
風刺画/10分でわかるアート
2023年3月29日
堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE/PLAY! MUSEUM
PLAY! MUSEUM(東京・立川)にて、「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」が開催中です。
本展では、デザイナー、アートディレクター、絵本作家、作家と幅広いジャンルで活躍した堀内誠一(1932-1987)の多彩な仕事を、3つの展覧会で紹介します。
展示空間のデザインは、有山達也、設計事務所 ima 小林恭+マナ、三宅瑠人・岡崎由佳の各組が担当。
「FASHION」「FANTASY」「FUTURE」という3つの個性的な堀内誠一展が同時に開催する、とても珍しい展覧会です。
雑誌『anan』『BRUTUS』『POPEYE』のロゴマークと、『ぐるんぱのようちえん』などの絵本。
これら全て、堀内誠一が手掛けたことは知っていますか?
本展では、多彩な表現に意欲的に取り組んだ堀内誠一のアーティスト活動を紐解きます。
堀内誠一は1947年、戦後の混乱の中で家族の暮らしを立てるため、14歳の若さで伊勢丹百貨店の宣伝課に就職。
装飾係として、さまざまな仕事を経験しました。
1970年、堀内に転機が訪れます。
この年に、平凡出版(現・マガジンハウス)が日本初となる大判のヴィジュアル誌女性誌『anan』を創刊。
堀内は、アートディレクターに抜擢されました。
堀内のデザインの仕事を紹介する「FASHION」で展では、『anan』創刊1周年記念号(26号)の全ページを20mの長さにわたって展示。
さらに、堀内が手がけた49冊を「身にまとう」「脱ぐ」「リズムをとる」などの8つのキーワードに解体して壁に再構成して紹介します。
PLAY! MUSEUMの特徴のひとつである、うずまき型の展示空間では、堀内の絵本の仕事を紹介する「FANTASY」展が開催されています。
ここでは、『ぐるんぱのようちえん』や『オズの魔法使い』など、9つの絵本作家を大空間で楽しめます。
3.7mの大きなぐるんぱ像は、撮影OK!
このエリアは、靴を脱いでお楽しみください。
堀内の多彩な作品を見渡し、そこから未来へのヒントを見出して共有する「FUTURE」展。
ここでは、堀内を敬愛するさまざまな人たち100人が好きな作品を発表し、未来へ伝えたい言葉とともに展示します。
黄色と青の明るくポップな展示空間は、デザイナーの三宅瑠人と岡崎由佳が担当。
二人は、展示空間に対して以下のように語っています。
堀内さんへの言葉、作品を通じて、視点の広がる感覚を楽しんでもらいたいです。
昨年11月に、92歳でこの世を去った詩人の谷川俊太郎の言葉も紹介されています。
未来に向けた創造へのインスピレーションがあふれる展示空間を、ぜひ間近で体感してみてくださいね。
展覧会を楽しんだ後は、堀内誠一を創作の源が感じられるショップ「FEEL」でお買い物もおすすめです。
絵本をモチーフにしたビスケットポーチやTシャツ、ステーショナリーなど、PLAY!ならではのオリジナルグッズがずらりと並びます。
また、本展限定のネームステッカーが作れる専用の機械も!
「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「アルファベット」が対応。デザインの種類も豊富です。
展覧会の思い出に、ぜひ作ってみては?
デザインから絵本、エッセーとさまざまなジャンルで活躍したアーティスト・堀内誠一の仕事を紐解く展覧会。
ひとつのミュージアムで3つの企画展が楽しめるのは、とても珍しいことです。
この機会に、PLAY! MUSEUMへ足を運んでみてはいかがでしょうか。