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2024年11月1日
昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~/ホテル雅叙園東京
ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」にて、展覧会「昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~」が、2024年6月16日まで開催中です。
昭和初期に花開いた和洋折衷の近代市民文化である「昭和モダン」を紹介する本展。
大正末期から昭和初期にかけ、西洋文化の影響を受けて近代的なライフスタイルを送る女性たち、通称・モダンガール(モガ)に焦点を当ててどこか懐かしい「昭和」を振り返ります。
文化財「百段階段」は、モガが生きた時代にほど近い1935(昭和10)年に建てられました。
本展では、文化財建築ならではの没入感ある展示が楽しめます。
「十畝の間」では、モガが好んだ装いを紹介。銘仙着物や洋装コーディネートをまとったマネキンから、楽しい会話が聞こえてくるようです。
可愛らしい女給衣装のマネキンも。
大正から昭和初期にかけて都市化が進み、社会全体で産業化が進展した背景や、第一次世界大戦の不景気による家計のひっ迫などから、働き手が多く求められるようになりました。
そうした中で登場したのが「職業婦人」と呼ばれる女性たちです。
彼女たちは、女給やタイピスト、エレベーターガールなどの仕事に従事し、当時は雑誌でもしばしば特集が組まれたといいます。
ちなみに、タイピストとは手書きの書類をタイプライターで打ち込み、清書する仕事のこと。現代のOL(オフィスガール)の元祖とも言われています。
しかし当時はまだ、今みたいに女性が自由に働ける時代ではありません。
そのため、職業婦人たちの多くは、高等小学校や高等女学校を卒業後、結婚までの一時期を就職して働きました。
昭和モダンの都市文化にも触れることができる展示です。
細かなところもこだわっているので、じっくりと展示室を観てみてくださいね。
文化財「百段階段」でもっとも煌びやかな「漁樵の間」では、モガたちが愛した美しいデザインの香水瓶や化粧品約80点が展示されています。
また、モガをモチーフとした人形や菓子箱などの貴重な資料もあわせて紹介。
彼女たちが生きた時代をデザインから振り返ります。
俳句や漢詩もたしなんだ風景画家・礒部草丘(いそべそうきゅう、1897-1967)が、37~38歳の時に手掛けた「草丘の間」。
なんと本展では、「文化財Bar」としてその内装をガラリと変えています。
当時のモガ、モボ(モダンボーイ)になりきれる写真が撮れるフォトスポットです。
なお、飲食の提供はありません。
「文化財Bar」を彩る調度品は、ステンドグラス工房かわもとの作品です。
本展では、2024年に生誕140周年・没後90年を迎える竹久夢二と、京都のアール・デコとも称された画家・小林かいちの作品を展示しています。
小林かいちの作品を展示するのは、文化財「百段階段」では今回が初とのこと!
未だ謎が多く幻の画家として知られる小林かいちの作品を60点以上展示します。
モダンなグラフィック、デザイン、イラストレーションで大衆から親しまれた竹久夢二と小林かいちが描いた「モダンガール」にも注目です。
新たな大衆文化が花開いた「昭和モダン」の世界を紹介する展覧会「昭和モダン×百段階段」。
本展は、東京都庭園美術館にて同時期に開催されている「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」と連帯し、相互割引も実施しています。
詳しくは、「昭和モダン×百段階段」公式サイトをご確認ください。
この機会に、東京都庭園美術館のアール・デコの様式美と文化財「百段階段」の世界を一緒に楽しんでみては?
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