2022年12月1日

日本美術を尊び楽しむための空間。新宿からもアクセス◎【東京黎明アートルーム】

宗達・光琳 × 柿右衛門様式/東京黎明アートルーム

新宿駅まで数駅という立地でありながら、落ち着いた雰囲気もある東中野。そんな都会の喧騒を離れたのどかな街に、日本美術を中心に所蔵する東京黎明アートルームがあります。


東京黎明アートルーム

現在同館では、「宗達・光琳 × 柿右衛門様式」が開催中。本記事では東京黎明アートルームのこと、展覧会の見どころや、今年から新たにスタートしたSELA展について紹介します!

東京黎明アートルームとはどんな場所?

開室のきっかけは「美」を大切にする精神から

東京黎明アートルームが開室したのは2005年のこと。美への貢献を目標とし、宗教法人 東京黎明教会が収集した貴重なコレクションを広く公開するための場として開室しました。同教会の師である岡田茂吉(おかだ もきち、1882-1955)は、美術をとても大切にしていたのだとか。

岡田茂吉は「人間にとって美や芸術がとても大切である」と考えており、自らのコレクションを公開することで、美術の普及に力を尽くしました。

そうした教えから、東京黎明アートルームは現在でも美を尊び・愛し・生かした活動を展開し続けています。

館内に並ぶ貴重なコレクションや茶室は必見!

東京黎明アートルームの所蔵品は、日本美術を中心としたやきもの・彫刻・絵画と、それらに関連深いアジア諸国の作品などが挙げられます。こちらは1階の展示室で企画展を通して観ることができます。

2階は主に岡田茂吉の書が展示されています。

また、同フロアに茶室もありました。茶室を設けた理由について、東京黎明アートルームの学芸員に聞いてみたところ、ケースに作品を展示するだけでなく、美を多面的に楽しんでいただきたいと考え、その一つとしてお茶室という空間を設けたのだとか。

好評開催中!「宗達・光琳 × 柿右衛門様式

東京黎明アートルームに訪れると驚くのが、実は俵屋宗達尾形光琳の作品を所蔵しているということ!

現在開催中の企画展では、2名の名絵師の作品はもちろん、伊万里・柿右衛門様式のやきものを観ることができます。

琳派の祖として知られる俵屋宗達と、宗達の画風に惹かれ、宗達画を継承した尾形光琳。

本展では、両者の水墨作品や色彩豊かな作品などを展示しています。


伝 俵屋宗達《伊勢物語図色紙 禊(第六十五段)》東京黎明アートルーム江戸時代 東京黎明アートルーム

スフマート編集部のお気に入りは、伊勢物語の一場面を描いた《伊勢物語図色紙 禊(第六十五段)》です。

流れる川のそばに座るのは、禁断の恋に落ちた若い男と陰陽師です。陰陽師をすがるように見つめる男は、してはいけない恋を断ち切ろうと禊を受けるという場面です。特徴的な川の描き方は琳派ならではの表現ですよね!

やきももの展示では、壺、皿、向付、陶板、そして人形などから柿右衛門様式の作品を紹介。

質の高い磁器としてヨーロッパでも親しまれた柿右衛門様式。色彩豊かな世界観に注目です。

展示室にはその他、日本美術と関係の深いアジア諸国の作品も展示。

中央アジアにて4世紀ごろ制作された群像は圧巻!釈迦如来のまわりにいる塑像のなかには、なんとゾウと女性が一体になったものも。間近で見られるので探してみてくださいね。

今年からスタートしたSELA展にも注目!

昔と今をつなぎ、美を尊び・愛し・楽しむ空間を

SELA展(Solo Exhibition for Lively Artists)は、今を生きるフレッシュなアーティストのための個展です。開室6周年をきっかけに、東京黎明アートルーム内にて今年5月からスタートしました。SELA展のセーラは、世楽(世の中を楽しくする)にも通じているのだとか。

古美術品を広くコレクションする東京黎明アートルームですが、以前から若いアーティストへ作品発表の場を提供したいと考えていたのだそうです。

現在は作家・水谷真弥子による「淡い ときめき」が開催中です。

淡い色づかいでありながら、奥行きのある水谷真弥子の世界を楽しんでくださいね。

カフェも併設!

館内にはカフェ「SUZU COFFEE」も併設されています。〝こころと身体のやすらぎ〟をコンセプトに、農薬・肥料を使わずに栽培したコーヒー豆とTOREK自然農法(無施肥無農薬栽培)の茶葉を使用したコーヒー、紅茶を提供。

休憩しながらゆっくり鑑賞したり、鑑賞後にお友達と感想をシェアすることもできますよ。

東京黎明アートルームのスタッフが作成した近隣のおすすめレストラン・カフェmapもあります。東中野周辺でランチするのも素敵ですね♪

最後に・・・気になる質問をいくつか東京黎明アートルームの学芸員にしてみました。

Q.東京黎明アートルームのチラシはいつもとってもユニークですが、どなたがデザインされているのですか?

A.広報スタッフと相談しながら決めています。展覧会タイトルもですが、ただ作品や画家の名前を並べるだけでなく、思わず目に留まるように工夫しています。


ユニークなチラシの一部。目に飛び込んできます

Q.SELA展の作家さんはどうやって決められているのですか?

A.実際に作品を見て、当館でぜひ展示してほしいと思った方にお声がけしております。作家さんを通じて、今まで日本美術はあまり見たことが無かった方にもぜひ鑑賞いただければと思います。

 

美や芸術を大切にし、楽しむ空間を提供する東京黎明アートルーム。都心からのアクセスも抜群なので、ふらっと立ち寄られてみては?

↓東京黎明アートルームの次回展↓

Exhibition Information

展覧会名
宗達・光琳 × 柿右衛門様式
開催期間
2022年11月13日~12月25日 終了しました
会場
東京黎明アートルーム
公式サイト
http://www.museum-art.torek.jp/