2021年10月7日

時代を超えて受け継がれる「甘美なるフランス」の美意識をBunkamuraで

ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス/Bunkamura ザ・ミュージアム

日本のなかでも屈指の西洋美術コレクションを持つポーラ美術館。2002年9月「箱根の自然と美術の共生」のコンセプトのもとに、豊かな自然の恵まれた箱根・仙石原に開館しました。

ポーラ美術館のコレクションの核となる西洋絵画は、19世紀フランス印象派から、ポスト印象派を経て20世紀絵画にいたる、西洋の近代美術の流れを知ることができるものです。

展示風景

そんなポーラ美術館のコレクションを紹介する展覧会が、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中です! 2006年にも同館でポーラ美術館コレクション展が開催され、大好評を博しましたが、当時の展示は印象派のみを取り上げるものでした。

今回は印象派はもちろん、フォーヴィスムやエコール・ド・パリまでのフランスの有名な画家を、ポーラ美術館の名品で幅広く紹介します。

なお、本展ナビゲーターは声優の下野紘さん。「鬼滅の刃」(我妻善逸)、「進撃の巨人」(コニー・スプリンガー)など、大人気作品に幅広く出演されています。

音声ガイドで展覧会の理解をより深めましょう♪

※展覧会情報はこちら

甘美なるフランスとは

展覧会のテーマでもある「甘美なるフランス」。

フランス語で“ラ・ドゥース・フランス”と呼ばれる古くから親しまれてきた表現で、11世紀後半のフランス最古の叙事詩「ローランの歌」にも登場しています。

当時のフランスでは、その文化の豊かさがもっとも盛り上がりを見せており、祖国への愛を込めて「甘美なるフランス」と詠われました。

展示風景

時代はめぐり、19世紀後半に印象派の画家たちが現れると、日常の普通の生活や娯楽など、あるがままのフランスを描くようになります。この画家たちの目を通して描かれた世界こそが、新たな「甘美なるフランス」でした。

本展では「甘美なるフランス」を描いた作品を美術史の流れに沿って展示。フランス文化の豊かさを読み解いていきましょう。

本展の見どころ

時代を映すファッショナブルな女性像

19世紀末から20世紀は、女性の社会進出などライフスタイルが変化したことにより、女性のファッションや化粧も大きく変わった時代でした。

展示風景

産業革命による織機や紡績機の改良、服地素材の多様化、縫製技術の進歩によりファッション産業が発展し、百貨店で既製服が買えるようになります。それにともない、オートクチュールも誕生しました。

流行によって移り変わる、美しく人びとを飾るファッションは、近代絵画の重要な主題となり、画家たちは当時の最新ファッションに身を包んだ女性たちの姿を絵画に描き残しています。

大きく変貌するパリで画家が描いたもの

産業革命が起こったことで、都市整備が始まり現在のような美しい街になった19世紀のパリ。モネやルノワールなど、印象派の巨匠が数多く生まれた時代です。

同時代には万国博覧会が開催され、記念碑的な建造物も建てられました。そして、工場や駅が近代の象徴として絵に描かれるようになります。

展示風景

モネはパリでもっとも古い駅であるサン=ラザール駅の近くに部屋を借り、鉄骨とガラスによる三角屋根の駅舎や、線路を往来する蒸気機関車などを描きました。

巨大な駅舎や蒸気機関車は、この大都市の近代化を象徴するものであるとともに、その煙や水蒸気の動きは、移ろいゆく光を素早くとらえようとするモネの研究の題材にぴったりだったのです。

一方で、ルノワールはパリに生きる人びとの姿を描きとめていました。19世紀のパリでは、製造技術の進歩によるモード産業が大きく発展します。

ルノワールにとって、最新のファッションに身を包んだ女性は一番のモデルでした。《レースの帽子の少女》では、レースを贅沢にあしらった帽子をかぶる少女が夢見るような表情をのぞかせています。

ピエール・オーギュスト・ルノワール《レースの帽子の少女》1891年  油彩/カンヴァス

栗色の長い髪が美しい本作、淡いピンク色のドレスに身を包んだ少女の流行のドレスや帽子を身にまとった高揚感までもとらえているようです。軽やかでありながら、立体感のある帽子の表現にも注目です。

白いドレスの袖は、淡いピンクやブルーが混じっており、衣服の質感に対してルノワールの鋭い感性が発揮されています。

ポーラ美術館コレクションの《睡蓮》

ポーラ美術館の作品の中でも、多くの人がご存じなのがモネの《睡蓮》ではないでしょうか?

