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2024年11月1日
深堀 隆介展「金魚鉢、地球鉢 。」/上野の森美術館
※撮影写真は報道内覧会にて、すべて特別な許可を得て撮影しています。
世界的にも注目を集める現代美術家、深堀隆介。その芸術世界を体感できる大規模な展覧会が、上野の森美術館にて開催中です。
深堀隆介作品の最大の特徴は、まるで本物のような金魚を描く超絶技巧です。初めて見た人は、その技術と幻想的な世界観にアッと驚くはず!
本記事では、鑑賞前に予習しておきたいことや展示室のようす、グッズや撮影可能エリアなどをたっぷりご紹介します。
※展覧会情報はこちら
金魚をモチーフとし、さまざまな創作を続ける深堀隆介。透明樹脂にアクリル絵具で金魚を描くという、独自の斬新な手法で注目を集める現代美術家です。
Photo By Masaru YAGi
独創的な深堀の技法ですが、器の中に樹脂を流し込み、その表面にアクリル絵具で金魚を少しずつ部分的に描いていき、さらにその上から樹脂を重ねていく、というものです。この作業を繰り返すことにより、絵が重なり合い、まるで生きているかのような金魚が表現され、圧倒的な立体感が生まれます。
深堀隆介《丹塗り椀 更紗》2011年 作家蔵
一見生きた金魚にしか見えませんが、実はこちらの《丹塗り椀 更紗》の中にいる金魚は“絵画”! 実際に作品を観てみても、その生き生きとしたリアリティに驚くこと間違いなしです。
近年では、国内のみならず世界的にも高い評価を受け、ライブペインティングやインスタレーションにも力を入れ、表現と活動の幅を広げています。
本展は、約300点もの深堀作品を展示する、東京の美術館では初めてとなる本格的な展覧会です。
展示風景
展覧会タイトルの「金魚鉢、地球鉢。」とは、たくさんの金魚を飼う深堀が、金魚鉢を掃除しているときに感じた「地球は金魚鉢と一緒」という思いが元となっています。金魚を飼育するうえで不可欠な「水換え」。これをやらないと金魚の住む環境は悪くなり、いずれ全滅してしまいます。深堀の作品からは、地球も汚れた金魚鉢に近づいているのではないか、という訴えを感じることができます。
絵画でありながら立体的な躍動感にあふれ、不思議な美しさをもつ“深堀金魚”。平面である絵画作品と立体作品の境界で、唯一無二の世界観を作り上げた深堀隆介の全貌をあますことなく紹介します!
今回は、ご自身もイラストを描かれている、五島夕夏さんと一緒に展覧会を取材しました。
深堀のユニークな技法や、今にも泳ぎ出しそうな金魚たちに、五島さんもワクワク!
展示構成は全6章。深堀作品が生まれたきっかけから代表作、平面作品、インスタレーションや映像作品と、見どころ満載の構成となっています。
深堀隆介が、今のような金魚を描くきっかけとなったのは20年前のことでした。
当時、作家としてなかなか成果が出ず、自信を失っていた深堀。ある日、部屋に放置していた水槽に目をやると、環境が悪いなかでも金魚が生きていました。そんな姿を見て心を打たれ、金魚を描き始めたのだとか。この出来事を深堀は「金魚救い」と言っており、以来20年、あの時見た金魚を原点に創作を続けています。
展示風景
展示のはじめでは、深堀が金魚を描き始めたころから最新作までを時系列で展示。技法や素材を変えながら、だんだんリアルになっていく金魚アートを目の前で観ることができます。
展示室には「本当にこれが絵?」と思ってしまう深堀金魚がたくさん! 写真やVRでは伝わらない、実物ならではの良さ、不思議さ、驚きがそこにはあります。
深堀隆介《百済》2004年 作家蔵
深堀が生み出すリアリティは、平面である絵画作品と立体作品の境界に揺さぶりをかける革命的絵画「2.5D Painting」とも言われています。
また、金魚のリアルさの追求は今も続いているそう。何年か先にはさらに本物に近い金魚が観られるかもしれません。
