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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
第10回 菊池ビエンナーレ/菊池寛実記念 智美術館
東京都港区の菊池寛実記念 智美術館で開催されている「菊池ビエンナーレ」は、2004年度から隔年で開催されている陶芸の公募展で、今年で10回目を迎えました。当初より応募条件を設けず、広く陶芸作品を募集している公募展ですが、今回は過去最多に次ぐ359点の応募があり、その入選作品が展示されています。
大賞作品は若林和恵さんの『色絵銀彩陶筥「さやけし」』。平面と丸みを帯びた側面を持つフォルムは工芸的な美しさ。そこに大胆ながらも繊細な文様が幾重にも重なります。仄かに輝くような色彩も魅力的です。
優秀賞、宇佐美朱理さんの『 土環』は重量感ある力強い作品。一方でどこか退廃的な印象も受け、その不思議な魅力が独特の存在感を放っていました。
入選作品の鉢や器。その色や柄は多種多彩です。また造形作品もバラエティーに富んでいて、陶芸という表現の豊かさ、奥深さに驚きます。それぞれの作者が各々の作品で何を表現しているのか、想いを馳せるのも楽しくなります。
作品はどれもそれぞれの個性を放っていましたが、一同に展示されるとどこか調和しているようで、全て見終えた時は一冊の短編集を読んだような読後感を覚えました。
陶芸を通じて作者が表現する「今」が連なった展覧会。その沢山の「今」を、ぜひ体感してみてください。