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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー/東京都庭園美術館
東京都庭園美術館で、1910-30年代のヨーロッパと日本のデザインを紹介する展覧会が開催中です。
本展では、絵画、彫刻、家具、食器、洋服などの展示を通して、当時の作家たちの国を超えた共鳴を紹介。いくつものモダンの形を、旧朝香宮邸で体感できます。
今からおよそ100年前。ヨーロッパや日本などの世界各地で多様なモダンの形が生まれた時代がありました。
大量消費社会となり大きく変わった当時の社会では、機能的―モダニズムであることが求められましたが、同時に常に新しくあるために装飾されることにも価値が置かれていました。
産業革命から世界大戦まで、目まぐるしく変化し続けた世界の中で、作家が交わり共鳴したモダンの形を紹介します。
当時の作家たちは、国やジャンルを越えて、時間差なく情報を共有しました。
その範囲は、絵画、彫刻から、家具、食器、洋服、さらにそれらを収める建築や都市までの広範囲におよんでいます。展示を鑑賞していくと、国やジャンルを越えたつながりを発見することができます。
ウィーン工房は、フランスのファッションデザイナー、ポール・ポワレと刺激し合い、一方で、ロベール・マレ=ステヴァンなど同国のモダニストにも影響を与えました。また、日本の森谷延雄や斎藤佳三にも共有されるものです。
同時性絵画で知られるソニア・ドローネーはファッションの仕事に専心し、ルネ・エルブストらモダニストは都市を彩るショーウィンドウデザインに大きな関心を払いました。そして、バウハウスでは女性作家が織物に新たな光を当て、また同校を離れた作家たちが、ブルク・ギービッヒェンシュタイン美術工芸学校を舞台に応用芸術教育に取り組むことになります。
共鳴しあう作家の作品群を、じっくり鑑賞してくださいね。
ポール・ポワレ(1879-1944)は、フランスのファッションデザイナーです。「モードの帝王」として知られていますが、彼の功績で広く知られるのは女性のコルセットからの解放です。
ファッションはもちろん、インテリアや香水なども幅広くプロデュースしました。
また、アトリエ・マルティーヌという工房を開設し、若いデザイナーの育成に力を注ぎました。この工房ではウィーン工房の後進育成のシステムにならい、12~17歳の女子学生によるデザインを製品化。かわいらしい花柄のテキスタイルはたちまち評判になりました。
大胆で優れたテキスタイルも展示室で鑑賞することができます。こちらもお見逃しなく。
100年前に生きた作家たちをとりまいた最大の出来事は、1914年にはじまった世界大戦でした。そしてこの人類史上初の世界大戦は、世界が同期したという意味も持っていました。
国、ジャンル、言葉などを越えて交わり合う、モダニズムの世界を堪能してみてはいかがでしょうか?