深堀の代表作とも言える、酒枡の中で泳ぐ金魚を描いた〈金魚酒〉。本展では、これまでのシリーズに加えて新たに4点の新作が展示されます。
深堀隆介《金魚酒 命名 鈴夏》2021年 作家蔵
深堀いわく、「今持っている最大限の技術を込めた」とのこと。20年間、試行錯誤しながらレベルアップしてきたことがよく分かりますよ。
水面に浮かんだ葉のリアルさや金魚の透き通ったヒレなどは圧巻です。こちらも会場で、ぜひ実物をご覧ください。
新作〈金魚酒〉の4点は、特別に写真撮影も可能となっていますよ。
展示室を進むと、平面作品はもちろん、傘やタンス、段ボールやビール缶まで! さまざまな場所に表現された金魚を楽しむことができます。
深堀隆介《秋敷》2020年 作家蔵
春夏秋冬それぞれの、金魚の美しさを描いたシリーズの、秋編にあたる《秋敷》。
金魚のリアルさはもちろんですが、紅葉の少し穴が空いた感じや、色の変化まで細かく描かれており、深堀の技術が分かる作品となっています。深堀作品にたびたび登場する日本的な要素は、海外からも高い評価を集めています。
本展開幕前日に、オープニングイベントとしてライブペインティングが行われました!
ライブペインティングを行う深堀氏
完成した作品がこちら。
限られた時間のなかで、さらには平面作品でありながらも、躍動感あふれる金魚となっています。
こちらは特別出品として、会期中展示されます!
本展では、一部のエリアが撮影可能となっています。その中からおすすめの2か所を紹介します。
本展の見どころのひとつでもある《僕の金魚園》は、どこか懐かしい雰囲気のただようインスタレーションです。展示風景
本作に描かれている金魚は、今までの深堀のリアルなものと違い、デフォルメされ、アニメキャラクターのように表現されています。水(樹脂)の向こうにある、空気のない、私たちが行くことのできない世界。金魚と私たちの境界を感じられる作品です。
地球に見立てたミラーボールが放つ幻想的な光で、まるで鑑賞者も水面にいるかのような気分になれますよ。こちらのインスタレーションでは、レトロな写真を撮ることができます♪
本展のために描かれたライブペインティング作品の前でも写真撮影ができます。
金魚の透き通る雰囲気が、さまざまな色を塗り重ねることで絶妙に表現されています。平面作品を制作する際は、自身と同じくらいの大きさの金魚を描くという深堀。それは「鏡の前の自分と向き合う」そんな感覚だといいます。こちらの金魚も大きいです!
まさに泳ぎ回っているような金魚の横で、記念撮影してみてはいかがでしょうか?
鑑賞後は、もちろんミュージアムショップへ。本展オリジナルグッズや、体験型のお土産も楽しめます♪
深堀隆介の描き下ろしイラスト付きの開運金魚みくじでは、縁起の良い金魚があなたの運勢を占ってくれます。
五島さんにも占ってもらいました。結果は・・・
“吉”でした。3匹の金魚のイラストがかわいらしいですね。
写真映え間違いなし!の金魚飴は、深堀隆介描き下ろしの金魚があしらわれています(全2種類)。
金魚飴ピンク:金魚飴 命名<あけすず>、金魚飴黄色:金魚飴 命名<みずあわ>
浅草の有名な飴細工店「アメシン」の協力のもと生まれた金魚飴は、自分へのお土産はもちろん、プレゼントとしてもピッタリです!
※展示室内は飲食禁止です。
会場前で、飴と記念撮影してみたり。友達と飴を持って撮ったりしてもかわいいかも?
深堀隆介の世界を堪能できる本展。
公式サイトでは、制作風景が見られる動画も閲覧できますよ。こちらも鑑賞前にチェックしてみてください。
なお、本展はご予約の必要なくお楽しみいただけます。当日券は、会場窓口および、各プレイガイドで販売中です。
※本記事は、深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」のPRコラムです。