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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow/東京都現代美術館
現代美術を中心に幅広いテーマとジャンルを扱った企画展を、年間6〜8本開催している東京都現代美術館。
館内には、レストラン「100本のスプーン」やカフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」が併設されており、家族でもひとりでも一日中楽しめます。
そんな同館で、国際的評価が高まっている現代アーティスト、EUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)の国内美術館における初個展が開催中です。
本展では、ユージーン・スタジオの代表作「ホワイトペインティング」シリーズ(2017〜)をはじめ、未発表の大型インスタレーションなどを一堂に展示し、多岐にわたる活動を紹介します。
※展覧会詳細はこちら
ユージーン・スタジオは、寒川裕人(1989年アメリカ生まれ)による日本を拠点としたアーティストスタジオです。
「89+」展(2014年、サーペンタイン・ギャラリー、ロンドン)における作品提供や、個展「THE EUGENE Studio 1/2 Century later.」(2017年、資生堂ギャラリー)、「de-sport」展(2020年、金沢21世紀美術館)への参加など、国内外の作品発表において高い評価を得ているユージーン・スタジオ。
最近では、短編映画2本(2021年、アメリカ、日本)が、パンアフリカン映画祭などアカデミー賞公認の映画祭を含む、複数の国際映画祭のオフィシャルセレクションに選出されるなど、幅広い活躍に国際的な注目が集まっています。
真っ白なカンバスに100人が口づけした代表作「ホワイトペインティング」
展示は真っ白なカンバスに、人びとが口づけをして「愛」や「信仰」という精神的支柱を出現させた、ユージーン・スタジオの代表作「ホワイトペインティング」シリーズ(2017〜)から始まります。
本作は、アメリカやメキシコなどさまざまな国で制作され、カンバスの上に約100人の人びとの口づけがなされています。
「ホワイトペインティング」シリーズ 2017年
「ホワイト・ペインティング」はシリーズの通称であり、一点ずつ、協力した人たちの名前が作品のタイトルになっています。
さまざまな信仰心や想いが集まった、真っ白なカンバスの前に立つと「いつ、どんな人がここに口づけをしたのか」空間的・時間的なイマジネーションが湧いてくるようです。
東京都現代美術館内に突然出現する「海庭」
《海庭》2021年
地下2階企画展示室のアトリウム空間を一変させる大規模な「海庭」は、本展タイトル「新しい海」を連想させる最新作です。
4面の鏡で囲まれた、自然光が降り注ぐこちらの展示空間。小さな波が無限に広がり、やがて海となり、想像の海と水平線を生み出すインスタレーションになっています。
日の光や夕方のライティングなど、天候や時間によって表情が変わるのも見どころのひとつです。一度だけではなく、何度か展覧会に通ってみると、新しい発見があるかもしれません。
真っ暗闇を降り注ぐ金色の雨「ゴールドレイン」
《ゴールドレイン》2019年
2019年にパリで発表し、反響を呼んだ作品「ゴールドレイン」。日本では初展示となるインスタレーションです。
暗闇のなかで細かい粒状の金箔と銀箔が、天から降り注ぐように見える本作は、一度として同じ姿を見せません。
寒川氏はそのようすを「生と死の澱(おり)、生命のよどみのようにも見える」と言います。
本展の特別な体験として、展示室のどこかに新作「想像 #1 man」が展示されています。
本作は、一切光が入らない暗闇の空間に、1体の彫像が置かれている作品で、鑑賞者がいくら目を凝らしても、その実体をみることはできません。
この彫像は完全な暗闇の中で、寒川氏と彫像家によって約3カ月の期間にわたって制作されました。完成した彫像は、寒川氏も一度もみておらず、また展覧会の関係者も彫像の実体をみることなく展示したといいます。
確かに空間に存在はしますが、決して肉眼でみることはできず、自らの想像力を頼りにその像をみるため、鑑賞者の数だけ「想像」の姿が増えていく作品です。
※「想像」は安全上、時間入れ替え制の整理券で入室できます。整理券には限りがあるので、ご注意ください。
資生堂パーラーとコラボレーションしたAfter the rainbow チョコレートとチーズケーキ
本展では、資生堂パーラーやGoldwin、大嶺酒造などとユージーン・スタジオがコラボしたグッズが販売中です。
チョコレートやTシャツ、日本酒などさまざまなバリエーションのグッズに加え、2017年の特装版大型図録の限定販売も行っています。
なお、本展公式図録は1月初旬の刊行が予定されています。こちらは、11月20日の会期開始と同時に予約販売を開始。予約販売についての詳細は、展覧会公式サイトをご確認ください。
東京都現代美術館では初めてとなる、平成生まれの作家の個展「ユージーン・スタジオ」展。
展示作品全体を通して感じたのは、「ユージーン・スタジオ」展はみる人の想像を通し、はじめて完成する企画展だということです。
とくに、音も光もない暗闇で「想像」と向き合った時間は、実際に見えないからこそ自分の中で像を想像し、いつの間にか自分自身と向き合っているような感覚を味わいました。
同時期開催の「クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]」、「Viva Video! 久保田成子」展とのセット券も販売されています。詳しくは美術館公式サイトをご確認ください。