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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
鈴木康広展 ただ今、発見しています。
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」が、二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて開催中。
「それぞれの「!?」みつける夏」という副題のとおり、ワクワクする工夫がいっぱい!
来場者が「発見」できる現代アート展です。
たくさんの発想の転換に触れるなかであふれだすひらめきは、夏休みの自由研究や工作のアイデアとなるのではないでしょうか。
生活の中に当たり前にあるものが、「発見」により新しい表情を見せてくれます。
そんな小さな気付きはあなたの世界を大きく広げてくれるかもしれません。
「見立て」(=あるものを見て他の何かを連想し、新たな視点で捉えなおすこと)をコンセプトに作品を制作する鈴木康広氏。
日常生活にあるものを独自の視点で捉えた「発見」を表現しています。
NHK Eテレの教育番組「みたてるふぉーぜ」の総合指導者としてご存じの方も多いのではないでしょうか。
《足元の展望台》2014年 に乗ってギャラリートークをおこなう(左)鈴木康広氏/(右)菅沼万里絵さんん(Bunkamura ザ・ミュージアム学芸員)
今回の展覧会では、鈴木康広氏の「見立て」から生まれた作品を、来場者がさらに新しい視点で鑑賞します。
この広がり続ける「発見」の連鎖が、日々更新され続ける作品の魅力となっています。
葉っぱ型の紙の裏表に、開いた眼と閉じた眼が描かれている『まばたきの葉』。
クルクルと空から舞い落ちてくると、まばたきをしているように見えます。
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景より 《まばたきの葉》 2003年
葉を差し込み口から入れると円筒の先から吹き出してくるこの作品は、来場者も体験できます。
たくさんの葉がウインクしながら降り注ぐ光景は、思わず笑顔を誘われる美しさです。
二子玉川ライズ スタジオ & ホール「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景
さらに会場には、自分だけの『まばたきの葉』を作成するスペースも。
作品に関わることで、アイデアを膨らませるきっかけが提供されています。
りんごの表面にある斑点を満天の星空に見立てたこの作品。
中から照らされるキラキラの光により、まるで小さな赤い宇宙を見ているようです。
よく観ると、かぶさるアクリルドームにもその光が星のように映りこみ、自分だけの小さなプラネタリウムのように思えます。
鈴木康広 《リンゴの天体観測》 2006年/2014年
ただ鑑賞するだけでなく、自ら発見することの楽しさがいっぱいの本展。来場者は皆、発見者でもあります。
観る人によって異なる気付きがあるのも面白さのひとつです。
ここで問題です。
あなたは「上」「下」の文字を見つけることができますか?
①『上/下』
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景より《上/下》1997年、《日本列島の方位磁針》2011年、《りんごのけん玉》2003年
写真上部に写っている文字をいろんな方向から観ると、「上」に見えたり「下」に見えたりします。
それぞれの捉え方次第で、見え方が変化する不思議な作品です。
②『上/下の模型』
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景より 《上/下の模型》2014年
ただの白いオブジェと思ったら大間違いです!
断面をよく観ると、隠れていた「上」「下」の文字が浮かび上がります。
上下という文字は、意味だけでなく字形も鏡合わせのような存在なんですね。
この日一番の「⁉」を見つけた瞬間でした。
鈴木康広 《水の切り株》 2006年
本来1年ごとに刻まれるはずの年輪ですが、「水の切り株」では水紋が年輪として一瞬で広がり、どんどん変化していきます。
まるで木の成長をタイムラプスで観察しているようです。
小さな気付きを大切にした今回の展覧会。
直接触れ合うことで、好奇心が創作意欲へと変化するきっかけが得られます。
世界初公開のこの作品。
展覧会のキャッチコピー「ただいまはっけんしています。」の源でもあります。ポスターでひらがなで表記されていたのは、「発見」と「発券」のダブルミーニングだったからなんですね。
画面上の発券ボタンを押すと、日時が刻印されたチケットが出てきます。
新しい世界を見つけた特別な日、思い出への切符は大切な宝物になるでしょう。
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景より《小さな発見機》2024年
証明写真を撮る設備が会場に設置されていました。シャッターを切るタイミングはなんと「まばたき」!
発行された「まばたき証明書」はしっかりと目を閉じた写真入り。あえて映えない瞬間を捉える、鈴木のユーモアが感じられます。
「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景より《まばたき証明写真》2011年
会場にはたくさんの足跡がありました。
道順を案内する役割に加え、鈴木氏によるメッセージが添えられており、作品への思いや制作の視点などを知ることができます。
二子玉川ライズ スタジオ & ホール「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」会場風景
通常は役に立たないけれど、
生活の中でふとした瞬間に心によみがえるもの、
自分と同じような誰かがいつか必要とするものを
探すような感覚で制作しています。
普段見慣れている景色も、少し視点を変えるだけでまったく別の世界が広がります。
展覧会後は、今まで見過ごしていたものに気付き、目に映るようになりました。
当たり前だったものが輝きだす毎日は、ひらめきの連鎖でさらに広がり続けます。
鈴木康広氏により仕掛けられたパラダイムシフトを体感してみませんか。