PROMOTION
クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
刀剣 もののふの心/サントリー美術館
「刀剣 もののふの心」展示風景より
六本木の東京ミッドタウン内にある「サントリー美術館」は1961年に開館し、2021年秋に60周年を迎えます。
開館以来、絵や彫刻だけではなく、日常で使う道具などの「生活の中の美」を基本理念とし、活動を重ねてきたサントリー美術館。そんな同館が、刀剣や武具などを中心に紹介する「刀剣 もののふの心」を開催します。
これまで、歴史上の有名な武将に関連する美術品や資料を数多く展示してきましたが、刀剣や武具などを中心とした展示は初めてとのことです。
本展では、京都や近畿を中心に、神社や寺院に奉納され伝来した刀剣を、一堂に集めて紹介します。また、同館が所蔵する狩野元信筆「酒伝童子絵巻」(重要文化財)など、刀剣にまつわる伝説についての絵画や史料もあわせて展示。
刀剣文化の奥深さや、武士の美意識を知ることができる展覧会です。
※展覧会情報はこちら(会期:2021年9月15日~10月31日)
「刀剣 もののふの心」展示風景より 手前:重要文化財 薙刀直シ刀 無銘(名物骨喰藤四郎) 一口 鎌倉時代 13世紀 京都・豊国神社【全期間展示】
豊臣秀吉ゆかりの豊国神社に伝わる名物「骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)」。
本品は無銘のため作者不明ですが、秀吉が大友家に宛てた手紙に『“吉光骨啄刀”を受け取った』という内容が書かれており、粟田口派(*)の中でも優れた刀工である、藤四郎吉光が作ったとされています。
「骨喰」という恐ろしげな名前の由来は、切る真似をしただけで相手の骨が砕けるほどの威力があったという伝説に由来しているそう!
骨喰は、足利将軍家に代々伝わったとされる刀で、長くて大きい薙刀(なぎなた)を短く磨き上げて打刀(*)に仕立て上げたものです。
*粟田口派(あわたぐち は):平安末期から鎌倉中期にかけて、京都の粟田口に住んだ刀工一門のこと。
*打刀(うちがたな):刃を上にして腰にさした刀の一種。相手に打ち当てて斬ることを目的とした刀のこと。
重要文化財 薙刀直シ刀 無銘(名物骨喰藤四郎) 一口
鎌倉時代 13世紀 京都・豊国神社 【全期間展示】
中世では、刀剣というのは実は敵を倒すよりも、防御や身を守るための道具でした。
本品の刀身には、不動明王の姿と毘沙門天を表す梵字(ぼんじ)が彫られています。この二尊が刀の所有者を守るという意味が込められています。
刀は身の安全を祈願し、邪悪なものから人びとの平和を守るために、神社や寺院に奉納されるようになりました。
サントリー美術館所蔵の重要文化財『酒伝童子絵巻』は、室町時代に狩野派の基礎を築いた絵師・狩野元信によって描かれました。2年がかりで修復された本作を、この展覧会で初めて展示します。
「刀剣 もののふの心」展示風景より
『酒伝童子絵巻』は、平安中期に勇猛で名をはせた武将・源頼光とその四天王と呼ばれる家来4人が、恐ろしい鬼である酒伝童子(しゅてんどうじ)を退治するおとぎ話です。
重要文化財 酒伝童子絵巻 画/狩野元信 詞書/近衛尚通・定法寺公助・青蓮院尊鎮 三巻(部分)
室町時代 大永2年(1522) サントリー美術館【全期間展示】※場面替えあり
物語の舞台となる平安中期にはまだ、絵巻に描かれたような刀や武士がつけている鎧などは存在していなかったといいます。
室町時代に入り、伝説となった物語を絵師が表現したときには、鎧を身に着けた無事が悪者に近づき日本刀で切り倒す、というフィクションとしてのビジュアルイメージができあがったと考えられています。
刀は単なる武器ではなく、悪を打ち破る力を持つ神器のような存在だったことが分かります。
「刀剣 もののふの心」展示風景より 手前:重要文化財 太刀 銘□忠(名物膝丸・薄緑)一口 鎌倉時代 13世紀 京都・大覚寺【全期間展示】
「膝丸」は、10世紀に多田源氏の祖である源満仲から、その子どもで先ほどの『酒伝童子絵巻』で大活躍した頼光へ渡り、以降、代々源家に伝わった宝刀です。
膝丸の名前の由来は、満仲が異国の刀鍛冶に、『髭切』という刀と一緒に『膝丸』を作らせたという話があります。『膝丸』で、罪人を処刑した際、なんと首を落とした勢いで正座していた膝まで切れたからだそうです。
本品の作品名は《太刀 銘□忠》ですが、実はさまざまなエピソードがあり、その名前もエピソードごとに違います。牛若丸で有名な源義経の手に渡ったとき、膝丸は『薄緑』という名前で呼ばれていました。
本展では、このほかにも織田信長が桶狭間の合戦で、今川義元から奪った刀「義元左文字」やなど! さまざま武将に愛された名刀が展示されています。刀のエピソードにも注目して鑑賞すると、より一層楽しめますよ。
本展は、PCブラウザ&スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」とのコラボレーションも実施しています。
会期中、刀剣男士の骨喰藤四郎、秋田藤四郎、宗三左文字、膝丸の等身大パネルが館内に登場(*)! また、展覧会とコラボしたオリジナルグッズも販売します。
*等身大パネルは、設置は開館日のみ。パネル設置会場への入場には入館料が必要です。
本展の音声ガイドナビゲーターは、「刀剣乱舞-ONLINE-」で骨喰藤四郎役の鈴木裕斗さんが担当しています。
ちょっと難しいかも?と感じる刀剣文化を分かりやすく紹介する音声ガイド。こちらのボーナストラックでは、刀剣男士骨喰藤四郎コラボボイスが特別に収録されています。
ゲームのファンの方はもちろん、初心者の方も楽しめるコンテンツとなっていますよ。
由緒ある神社や寺院に伝わる刀剣を紹介する本展。
一振りずつ込められた祈りやエピソードと一緒に観てみると、その奥深さに惹かれてきます。
なお本展は、会期中、作品保護のため展示替えがあります。詳しくはこちらの出品リストをご確認ください。
ご来館のお客様へのお願いをウェブサイトにてご確認ください。
※入館方法が変更となる可能性がありますので、最新情報はウェブサイトでご確認ください。
※作品保護のため、会期中展示替を行います。