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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
PRIDE OF YOKOSUKA スカジャン展/横須賀美術館
世界中のファッションシーンからも注目を集める「スカジャン」。その魅力を紹介する展覧会が、横須賀美術館で開催中です。
本展では、テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)の貴重なヴィンテージ・コレクション約140点を展示。さらに、戦後から50年代に横須賀「ドブ板通り」で実際に販売されていた商品や写真などから、全国の米軍基地周辺で展開した「基地文化」の一端も紹介します。
戦後、米海軍基地が置かれ、寄港する米兵や関係者で賑わっていた横須賀。横須賀にやってきた米兵たちが求めたものは、自身や本国の家族や恋人に送る「日本のおみやげ・記念品」だったといいます。
そのため、スカジャンにゆかりのある横須賀「ドブ板通り」には、「スーベニヤ(屋)」と呼ばれる米兵向けのおみやげ屋が沢山ありました。
本展の導入では、米軍基地が置かれ「基地文化」とも言える独自のカルチャーを培ってきた横須賀「ドブ板通り」について、当時の写真や資料、また実際に米兵向けに売られていた商品を展示。戦後から50年代にかけての「ドブ板通り」のようすを紹介します。
米兵には、自身の装備や持ち物をカスタマイズする習慣があったといいます。特に米海軍兵の間では、戦前よりセーラージャケットの裏側や、袖口裏へ刺繡(ししゅう)装飾が盛んに行われていました。
こちらは、「リバティカフス」と呼ばれる裾口裏にドラゴンの刺繡パッチが施されたセーラージャケットです。
リバティは自由時間という意味。米海軍兵たちは上陸許可が下りた際、この裾をまくり上げて自由時間を満喫していたといいます。
こうした米兵たちのカスタムカルチャーと日本の優れた刺繡技術が融合し、寄港した国や地名、国旗などの刺繡を施したジャケットが、終戦前後より米海軍兵の間で流行しました。
こうした文化が発展してスカジャンが誕生します。
日本で生まれた唯一の洋服であるスカジャンは考案当初、刺繡のジャンパーと呼ばれていました。
現在は世界中のファッションシーンで注目を集めるスカジャンですが、当時求められていたのはファッション性ではなく、西洋人から見た日本的なモチーフの豪華な刺繡が施された「おみやげ」としての要素がメインだったといいます。
《YOKOSUKA Dragon》1946年 テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)蔵
スカジャンの最大の魅力である刺繡には、特殊なミシンを用いた「横振り刺繍」と呼ばれる日本独自の技術が用いられています。これは、群馬県の桐生地域で和装刺繡を施すために発展した技術です。
長年の経験が必要なため、戦後になると桐生の職人たちのもとには、スカジャンの刺繡の発注が多く舞い込んだといいます。
本展では、半世紀以上スカジャンを作り続けているテーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)が所蔵するヴィンテージ・スカジャンを約140点展示します。
テーラー東洋で所蔵されているこれらのスカジャンは、スカジャンを作るための資料として大切に保管されています。そのため、刺繡はもちろん、退色しやすい糸の色もきれいに残っています!
これだけのスカジャンがまとめて展示されるのは珍しいとのこと。当時一級だった職人が入れた刺繡を間近で観られる貴重な機会となっています。
《KOSHO and CO. “Dead stock”》1950年代前期~中期 テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)蔵
また本展の監視員さんもスカジャンを着ていました!実際に着用した姿もみることができるので、監視員さんにも注目してみてくださいね◎
※飛沫感染防止のため、館内での会話はお控えください。
本展の最後では、世界的なファッションブランドが手掛けたスカジャンを展示。男女問わず、多くの世代から熱い支持を受ける現代のスカジャンの魅力を紹介します。
田沼千春さんの作品
また、横振り刺繍によって創作活動を行う現代作家の作品も展示。各作家が糸で描く独自の作品世界にも注目です。
なお、こちらは写真撮影OKです◎
nuico’s DOLL STUDIOさんの作品
世界中のファッションシーンからも注目を集める「スカジャン」の魅力に迫る本展。
会場にはフォトスポットも!テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)の新作サンプルを着て撮影して、SNSに投稿してみては?
ファスナーは、閉めずに着用ください。