2022年7月27日

池袋でマルコ・ポーロなど、大航海時代の夢と冒険のワクワク感を体感!

大航海時代へ —マルコ・ポーロが開いた世界/古代オリエント博物館

大航海時代に大きな影響を与えた一冊の書物『東方見聞録』。シルクロードを旅したマルコ・ポーロ(1254-1324)の旅行記である『東方見聞録』は、のちに多くの写本を生み出して大航海時代に活躍した人たちのガイドブックとなりました。


フォペル「地球儀」ケルン 1536年製 天理図書館蔵

古代オリエント博物館では現在、「大航海時代へ —マルコ・ポーロが開いた世界」が開催中です。

本展では、シルクロードの発展から大航海時代までについて天理参考館と天理図書館の貴重な所蔵品を一堂に会し紹介。大航海時代の冒険者たちの夢と冒険のワクワク感が味わえる、夏にピッタリな展覧会です♪

東西交流の要であったシルクロード

私たちがよく知る「シルクロード」という言葉は、実はドイツの地理学者リヒトフーフェン(1833-1905)がつくりだした造語です。シルクロードは、紀元前2世紀から紀元後2世紀における中国から西方までを結んだ古代の交易路のことで、中国からの主な商品がであったことからシルクロード(絹の道)と名付けられました。


黄金装鉄剣 伝イラン サーサーン朝時代 7世紀 天理参考館蔵

東西の交易が盛んであった理由は、当時ユーラシア大陸をまたにかけたモンゴル帝国が成立していたからだといいます。帝国によって完備された陸海交通ルートにより、マルコ・ポーロのように東方を訪れたヨーロッパ人はたくさんいました。


成吉思皇帝聖旨牌子(パイザ)中国 モンゴル帝国時代 13世紀前半 天理参考館蔵

こちらは、モンゴル帝国時代初期に用いられていた通行証・資格証です。表面にはチンギス・ハーンの中国語の呼び名のひとつである「成吉思皇帝」という言葉を含む10文字の言葉が刻まれています。

本品は『東方見聞録』でも紹介されており、モンゴル帝国の皇帝から与えられたこの通行証を持っていれば、帝国内の至る所に存在した宿舎や馬などを自由に利用することができたそうです。

大航海時代と『東方見聞録』

ヨーロッパの人びとを冒険へと導いたマルコ・ポーロの『東方見聞録』。当初はヨーロッパ人の好奇心をくすぐる読み物でしたが、アメリカ大陸を発見したコロンブスが登場するころには、その事実性が少しずつ認められるようになりました。

『東方見聞録』に書かれた幻想の大地を巡り、多くの冒険者たちが海を旅し始めると、大航海時代が幕を開けます。


マルコ・ポーロ『東方見聞録』(複製)マドリード 1986年刊 天理図書館蔵

ヨーロッパ人にとって東洋はあこがれの地であったと同時に、「異教と怪奇に満ちた世界」を正すためにキリスト教を布教しなければならない地域でもありました。

それまではアジアはアジア、アフリカはアフリカなどその地域で完結していた文化園や交易圏を、海でひとつにつなげてしまったことにより、世界は激変します。そのようすは、当時作られた地図にも見られます。


オルテリウス『世界の舞台』ラテン語増補版 アントウェルペン 1595年刊 天理図書館蔵

大航海時代の日本列島の形を描いた地図も!今よりもギュッと中心に寄っていますね。本展では、当時考えられていた世界の形を知ることができますよ。

日本の大航海時代

1549年、イエズス会のフランシスコ・ザビエルが来てキリスト教を伝えたことにより、日本にも大航海時代の波が届きました。


火縄銃 江戸時代 天理参考館蔵

火縄銃は1542年(あるいは1543年)に、種子島に来航したポルトガル人によって伝えられたとされています。種子島に伝来したことから「種子島銃」とも呼ばれています。

火縄銃は伝来以降、生産技術を獲得した堺や根来(ねごろ)、国友などの鉄砲鍛冶によって盛んに製作されるようになり戦国大名の間に急速に普及しました。

ところで日本の大航海時代は、織田信長が生まれた1534年から徳川家康が没する1616年までの時期と重なります。

信長は西方の情報やキリスト教にも好意的でしたが、信長の死後、天下統一した豊臣秀吉や家康は西方との交易に対して慎重な態度をとっていました。そんな当時の日本と西方の交流についても詳しく紹介されています。

 

サンシャインシティ文化会館ビル7階にある古代オリエント博物館。アクセスは、地下道を通って行ける東京メトロ有楽町線「東池袋駅」6・7番出口からが便利です。

夏休みの自由研究はもちろん、付き添いのお父さん・お母さんはかつて歴史の授業で習ったことを復習できる展覧会でした。

Exhibition Information

展覧会名
【夏の特別展】 大航海時代へ —マルコ・ポーロが開いた世界
開催期間
2022年7月16日~9月11日 終了しました
会場
古代オリエント博物館
公式サイト
https://aom-tokyo.com/