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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる/東京都庭園美術館
東京都庭園美術館では現在、旅に関する展覧会「旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる」が開催中です。
本展は、同館の本館(旧朝香宮邸)建築に大きくかかわった朝香宮夫妻の100年前の欧州旅行をイントロダクションに、「旅」というものを再考する展覧会です。
また、旧朝香宮邸の建築空間を活かした、現代アーティストたちによるインスタレーションも紹介します。
1922年10月末に朝香宮鳩彦王(1887-1981)は、家族を日本に残してヨーロッパへと旅立ちました。
名目上は「軍事御研究」のためとされましたが、実際はヨーロッパの文化や芸術に触れることにより見聞を広めつつ、現地の王侯貴族との交流を通じて新時代の皇族にふさわしい素養を身に付けるための「グランドツアー」であったといわれています。
しかし鳩彦王は1923年、フランス滞在中に交通事故に遭い、足を大けがしてしまい長期療養が余儀なくされます。鳩彦王の身を案じた允子妃も渡仏し、以降2年あまりを夫妻はパリで過ごすこととなりました。
東京都庭園美術館の前身である旧朝香宮邸は、夫妻が過ごしたフランスでの体験がギュッと詰まった空間でもあります。特に特徴的なのは、室内装飾に使われているアール・デコ様式ですね。邸宅の内装設計はフランス人の装飾美術家アンリ・ラパンが担当しています。
1階の大客室では、フランスから始まった朝香宮夫妻100年前の旅の軌跡を紹介。中でも編集部が気になった展示は、かわいらしいロイヤル・コペンハーゲン製のペンギン像です。
ロイヤル・コペンハーゲン(窯)三羽揃いペリカン(ペンギン)
1902年頃 東京都庭園美術館蔵
朝香宮夫妻は、1925年10月にさまざまな印象的な出来事を胸に、ルー・アーブルから客船「パリ号」に乗船しニューヨークへ向かいます。
その後、北米大陸を約20日間かけて鉄路で横断した夫妻は、同年末に帰国。本品はその時夫妻が持ち帰ってきたものです。100年という時を超えて今もなお、朝香宮夫妻の旅の記憶を私たちに伝える思い出の品物なのです。
旧朝香宮邸の各部屋を活かした、現代アーティストによるインスタレーションにも注目です。ここでは、その一部をご紹介します。
アンリ・ラパンが内装設計を手がけ、ルネ・ラリックをはじめ約90年前の作家たちが創り上げた大食堂。
ここでは、さわひらき(1977-)によるビデオ。インスタレーション《remains》が展示されています。
さわひらき《remains》
本作は、旧朝香宮邸を作家自身が撮影した実写映像を組み込み、この場所で起るかもしれない鏡の中の世界を映像化したインスタレーション作品です。
現実と想像が交錯する映像は、私たちの日常の延長線上にあるもう一つの不思議な世界へと誘うようです。
会場内に設置された椅子に腰かけ、じっくりと鑑賞してみてください◎
宮永愛子《手紙》2013-2019年 作家蔵
新館に展示されている宮永愛子の作品《手紙》。さまざまな形の透明なトランクが、木製パレットの上に置かれた光景は、空港や港など多くの旅人が往来する場所を連想させます。
宮永は、常温に置くと気化するナフタリンや海で採取した塩など、周囲の影響を受けやすい素材を用いて作品を制作しています。
そうした環境の影響を受けやすい素材を使用した宮永の作品からは、予測のつかない旅のドキドキ感を思わせます。暗い空間にぼんやりと浮かぶ透明なトランクも、幻想的でした◎
殿下、妃殿下の居間からのみ出入りできる夫婦専用のベランダでは、観光関連の学術書など観光研究の参考となる図書を取りそろえた専門図書館「旅の図書館」とのコラボ展示を展開しています。
ここでは旅の図書館が選ぶ、旅のおススメ図書10作品を紹介。それぞれ、実際に手に持って読むことができますよ◎
館内で、もっともモダンな空間であるベランダ。ここで展示の余韻を感じながら、「読書の旅」も楽しんでみてはいかがでしょうか。
「旅」をテーマとした本展。展示担当学芸員は、「この展覧会で出会った誰かの旅が、想像を膨らませるきっかけとなり、来場者の皆さんの新しい旅を切り開く一歩になれば」と語っています。
100年前の旅人である朝香宮夫妻の旅の思い出が詰まった東京都庭園美術館で、皆さんも自分がしたい「旅」のイメージを膨らませてみては?
本展のチケットを「5組10名様」にプレゼント!
〆切は2022年10月16日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。