モネは50歳代でフランスの郊外の小村・ジヴェルニーに移り住み、日本風の庭園をつくりました。特に「水の庭」と呼ばれる池と水面に浮かぶ睡蓮は重要なテーマとなり、亡くなるまでその庭を描き続けました。約200点もの作品を残しています。

ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス/展覧会レポート/チケットプレゼント/Bunkamura文化村

展示風景

モネにとって同じテーマで連作を制作することは、1日の異なる時間帯の光の効果を追求できるというメリットがありました。多彩な光の表現を描き分けたモネ。本作から、水面に反映した画面の外側の世界、空や雲、木々の影などを想像してみてください。

パリジェンヌの愛した化粧道具

19世紀から20世紀の化粧道具は、当時のパリの流行だけでなく、社会や生活習慣の変化も反映しています。

フランスでは、19世紀後半に香水の原料となる香料の種類が増えたことにより、たくさんの香水が生まれ、需要が高まりました。

そして、香水瓶のデザインも多様になっていきます。アール・ヌーヴォーのガラス工芸作家であるエミール・ガレも香水瓶を多く手掛けており、本展でもその作品を観ることができます。

ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス/展覧会レポート/チケットプレゼント/Bunkamura文化村

展示風景

今回の展示では、それぞれの化粧道具の雰囲気に合った絵を近くに飾っており、「大邸宅の中に絵が飾られているイメージ」で、絵と合わせて美しい化粧道具を鑑賞することができますよ。

ポーラ美術館コレクション展はお楽しみがいっぱい!

印象派からエコール・ド・パリまで、西洋美術の名品をあますことなく紹介する本展ですが、グッズやスペシャルコラボが充実。その一部を紹介します。

印象派のような柔らかな色合いのドリンク

同フロアのドゥ マゴ パリでは、かわいすぎるノンアルコールカクテルが販売中です!

ハーブティー・クーラー…1,100円(税込)
※本展のチケット・QRチケットご提示で200円引

ポーラ美術館のコンセプトである「自然と美術の共生」と、本展のテーマのひとつである「あるがままのフランス」からインスピレーションをうけ、フランスで親しまれるハーブティーを使ったモクテル*を用意。

グレープフルーツ、ハチミツをベースに、華やかなラベンダーが香る上品な味わいに仕上げました。展覧会の余韻とともにお楽しみください。

*モクテル:ノンアルコールカクテル
※お花はイメージです。変更になる場合があります。

《レースの帽子の少女》を使用した限定マカロンボックス

パリの老舗パティスリーメゾン「ラデュレ」と本展がコラボレーション!ルノワール《レースの帽子の少女》を使用した限定マカロンボックスを発売します。

本展のメイン作品である、《レースの帽子の少女》を描いたマカロンボックスは、作品の柔らかいタッチと色彩がラデュレのパステルカラーの世界とやさしく響き合います。

19世紀後半のフランスの文化を優美に彩ったルノワールの作品に、同時代に創業し、パリに新しい生活の美学を生み出したメゾン・ラデュレのエスプリを重ね合わせて…

◆価格:6個入 3,240円(税込)
◆販売場所:オンラインブティック、ラデュレ渋谷松濤店を含むラデュレ全店舗(14店舗)で限定数販売。
※9月18日(土)より予約受付

華やかなアートを爪先に!

組み合わせにより数万通りの中からデザインを選ぶことができるオーダーシステム&従来の半分の時間で施術ができるシステムを開発・導入しているFASTNAIL(ファストネイル)ともコラボ!

展覧会のキービジュアルである《レースの帽子の少女》と《襟巻の女》をイメージした、オリジナルネイルアートを期間限定で実施します。指先で華やかなアートの世界をお楽しみいただけます。

どれも気になるコラボです。詳しくは公式サイトをチェックしてみてください。

※公式サイトはこちら

 

東京文化村ではBunka祭が開催中。芸術の秋を楽しめる企画が盛りだくさんです。

甘美なるフランスを探しに行ってみてはいかがでしょうか?

Exhibition Information

展覧会名
ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス モネ、ルノワールから マティス、シャガールまで
開催期間
2021年9月18日~11月23日 終了しました
会場
Bunkamura ザ・ミュージアム
公式サイト
https://www.bunkamura.co.jp/museum/
注意事項

会期中のすべての土日祝日および11月15日(月)~11月23日(火・祝)は【オンラインによる入場日時予約】が必要となります。