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2024年11月1日
ハッピー龍イヤー!/静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)
2024年1月2日から、静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)では「ハッピー龍イヤー!〜絵画・工芸の龍を楽しむ〜」を開催しています。
本展は、今まで静嘉堂文庫美術館で開催された展覧会のテーマから惜しくも外れてしまった「龍の作品」に注目し、広く楽しんでもらおうという企画。
2024年の干支「辰」をテーマに、さまざまな絵画や工芸品を展示しています。
今回は、「ハッピー龍イヤー!〜絵画・工芸の龍を楽しむ〜」の見どころを紹介します。
本展覧会には、4つのテーマが設けられています。
第一室は、中国宋の重要文化財の中に描かれている最古の本や煎茶道具のとばりなどを扱った部屋です。
第二室は、中国の部屋。
第三室は、日本の浮世絵や焼き物を取りあつかう展示物が並んだ部屋です。
第四室では、4つある雲龍釜(うんりゅうがま)の中から厳選した作品を紹介しています。
橋本雅邦 重要文化財《龍虎図屏風》 鈴木松年 《群仙図屏風》
いずれも、明治28年(1895) 静嘉堂文庫美術館蔵
橋本雅邦の《龍虎図屛風》と鈴木松年の《群仙図屛風》は、本展覧会イチオシの龍の作品です。
現代絵画を先取りした前衛作品とも言える絵画を数多く描いた画家、橋本雅邦(1835〜1908)と鈴木松年(1848〜1918)。
「東の雅邦」「西の松年」と呼ばれる2人の作品が展示されています。
この2作品は、第4回内国勧業博覧会に出品された作品で、受賞は惜しくも逃したものの、のちになって、評価が高まりました。
大きな波を引き起こして勢いよく現れる龍と、のどかにくつろぐ個性的な9人の仙人たちの前を横切る龍。
正反対の雰囲気の龍の世界が屏風絵に展開されます。
カラフルな龍の壺も注目です。今回は、厳選して5作品を紹介します。
景徳鎮官窯 《青花龍文大壺「大明嘉靖年製」銘》 明時代 嘉靖年間(1522~66) 静嘉堂文庫美術館蔵
まずは、青花龍文大壺です。非常に存在感のある、大きなつぼ。
つぼの中には、青い龍が伸び伸びと描かれています。
どこか愛嬌のある青い龍に乗せてもらえたなら、なんて楽しいことでしょう。そんな気分にさせてくれる作品です。
景徳鎮官窯 《青花黄彩雲龍文盤「大清乾隆年製」銘》 清時代 乾隆年間(1736~95) 静嘉堂文庫美術館蔵
鮮やかな黄色と青が目をひく本作。真ん中に描かれた鑑賞者に手招きするような愛らしい仕草をする龍に注目です。
観れば観るほど、不思議な魅力に惹きつけられます。
個人的に、何時間も見ていたい気分でした。
景徳鎮官窯 《青花紅彩龍文盤 「大清乾隆年製」銘》 清時代 乾隆年間(1736~95) 静嘉堂文庫美術館蔵
真っ赤な9匹の龍がグルグルと動き回るこの作品は、《青花紅彩龍文盤》です。
実は、真ん中にいる龍以外はみんな、裏側に描かれているんですよ。
狙ってそうしたのかどうかは不明ですが、龍の疾走感をみごとに生み出しています。
《龍濤堆朱盒一対》 清時代(18-19世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
今回、静嘉堂文庫美術館で初公開となる《龍濤堆朱盒一対》。
堆朱(ついしゅ*)によって数々の龍が、力強くも繊細に彫られているのがわかります。
近くで観ると、その光沢に息をのむばかりです。
思わず触れてみたくなりますが実際には触れられないので、その感触を目で味わいましょう。
*堆朱:彫漆(ちょうしつ)技法の一種。朱漆(しゅうるし)を厚く塗り重ね、それに文様を彫ったもの。
景徳鎮官窯 《五彩龍文尊式花瓶「大明万歴年製」銘》 明時代 万歴年間(1573~1620) 静嘉堂文庫美術館蔵
こちらは、龍明の時代の花びん《五彩龍文尊式花瓶》です。
個性的な形で異彩な輝きを放つ、存在感のある花びん。
この花びんに描かれている絵は「万曆赤絵(ばんれきあかえ)」 と呼ばれるもので、中国明の時代に生まれています。
作家の志賀直哉や洋画家の梅原龍三郎も愛したという赤絵。不思議な魅力に溢れています。
照明に反射したこの花瓶の左右の影までもが、アートです
静嘉堂文庫美術館では、29日に「トークフリーデー!」を開催しています。
ふだんは控えめな会話を心がけなければいけませんが、1月29日の「トークフリーデー!」では、展示室内での会話を存分に楽しめます。
家族や友人、恋人と一緒に、ワイワイとアートに触れながら感想を言い合っても良いかもしれません。
館内では、学芸員による展示作品の解説もあるとのこと。遠慮せずに作品の魅力を聞き出して下さいね。(各回11:00〜と14:00〜の計2回(各回40分)です。
美術鑑賞といえば、ミュージアムショップは欠かせません。
静嘉堂文庫では、本展のグッズが充実していますよ。
今回は、静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)で開催中の「ハッピー龍イヤー!〜絵画・工芸の龍を楽しむ〜」について紹介しました。
記事では取り上げていませんが、展覧会では室町時代の文献にも紹介された、もっとも貴重で価値のある国宝《曜変天目(稲葉天目)》 も展示されています。
この作品を観に来るだけでも、十分に価値があります。
さまざまな龍の魅力を見事に表現した絵画や工芸を紹介する本展。色とりどりの作品を堪能して、新たな年を「龍」とともにスタートさせましょう!