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2026年7月25日
フォンタネージ—イタリアの光・心の風景/京都国立近代美術館

京都国立近代美術館で、「フォンタネージ—イタリアの光・心の風景」が開催中です。
「アントニオ・フォンタネージ」の名前を初めて聞く人も多いかもしれません。
イタリア近代風景画の巨匠で、日本の美術教育にも影響を与えた画家ですが、日本ではまだ広く知られていない存在です。
日本初の大回顧展となる本展。今回は、フォンタネージの作品世界や日本とのつながりをたどりながら、その知られざる魅力に迫ります。

第1章「『絵画』としての風景」展示風景
美術館巡りやアート好きにはもちろん、夏休みに京都のお出かけ先を探している人にもぴったりの展覧会です。
会場の京都国立近代美術館周辺には、京都市京セラ美術館をはじめとするアートスポットが点在。
巨大な大鳥居で知られる平安神宮や岡崎公園も徒歩圏内なので、本展とあわせて岡崎エリアを散策するのもおすすめです。
1818年、イタリア北部のレッジョ・エミリアに生まれたフォンタネージは、故郷の美術学校で絵画を学びます。
1848年には第一次イタリア独立戦争に参加。除隊後はスイスに拠点を移し、パリや南仏での制作も行いました。

左から:アントニオ・フォンタネージ《孤独》1875年頃 レッジョ・エミリア市立博物館所蔵/アントニオ・フォンタネージ《十一月》1864年 トリノ市立近代美術館所蔵
本展では、初期から晩年にかけて制作された約200点の作品を展示。一つひとつの作品を通して、フォンタネージの人物像や画業が少しずつ浮かび上がってきます。

左から:アントニオ・フォンタネージ《ロンドン、ナショナル・ギャラリー》1865-66年 個人蔵、イタリア/アントニオ・フォンタネージ《ビッグ・ベン》1865-66年 個人蔵、イタリア
祖国イタリアの各地やスイス、ロンドンと、さまざまな土地を旅しながら制作を続けたフォンタネージ。
そんな旅先での都市風景を描いた作品は、まるで音や匂いまで感じられるようでした。

アントニオ・フォンタネージ《フィレンツェの旧市場》1867年頃 トリノ市立近代美術館所蔵
光と影のコントラストが印象的な《フィレンツェの旧市場》は、当時の人びとのようすや市場の活気が伝わってきます。
フォンタネージならではの、風景の中に感情が映し出されたような作品群は必見です。

アントニオ・フォンタネージ《四月》1873年 トリノ市立近代美術館所蔵
メインビジュアルにもなっている《四月》と《雲》は、どちらも静けさをたたえながらも、絵の中の風景が動き出しそうなほどの躍動感があります。

アントニオ・フォンタネージ《雲》1880年 トリノ市立近代美術館所蔵
とくに惹かれたのは、《静寂》。木の間からこぼれる光の描写が印象的で、思わず足を止めて見入ってしまいました。

アントニオ・フォンタネージ《静寂》1860年頃 トリノ市立近代美術館所蔵
フォンタネージが追求し続けた、繊細で詩的な風景画。遠くに見える景色や雲の動き、光のうつろいにもぜひ注目してみてください。

第6章「日本での制作と教育」展示風景
今から150年前の1876年、フォンタネージは「お雇い外国人」として来日しました。
東京の工部美術学校の画学教師として約2年間勤め、教え子たちとの信頼関係を築いたといいます。
会場では、明治期の洋画家・浅井忠(あさい ちゅう)など生徒の作品も並び、師弟それぞれの作品をあわせて鑑賞できます。

左から:千葉(印藤)真楯《夜桜》1897(明治30)年 京都国立近代美術館所蔵/神中糸子《揖保川風景》1888-92(明治21-25)年頃 兵庫県立美術館所蔵
近代化が進む日本で、フォンタネージは西洋画教育の基礎づくりに大きく貢献した人物でした。
そんな知られざる日本との関係性にも注目です。

1階のミュージアム・ショップ
1階のミュージアム・ショップでは、本展のオリジナルグッズが販売中です。

プレゼントにもおすすめのポストカードセット(税込3,000円)と封筒セット(税込660円)
展覧会の余韻を楽しめるポストカードセットや、「作品を持ち歩ける」アクリルキーホルダーなど、ここでしか出会えない限定グッズも見逃せません。

ワイヤーリングタイプのアクリルキーホルダー(各種 税込1,100円)
プレゼントにもおすすめのオリジナルグッズ。
ぜひ会場で手に取ってみてくださいね。

展覧会名:フォンタネージ—イタリアの光・心の風景
会場:京都国立近代美術館
会期:2026年7月18日(土)~10月4日(日)
開場時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで開館)
※入館は閉館の30分前まで
チケット料金:一般:2,000円(1,700円)、大学生:1,300円(1,100円)
※( )内は20名以上の団体および夜間割引(金曜18:00以降)
※本料金で、コレクション展(4階コレクション・ギャラリーにて開催)も鑑賞できます
休館日:月曜日(ただし、9月21日(月・祝)は開館)、9月24日(木)

会場は3階の企画展示室。1階にはミュージアム・ショップやカフェも併設されています。
本展と同時開催中のコレクション展をあわせると、2時間ほどは見ておきたいところです。
会場は写真撮影OK。ただし一部撮影不可の作品もあるので、会場スタッフの案内に従って展示を楽しんでくださいね。
日本とイタリアの国交樹立160周年と、フォンタネージ来日150周年を記念して開催されている本展。
京都展の後は、東京(三菱一号館美術館)、名古屋(名古屋市美術館)へ巡回する予定です。

第8章「フォンタネージの遺産」展示風景
日本ではあまり知られてこなかったフォンタネージ。
作品を見終える頃には、その魅力や日本美術に残した足跡が少しずつ見えてきます。
会場を出ると、不思議と空を見上げたくなり、遠くの景色を眺めたくなりました。そんな余韻も、この展覧会ならではの魅力。
ぜひ会場で体感してみてください。
