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2024年11月1日
鉄道と美術の150年/東京ステーションギャラリー
1872年に新橋―横浜間で開業した日本の鉄道は、今年150年を迎えました。日本鉄道開業150周年を記念した展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催中です。
鉄道開業以来、現在に至る鉄道史を錦絵から近現代美術まで、鉄道をモチーフにした作品とともに振り返る本展。美術を介して鉄道史を振り返るときに見えてくる「歴史」から“もうひとつの鉄道150年史”を紹介します。
日本の鉄道は今から150年前の1872年10月14日に、新橋から横浜の間で開業しました。また、日本で初めて「美術」という言葉が登場したのも、鉄道開業と同じ1872年だそうです。
鉄道と美術は、日本の近代化の流れに寄り添い、150年間一緒に時を歩み続けてきました。本展では、鉄道と美術の関係を鉄道史と美術史はもちろん、政治や社会、戦争、風俗などさまざまな視点から読み解きます。
(左から)不染鉄《山海図絵(伊豆の追憶)》1925年 公益財団法人 木下美術館蔵/南薫造《鉄道開業式:横浜式場の図》1921年 一般社団法人 日本交通協会蔵/南薫造《鉄道開業式:明治天皇鹵簿新橋着の図》1921年 一般社団法人 日本交通協会蔵
日本全国約40か所から集めた「鉄道美術」の名作、話題作、そして問題作約150件が東京ステーションギャラリーに集結!日本の鉄道の中心である東京駅で、鉄道と美術の歴史を振り返っていきます。
鉄道と美術は、日本の近代化に役立つ技術として導入されました。
明治、大正、昭和と激動の時代をともに歩んできた鉄道と美術。両者の関係について、同館の冨田章館長は「鉄道は美術を触発し、美術は鉄道を挑発する」と言い表しています。
(手前)杉浦非水《東洋唯一の地下鉄道 上野浅草間開通》1927年 一般社団法人 日本交通協会蔵
鉄道は開業以来、常に美術家たちの創作意欲をかき立てる存在でした。また日本全土、昭和初期には海外までに鉄道網を広げ、美術家たちの行動範囲を一気に広げました。
彼らは地方へ制作旅行に出かけ、さまざまな印象的な作品を残しています。
(左)村井督侍《「山手線のフェスティバル」ドキュメンタリー写真》1962年(プリント1998年)
(右)平田実《「路上歩行展」と通勤者たち(中村宏・立石絋一作):東京駅~京橋かいわい》1964年(プリント2016年)
いずれも、東京ステーションギャラリー蔵
一方で、美術は鉄道を単なる創作物の「モチーフ」として描くだけではなく、鉄道そのものを制作行為の中に巻き込んでいきます。
1960年前後から、既成の美術ジャンルに収まらない新しいアートの形態である「ハプニング」や「パフォーマンス」が出現。その作例として、村井督侍(むらいとくじ)が撮影した「山手線事件」の記録写真を紹介します。
「山手線事件」とは、高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之らによる鉄道を舞台とした日本初のパフォーマンス美術です。
電車の中で顔を白く塗った人物が卵型のオブジェを懐中電灯で照らす、ホームに長いひもを伸ばすなど、白塗りの彼らは山手線の車内や駅構内でさまざまな行動をとり、周囲の反応をアートとして示しました。
近現代の鉄道絵画のほかにも本展では戦後、個性的な視点で鉄道の多彩な表情を切り取った現代アート作品も紹介します。
(左)柳幸典《トーキョー・ダイアグラム H’6》1994年 東京都現代美術館蔵
(右)立石大河亞《香春岳対サント・ビクトワール山》1992年 田川市美術館蔵
賑やかな画面に引き込まれる立石大河亞(たていしたいがー)の《香春岳対サント・ビクトワール山》は、作家が晩年に制作した自伝的な絵画です。
立石が生まれ育った福岡県田川市を舞台とした本作。賑やかな画面には、作者のルーツとなるさまざまなモチーフが描かれています。
画面右下に描かれている蒸気機関車に注目してみると蒸気機関車が描かれていますね。こちらは国鉄8620形蒸気機関車58654号機といい、現在この車体は「SL人吉」としてJR九州によって運行・動態保存されています。
日本の鉄道の中心である「東京駅」で、鉄道と美術の150年の歩みを分かりやすく紹介する本展。
鉄道美術が一堂に会するまたとない機会です。150年間、私たちの生活を支え続ける列車に乗り、その長い歴史を東京ステーションギャラリーに集まった鉄道美術から見つめ直してみては?
※本展は展示室の混雑を避けるために日時指定予約制を導入しています。最新情報・チケット購入方法は美術館公式サイトをご確認ください。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催内容が変更になる場合があります。
本展のチケットを「5組10名様」にプレゼント!
〆切は2022年11月1日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。