大正ロマン×百段階段／ホテル雅叙園東京　東京都指定有形文化財「百段階段」

日本では明治時代の文明開化を経て、それまで見られなかった新しい大衆文化である「大正ロマン」が花開きました。

現在、その華やかな「大正ロマン」の世界を、昭和初期の文化財建築である目黒雅叙園東京が館内に有する東京都指定有形文化財「百段階段」にて開催中です。

本展では、大正時代を代表する画家・竹久夢二の作品や、人気イラストレーター・マツオヒロミ『百貨店ワルツ』とのコラボレーション展示をはじめ、松竹衣裳による大正ロマンをコンセプトにした着物のコーディネートやモダン・ガールの装いを展示。
大正から昭和初期にかけての文化や流行が体験できる展覧会です。

※展覧会詳細はこちら

「大正ロマン」の世界を文化財建築「百段階段」で体感！

東京都指定有形文化財「百段階段」とは、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館にあたり、1935年に建てられた同館に現存する唯一の木造建築です。

99段の長い階段ろうかで華やかな宴が行われた7つの部屋をつなぎ、各部屋は鏑木清方など当時の有名な画家たちが創り上げた美しい空間が広がっています。当時は“昭和の竜宮城”と呼ばれていたのだとか。

百段階段は国の登録有形文化財を経て、2009年3月に東京都の有形文化財に指定されました。現在では、年5～6回の企画展の開催時に一般公開しています。

7つの部屋では現在、大正ロマンをテーマとした展示が楽しめます。本展の見どころをピックアップして紹介します。

まず初めの部屋である「十畝の間」では、松竹衣裳株式会社によるモダン・ガールの装いを紹介します。松竹衣裳は、歌舞伎や舞台演劇、オペラ、ミュージカルなど幅広い分野において個性豊かな登場人物たちを衣裳によって彩ってきた会社です。

十畝の間では、「お部屋でのひととき」「旅へのお出かけ」など、当時のワンシーンをイメージした着物のコーディネートとモダン・ガールの装いを展示。まるで当時の女性たちの楽しげな声が聞こえてきそうな華やかな空間になっています。

また当時、百段階段で行われていた宴の雰囲気が伝わってくる豪華なテーブルや食器など、衣裳とともに室内を彩る調度品にも注目です。

マツオヒロミの代表作『百貨店ワルツ』とのコラボ展示

本展では、人気イラストレーターであるマツオヒロミの代表作『百貨店ワルツ』とコラボレーション！　同作の作品世界を、すべて純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられ、彩色木彫と日本画に囲まれた美しい「漁樵の間」で紹介します。

マツオヒロミのかわいらしい『百貨店ワルツ』の原画とともに、当時の百貨店で販売されていたと思われるアクセサリーなどもあわせて展示。また、日本で最初の百貨店である「日本橋三越本店」に関する資料も展示しています。

竹久夢二の直筆原画なども紹介

大正ロマンを代表する画家・竹久夢二（1884-1934）。本展では、直筆原画を含む約50点の作品を「港屋絵草紙店」「美人画」「童画」「セノオ楽譜」の4つのカテゴリーに分けて紹介します。

文化財「 百段階段 」を手掛けた画家たちと竹久夢二の時を超えたコラボレーションも楽しめますよ！

大正ロマンの雰囲気が味わえる喫茶室も登場！

百段階段の真ん中にある「草丘の間」では、大正ロマンの雰囲気に満ちた喫茶室「大正浪漫喫茶室」が登場。

ここでは、アイスコーヒーとバウムクーヘンセット（1,000円　※税込価格）を堪能しながら、まるで大正時代にタイムスリップしたような特別な時間が楽しめますよ♪

またセットについてくるオリジナルデザインの組子柄マスクケースは、おみやげとして持ち帰り可能とのこと！　喫茶室もお見逃しなく。

昭和初期の文化財建築である「百段階段」で、大正ロマンの世界観が体感できる本展。

お友だちと一緒に、きものを着てお出かけしてみてはいかがでしょうか。

本展のチケットは、公式オンラインチケットにて販売中です。こちらより購入をお願いします。また状況により、開催内容を変更する場合があります。最新情報は展覧会公式サイトをご確認ください。