ、表慶館の空間デザインも堪能してみては?