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2024年11月1日
和と洋が出会う博物館 共立女子大学コレクション・9/共立女子大学博物館
共立女子大学博物館にて、コレクション展「和と洋が出会う博物館 共立女子大学コレクション・9」が開催中です。
共立女子学園は、明治19年に創立してから130年以上の歴史のなかで、日本、西洋の染織品、文化財などを含むコレクションを収集しており、現在その数は3,500点を超えています。
今回のコレクション展では、生活を彩った品々を集めて展示。初出しの品にも注目です。
展示室では、江戸時代に使用された漆工芸品、着物から19世紀ヨーロッパで使用されたショールや香水といった生活の中で使われたモノを展示しています。
「日本と西洋の服飾品やその他の工芸品、美術品などの幅広いコレクション」に見えますが、今回の展示ではどれも生活に根差していた工芸品がセレクトされています。
当時の人びとはこれらの品をどんなふうに使っていたのでしょうか?そんなことを想像しながら楽しめるコレクション展となっています。
旧加賀藩前田家の旧蔵品である銀食器類。こちらは本展の目玉展示のひとつです。
現在も東京・目黒区に旧前田家本邸がありますが、この邸宅が持つ食器類とメーカーが同じなこと、またメニューホルダーにも前田家の紋が刻印されていることから、展示されている銀食器は当時前田家で使用されていたと考えられています。
食器やカトラリーを見ていくと、その使用方法の細かさにびっくりします。
たとえば写真の一番左のスプーンは、ベリー類をとるためだけに使われるのだそう。
他にもナッツ用、チーズ用のピックが分かれていたりと、それぞれ用途がちがいます。
これだけの豪華な銀食器を、あらゆる用途で使い分けてさらにはきちんと手入れしていたということから、当時の前田家の財力や余裕がうかがえますね。
ちなみに再現展示で使用されているテーブルクロスは、本展のために特別に作ったのだとか。
こちらの銀食器類は同館で初出しとなっていますので、この機会をお見逃しなく!
有閑階級の婦人たちが自宅でビーズ刺繍をするのが流行していたそう。本展では、ビーズ工芸品も数点展示されています。
女性が描かれたかわいらしいクッションは、本展を担当した石原学芸員もお気に入りのもの。
よ~く見ると、女性の頬に赤いビーズが施されているんです。是非間近で見てみてくださいね。
19世紀、女性はドレスを着用する時代で、スカート部分が大きくふくらんだものが大流行していました。
その結果、コートを着ることができなくなり、代わりに愛用されたのがカシミヤのショールでした。
ショールはインドから輸入されたものが高い人気を誇っていましたが、そのうちイギリスやフランス国内でも模倣品を作るようになります。
本展ではインドから輸入されたショールと、ヨーロッパで作られたショールを展示。
ヨーロッパで作られたものはなんと3m超えだそう!半分に折って羽織っていたそうですが、その大きさからも当時のドレスがどれだけふくらんでいたのかがよく分かりますよね。
関連展示ではスカートをふくらませるための下着クリノリンを展示。
こちらは馬毛と麻を織り込んだ初期のクリノリンです。クリノリンの語源はフランス語の「crin(馬毛)」と「lin(麻)」から来ているのだそう。
見ているだけだと分かりづらいのですが触るととてもハリがあり、ゴワコワしているのだそうです。
目を引く香水瓶たちにも注目です。
綺麗な木箱に収納された香水瓶や、ふたにフランスの風景が描かれた香水瓶など、どれも繊細なつくりになっています。
当時は香りへのこだわりはもちろん、器も重要と考えることが多く、自身のお気に入りの瓶に詰め替えることがあったといいます。
色とりどりの香水瓶も、じっくり見てほしい展示品です。
「和と洋が出会う博物館」として幅広いコレクションをもつ共立女子大学博物館。
神保町駅から徒歩1分、無料なのもうれしいところ。近隣のミュージアムとともに立ち寄られてみてはいかがでしょうか?
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