「境界を越えるアイデンティティ 人間と自然の対話 ファルネジーナコレクション」/イタリア文化会館

イタリアの現代美術の「今」を紹介。無料で楽しめるアート展!📍イタリア文化会館

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2026年9月21日

イタリアの現代美術の「今」を紹介。無料で楽しめるアート展!📍イタリア文化会館

イタリア文化会館では、2026年10月22日(木)まで、「イタリア現代美術展 ファルネジーナコレクション」が開催中です。

イタリア外務・国際協力省が所蔵する現代美術のコレクションである「ファルネジーナコレクション」。

本展では、主に1970年代から現代にいたるまで美術界に大きな存在感を示してきた、イタリアを代表する女性アーティストに焦点を当てて紹介。

絵画、写真、映像、インスタレーションなど多彩な作品37点を展示します。

ヨーロッパ外では初の展示となる本展。
日本展ならではの展示にも注目です!

ここでは、実際に展覧会へ行った感想と見どころをご紹介します。

こんな人におすすめ!

✓無料で気軽にアートを楽しみたい人

✓現代美術に興味がある人

✓東京周辺のお出かけスポットを探している人

ファルネジーナコレクションとは?

ファルネジーナコレクションは、イタリア外務・国際協力省が所蔵するイタリア現代美術を対象としたイタリア有数の公的なコレクションです。

「ファルネジーナ」は、同省の庁舎である「ファルネジーナ宮」が由来なのだとか!

本展で展示されている作品も、イタリア外務・国際協力省で働いたことがある人なら「毎日観ていた」とか「自分が勤めている部屋に飾ってあった!」という人もいるみたいです。

イタリアでは、7月と8月を除く毎月最終金曜日に無料で一般公開されているというファルネジーナコレクション。

作品はデジタルアーカイブも公開しています!
気になる人はこちらもチェックしてみてくださいね。

ファルネジーナコレクション デジタルアーカイブ

見どころ作品3選

本展では、37点の作品を「抵抗の根」「離脱の地理学」「不安定な生態系」の3つのセクションに分けて紹介しています。

ここでは各セクションごとで、スフマート編集部が気になった作品をご紹介します。

抵抗の根

会場のエキジビションホール前に設置されたスピーカーから、イタリア語の詩が聴こえてきます。

この詩を朗読しているのは、作者のトマーゾ・ビンガ(1931-)。97歳の女性アーティストです。

アーティスト名「トマーゾ・ビンガ」は、ビアンカ・プッチャレッリ・メンナの偽名なのだそう。

1970年代にアートの組織体制から女性が排除されていたことを告発するための挑発的、かつ、皮肉めいたアルターエゴ(もうひとりの自分)として生まれました。

本展で紹介されている4編の詩は、東京の展示に向けて特別に選ばれたものです。

ガラスの壁面には、スピーカーで流れている詩が展示されています。
詩を訳したシートもあるので、こちらと一緒に鑑賞してみてください。

離脱の地理学

アニェーゼ・プルガトーリオ《非合法状態のなかで》2014年 ©アニェーゼ・プルガトーリオ 協力:作家 ファルネジーナコレクション

イタリアの形をしたいかだの上に立っているのは、移民です。

彼らを導く人物は、未来と変化の象徴である妊娠した女性です。

アニェーゼ・プルガトーリオによる《非合法状態のなかで》は、移民たちをいかだの縁に置くことで、移民の孤独や排除されているようすを表現しています。

不安定な生態系

大樹が引っこ抜かれて、空へと昇っていく不思議な映像作品。

こちらは、マリアグラツィア・ポントルノ(1978-)による3Dアニメーションビデオ《天空のレバノン杉》という作品です。

マリアグラツィア・ポントルノ《天空のレバノン杉》 2014年  3Dアニメーションビデオ  協力:作家、パッサッジ・ギャラリー  ファルネジーナコレクション

本作は、世界最古の大学付属植物園のひとつである「ピサ植物園」に捧げられた作品群に属しています。

本作は1935年、ピサ植物園のレバノン杉が激しい嵐によって倒されたという出来事をもとに制作されました。

この作品は、自然を予測不可能で、科学的知識によって完全には統御できない力として示しています。

アート初心者が楽しむための3つのポイント

「難しい理屈」より「見た目の直感」から入る

エレナ・ベッラントーニ《キツネとオオカミ 主導権をめぐる争い》2014年 Foto ©Modestas Endriuška 協力:作家 ファルネジーナコレクション

まずは作品を見て「きれい」「不思議」「なんだか気になる」といった直感的な第一印象を大切にしてみてください。

作品の「素材」や「表現方法」の違いに注目する

エリーザ・モンテッソーリ《3つの冊子 無題》2026年 協力:作家、モニター・ギャラリー(ローマ、リスボン、ペレート)

キャンバスに描かれた絵画だけでなく、写真、3Dアニメーション映像、刺繍、手漉き紙や金属を使った作品など、多種多様な技法が集結しています。

素材が持つ質感や立体感に着目するだけでも新鮮なおもしろさがありますよ。

落ち葉や枝はイタリア文化会館周辺で採れたものなのだそう!

作品の背景にある「テーマ」を少しだけ意識してみる

本展は「自然との関係」「社会や生活の中での抵抗」「環境問題」といったテーマで構成されています。

会場で配布されている「展覧会ブックレット」の説明文を読み、「自分たちの日常生活とどう繋がっているか」を少し想像してみるのもおすすめです。

なお、展覧会ブックレットは公式サイトでPDFを公開しています。

行く前に確認!
Q&A

Q.アートに詳しくなくても楽しめますか?

A.もちろん楽しめます!

環境問題や社会の変化、人びとの繋がりなどをテーマに、アーティストたちが表現した作品を通して、現代を生きる私たちのヒントを探ることができます。

Q.入場料はかかりますか?

A.入場料は無料です。予約不要でどなたでも気軽に立ち寄ることができます。

Q.写真は撮れますか?

A.館内は撮影OKです。

他の来館者の方に配慮しながら撮影してくださいね。

Q.所要時間はどのくらいですか?

A.映像作品もあるので、60分をみておくとじっくりと鑑賞できます。

開催概要

イタリア現代美術展
「境界を越えるアイデンティティ 人間と自然の対話ファルネジーナコレクション」

会期:2026年9月12日(土)~10月22日(木)

開室時間:10:30~17:00

料金:無料

休室日:日曜日

会場:イタリア文化会館 エキジビションホール

アクセス:
・九段下駅徒歩10分
・半蔵門駅徒歩12分
・市ヶ谷駅徒歩15分

公式サイト:https://iictokyo.esteri.it/ja/gli_eventi/calendario/identita-oltre-confine-dialogo-tra-essere-umano-e-natura-nelle-opere-della-collezione-farnesina/

まとめ

「イタリア現代美術展 ファルネジーナコレクション」は、普段なかなか目にする機会のない貴重な作品を入場無料・予約不要で気軽に楽しめる展覧会です。

東京周辺でのお出かけスポットを探している方や、アートに興味を持ち始めた初心者の方も、ぜひこの機会にイタリア現代美術の「今」に出会いに行ってみてはいかがでしょうか?