
東山魁夷を中心に日本の風景画をたどる展覧会【福田美術館】
2025年2月10日
What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!/大阪市立美術館
大阪市立美術館が2025年3月1日リニューアルオープンしました。
新たなエントランスを設け、中央ホールは無料ゾーンに。
カフェやミュージアムショップもあり、気軽にアクセスできる「ひらかれたミュージアム」となっています。
現在、リニューアルオープン記念特別展「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」が開催中です。
大阪市立美術館は1936年に開館した日本で3番目に古い公立美術館です。
2022年秋から大規模改修に入り、2025年3月、約2年半ぶりにリニューアルオープンしました。
中央ホールは開放感のあるスペース
リニューアルは来館者が快適に過ごせることを第一とし、まずは正面階段の下に新エントランスを設置。
エントランスには、ミュージアムショップやチケットブースを設け、中央ホールへと繋がるエスカレーターもあります。
テラスからの眺め。手前に映るのが慶沢園、奥に映るのはあべのハルカス
館内の中央ホールを無料ゾーンとすることで、美術館前広場と隣接する大阪市指定文化財の慶沢園(けいたくえん)を行き来できるように。
ほかにも、食・文化・空間を楽しめるカフェやテラスも作られました。
天井が高く、自然光が入るカフェ
さらに、今回の大規模改修では、美術品動線の改善にも着手し、作品搬出入用のエレベーターが増設され、作業がよりスムーズになりました。
これにより展示替えのための休館日が減り、今後は年間300日の開館を目指すのだそう。
もちろん、来館者用のエレベーターも増設され、バリアフリー化を目指しトイレなども一新。各所で古き良き建物の魅力とともに、洗礼された新しいデザインを感じることができます。
国内外の美術品をより良い環境で観てもらえるようにと、展示ケースや照明もリニューアルされているのもポイント。
展示風景
例えば、高さ5mの特大展示ケースや大きな地震に備えて設置した免震展示ケースなど。一部の壁面ケースは、背面の壁が可動式でガラスの近くまで迫り出す仕様になっているのだとか。
また照明設備も整えられ、屏風など広い画面の作品も均一に照らせるようになりました。
特大展示ケースができたことによって、初めて展示可能になった作品も
内藤栄館長の「観た人からため息が出るほど」という言葉を体現するように、多くの工夫が施された展示環境が、作品の魅力を引き出しています。
リニューアルオープン記念特別展「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」では、絵画や彫刻、陶器など分野ごとに選りすぐられた作品約250作を展示。
全フロアを会場に、同館を代表する「名品」や、これまではあまり紹介されてこなかった「珍品」にスポットライトを当てています。
上村松園 晩秋 昭和18年(1943) 大阪市立美術館蔵 住友コレクション
蓑亀蒔絵杯 江戸〜明治時代 17-19 世紀 大阪市立美術館蔵 カザールコレクション
「名品」として展示されているのは、江戸時代後期の浮世絵師・東洲斎写楽の作品や、美人画の第一人者として知られる上村松園の作品。
「珍品」には、本紙だけで約3.5mもある文人画家の謝時巨(しゃじしん)の作品や、アワビを丸く加工して藁亀(みのがめ)を蒔絵(まきえ)にした奇抜な酒杯など。
あらゆるジャンルの作品を楽しむことができます。
青銅鍍金銀 羽人 中国・後漢時代・1-2世紀 大阪市立美術館蔵 山口コレクション
展示の最後を飾るのは、大阪市立美術館の広報大使に選ばれた「青銅鍍金銀 羽人(うじん)」。
羽人とは、中国の仙人の一種で、尖った耳の形が特徴的です。類似品は世界に3点のみという貴重な作品なので、ぜひ注目してください。
本展では、全作品の撮影が可能。ただし著作権が残る作品もあるので、SNSへの投稿などには注意が必要です。
各作品に記載もあるので参考にしてください。
展示風景 ゆったりと作品を楽しむことができる空間
ミュージアムショップには、オリジナルグッズが充実しています。
木製のポストカード全6種類(各800円)やしっかりとした厚みを感じるタイルのマグネット全7種類(各800円)。
ほかにも、外観をモチーフにしたデザインのトートバッグ(1000円)、マスキングテープ全3種類(各500円)などが揃います。
ミュージアムショップ
大阪市立美術館がある天王寺・阿倍野周辺は、毎日多くの人で賑わうエリアですが、街の喧騒から離れ、落ち着いた空間でゆっくりとアートに浸ることができました。
とくに今回のリニューアルオープン記念特別展は、たくさんの作品を観ることができ、今まで知らなかったジャンルにも触れることができます。
最後に、展示室以外はほぼ無料で入ることができるので、近くまで訪れた際には、気軽に立ち寄ってみてください。
手を広げて「羽人」がお出迎え!