ニッポン再発見 -異邦人のまなざし-/東洋文庫ミュージアム

より開けたミュージアムへ。東洋文庫ミュージアムがリニューアル・オープン【東京・文京区】

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2026年2月25日

より開けたミュージアムへ。東洋文庫ミュージアムがリニューアル・オープン【東京・文京区】

東洋文庫ミュージアムが、約1年の休館を終えて、2026年1月21日(水)にリニューアル・オープンしました。

本記事では、リニューアルした同館についてご紹介。

さらに、開催中のリニューアル・オープン記念「ニッポン再発見―異邦人のまなざし―」の見どころもレポートします。

創立100年を迎えた東洋文庫

東洋文庫は、日本最古にして最大の東洋学専門図書館・研究機関です。

1924年、三菱第3代社長の岩崎久彌(いわさきひさや)の寄付を受け、財団法人として誕生。2024年には創立100周年を迎えました。

その蔵書はおよそ100万冊に上り、国宝や重要文化財をはじめ、歴史学的価値と美術的価値を有するものを多数含んでいます。

入ってすぐ広がる大空間「オリエントホール」では、東洋文庫を代表する収蔵品を展示*。

子どもや車椅子の方でも見やすい高さになった展示ケースには、歴史の本や教科書などでもおなじみの資料が並びます。

*複製を含む。作品保護のため展示替えあり。

開館当初から展示されている「江戸大絵図」の複製も、リニューアルを機に一新。

最新の印刷技術により、地図内に書かれた文字も、くっきりと見やすくなりました。

すべて合わせると江戸全体を一望することができる「江戸大絵図」。4枚1組からなる大きな地図です。

オリエントホールでは、そのうちの2枚の複製を展示。

江戸城から北に向かって、東洋文庫がある駒込方面を描いたものに加え、高輪ゲートウェイ駅がある品川方面の地図を紹介しています。

より過ごしやすく
開放的な空間に

東洋文庫ミュージアムの外観にも注目。
今回のリニューアルで、大きく変わりました。

今まであった壁を取り払い、外から館内のようすがわかるような設計に。
かつて水景があった場所には、ひとやすみできるベンチが新設されました。

さらに、オリエントホールに「読書コーナー」も新たに登場。

ここでは、東洋文庫の研究員がおすすめする絵本や学習マンガを紹介しています。

東洋文庫ミュージアムは、中学生以下無料*です。

学校帰りや休日にふらりと親子、または、友だち同士で寄ってみてはいかがでしょうか。
*ただし、小学生のご利用は中学生以上の要保護者同伴

見やすくなった
モリソン書庫

東洋文庫ミュージアムを有名にしている「モリソン書庫」。

オリエントホールの階段を上った先にある、同館の見どころ展示のひとつです。

今回、モリソン書庫の照明もリニューアル!書庫の3階部分もくっきり見えるようになりました。

車いすでも安心

より多くの人びとにとって開かれた、ユーザーフレンドリーな環境にすることをテーマとした今回のリニューアル。

車いすの方などのために、2階展示室に自動ドアが新設されました。

自動ドアの使用には、受付で発行されるQRコードが必要です。

QRコードを、2階展示室の自動ドア前にかざすと、すぐモリソン書庫につきますよ。

海外の偉人から見た「日本」を紹介

リニューアル・オープンをかざる企画展「ニッポン再発見」が、5月17日(日)まで開催中です。

本展では、マルコ・ポーロからラフカディオ・ハーン(小泉八雲)まで、日本における異文化との接触・交流の足跡、そして外から見た日本のイメージの変化をたどります。

ここでは、見どころとなる展示をご紹介します。

東洋文庫の代表的なコレクションのひとつである『東方見聞録』。

東洋文庫には、年代が分かるものだけでも、出版年・出版地・言語が異なる『東方見聞録』が約80種類あり、刊本のコレクションとしては世界最大級を誇ります。

マルコ・ポーロが、東方を旅したときに見聞きしたこと、体験したことがまとめられた旅行記である『東方見聞録』。

その内容は多くの人びとのあこがれを刺激し、大航海時代の幕開けに大きな影響を与えました。

小説『怪談』などで知られるラフカディオ・ハーンに関する資料も紹介。

ラフカディオ・ハーンは、明治時代に活躍したギリシャ出身の新聞記者・日本研究者・小説家です。

本展では、イギリス出身のチェバレンという、当時もっとも著名な日本研究者との手紙を展示。

東洋文庫はハーン来日後の1890年以降、複数年にわたって両者が交わした手紙を所蔵しています。

フランス人画家ジョルジュ・ビゴーによる、明治のニッポンの姿も。

ビゴーは、当時ヨーロッパで流行していた「ジャポニスム(日本趣味)」の影響を受け、日本美術を研究するために1882年頃に来日しました。

1887年に雑誌『トバエ』を刊行し、日本の政治や社会を題材とする風刺画を多数描いたビゴー。

作品には、日本の伝統ある文化を忘れ、西洋文化を追い求める日本人の姿への落胆、失われつつある古き良き日本文化を惜しむ気持ちが込められています。

今、私たちが住む日本を見つめなおすことができる展覧会です。

装い新たになった東洋文庫ミュージアムで、当時の外国人が見た「ニッポン」を再発見してみては?

いざ、東洋学の世界へ

約1年の休館を経て、1月21日(水)よりリニューアル・オープンした東洋文庫ミュージアム。

施設リニューアルを機に、東洋文庫と東洋文庫ミュージアムのロゴも新しくなりました。

新ロゴのデザインを担当したのは森田恭行氏(株式会社キガミッツ)。
館内ミュージアムショップでは、新ロゴを使用したミュージアムグッズも販売中です。

この機会に、東洋文庫ミュージアムへ足を運んでみてはいかがでしょうか。